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J SPORTSのサッカー担当がお送りするブログです。
放送予定やマッチプレビュー、マッチレポートなどをお送りします。
J1-2nd第2節
鹿島アントラーズ×清水エスパルス@県立カシマサッカースタジアム
解説:山口素弘 実況:八塚浩 インタビュアー:桑原学
【鹿島アントラーズ トニーニョ・セレーゾ監督インタビュー(試合後・中継内)】
Q、今日の勝ち点1という結果をどう捉えてらっしゃいますか?
A、ファーストステージはずっとホームで勝てなかった、
負け越していたという所を考えれば
状態は良くなったのではないかなというプラスの考えで
この勝ち点1を捉えていきたいなと思っていますし
攻守に渡ってディフェンスから中盤、フォワードも含めて
全員がチームとしての一体感というものを各自が
ボールを持っている時と持っていない時の役割を
しっかりと発揮していたという部分に関して
間違っていなければ明らかなチャンスが7回か8回くらいあって
相手は後半に1回決定的なチャンスがあったくらいで
それを考えれば勝つべきだということも言えるかもしれないですけど
さすがに僕はピッチの中に入って点を決めることはできないので
僕は外でしっかりとそれを決められるように指導をやり続けなければいけません。
ただ、チームとしての機能性という部分は
攻守に渡って全員が発揮しているので
交替で入った選手も含めて全員がチームプレーという部分を
しっかりと運動量を上げて示しているので
逆に僕は選手たちを称えたいなと思いますし、負けが込んでいたホームの試合を
まずは引き分けに持っていって終えたということを
良い方に考えて指導していきたいと思います。
Q、立ち上がりから鹿島がずっとチャンスを多く創っている中で
点が入らないという時間が続いたと思いますが
それをゴールに結び付けるために90分でどんな手当てをされたのか
お聞かせいただけますか?
A、本当に前半の何回かのチャンスでは
もうちょっとチームプレーに徹することができたのではないかなと。
もうちょっと味方が良い状態にいたので、
そこをもう少しうまく使うことができればなという部分があったので
その部分だけハーフタイムで指摘しましたし
後半はもうあれだけチャンスを多く創っていた訳であって
もう触るだけの部分だったので
それを触れなかったということは非常に悔やまれますし
残念に思いますけど、もう次の試合がありますので
切り替えて次の試合でまた結果を追求して
全員で取り組んでいきたいなと思っています。
Q、これまでの鹿島の伝統として
したたかにチャンスを決めるというのがあったと思いますが
そのあたりの安定感をこれから上げていくために必要な部分は
どういうことだと捉えてらっしゃいますか?
A、前節は5分という時間の中で逆転をすることができましたし
今回はチャンスを多く創りながら
決め切れなかったという所があったかもしれないですけど
サッカーのチームというのはチャンスを創れなかったら
機能的な部分では調子があまり良くないということであって
そういった部分が創れているというのはチームの状態が良いということなので
それを継続していくということが重要ではないかなと思いますし
したたかさがないとか足りないということを言われたかもしれませんが
前節はしたたかさを発揮したと思いますし、やり遂げたと思いますし
試合によってはチャンスを多く創りながら決め切れない、
あるいはチャンスを創れずにたった1本のチャンスで試合に勝つこともありますし
それもサッカーではないかなと思っています。
Q、セカンドステージが始まったばかりですが
鹿島が優勝争いに加わることでまたJリーグが盛り上がると思います。
今後に向けて一言いただけますか?
A、まずこの2節で示しているチームプレーという部分、
全員がまずチームのために走る、頑張る、戦うという所を
持続しなくてはいけないですし、それをしっかりと次の試合でも示せるように
また努力していきたいと思います。
必ず試合を支配した者、あるいは運動量が高い者が、
チャンスを多く創ったものが試合に勝てるという保証は全くないと思いますけど
それが基礎的な所であって、それをチーム全員でやり続けることが
一番重要なことであって、それを次の試合でも示せるようにしたいです。
7月は5試合あってステージの約3分の1を占める所であって
この5連戦というのは非常に重要であって、
全員でここを歯を食いしばって乗り越えたいと思いますし
良い結果を追求してやっていきたいなと思います。
まあ、チャンスを創ってもゴールを決めなければ試合は勝てないということは
世界中のどこに行っても一緒であって、それをしっかりと決めなくてはいけません。
今日の試合はチャンスの数では勝ったかもしれませんけど
一番重要な得点ができなかったということです。
Q、またエキサイティングな試合を見せて下さい。ありがとうございました。
A、Jリーグは十分エキサイティングだと思いますよ(笑)
【清水エスパルス 大榎克己監督インタビュー(試合後・中継内)】
Q、率直に今日の勝ち点1の価値をどう捉えてらっしゃいますか?
A、相手に押し込まれる場面やピンチはありましたけど
最後まで選手が本当に気持ちの入ったプレーで
ゼロで抑えた勝ち点1は非常に大きな1だと思います。
Q、ゲーム内容を振り返ってみてはどんな印象でしょうか?
A、ちょっと攻撃に関しては狙った形は正直出せなかったんですけど
あとはウチの3バックの脇とかを相手がシンプルに狙ってきて
最初はちょっとアタフタした部分がありますけど
その後はある程度修正もできたかなとは思っています。
Q、前節のショッキングな敗戦からすぐのゲームでしたが
この短い間にどんな所をトレーニングされてきたのでしょうか?
A、前節は全体が引いてしまって、なかなかボールに行けないという中で
ボールにプレッシャーが掛けられる状況を
チームとして創っていこうという狙いを持ってやってきました。
Q、今日は3-4-2-1のような中盤の底を1枚増やしたような形になりましたが
そのあたりの狙いはどんな所にあったのでしょうか?
A、やっぱりあそこの脇を結構使われることがあったので
そこの所を1人増やしてという所です。
Q、前半はちょっとウタカ選手と周りの関係が遠い気がしましたが
後半に修正された感じがありました。
ハーフタイムにどんな話をされたのでしょうか?
A、ちょっとワイドに張って外からとか
それからサイドに入った後に誰が飛び出すとか
そのような確認をしました。
Q、非常に難しい順位にいることは確かだと思いますが
そういう中で選手には今どういう話をされていますか?
A、うーん、本当に自分たちは厳しい状況ですけど
やれるのは自分たちしかいないので、そこを信じてやると。
自分たちのできることを精いっぱいやる、それしかないという話はしています。
Q、おっしゃいましたように体を張ってゼロで抑えられたというのは
1つ大きな成果かなと思いますが、そのあたりはいかがですか?
A、そうですね。GKの杉山力裕を中心に、PKもありましたし
ちょっと神懸かり的な所もありますけど
やっぱり久しぶりに出た杉山力裕が安定したプレーをしてくれたというのは
出られない時にしっかり準備をしている素晴らしい所だと思いますから
誰が出てもきちっと仕事ができるように
そういうチームになれるように全員で戦いたいと思います。
Q、時間は短いですが次節に向けて一言いただけますか?
A、しっかりコンディションの回復、疲労回復をまずはすることと
それから次の名古屋戦に向けて対策を練って
自分たちの修正をきちっとして臨みたいと思います。
【山口素弘氏のレビュー】
(鹿島)
アントラーズの方が上を狙うには
勝ち切らなくてはいけなかったゲームだと思います。
チャンスはサイドからでしたが、やはり最後の部分ですよね。
決める所もそうですし、フィニッシュのパスの精度だったり
最後の崩し切る部分の精度を上げないと勝ち切るには苦しいですよね。
青木選手や小笠原選手の良さも今日は非常に見えましたけど
より一回り力を付けるという所では
中心選手の柴崎選手が戻ってくるというのは
アントラーズにとって大きな部分かなと思います。
本当に振り返ってみると
赤﨑選手、土居選手、金崎選手、カイオ選手もそうでしたけど
アタッカー陣は1人1人にチャンスがありましたよね。
そこをやはり2列目、トップの選手が決め切るというのは重要です。
セレーゾ監督も「決め切れなかったなあ」という所だと思います。
今日に限ってはチャンスは創ったという所でしょうね。
連勝がないというのも気になりますね。
2連勝ともなるとチームの雰囲気も変わりますからね。
(清水)
エスパルスは後半の立ち上がりは流れが良かったですよね。
そしてPKもあった訳ですから、無失点には非常に価値があるでしょう。
GKの杉山選手を中心に粘り強く全員で守った
価値ある勝ち点1じゃないでしょうか。
杉山選手のように普段から常に準備をしていた選手が
今日のように結果を出したというのはチームにとって大きいのではないでしょうか。
守備の所であれだけ背後を取られてしまってはマズいですよね。
どこでどうやってボールに行くかというのをハッキリさせて
良い形でボールを奪えると、前線にウタカも大前もいますし
今度はチョン・テセも入るなど力のある選手がいますから
良い守備から良い攻撃に繋がるようなことをしていきたいですよね。
50分にカウンターからウタカが抜け出した大前のシュートシーンは
全てが狙い通りでシュートだけという感じでした。
前半とは違ってそういうチャンスが後半は増えましたよね。
大前選手が引き気味でウタカの1トップ気味という
3-4-2-1のような布陣だったと思いますが
もしかしたらアントラーズを分析した上で
青木選手と小笠原選手の2人をどうしても抑えたいという
狙いがあったのかなと推測されるんですけど
その狙いがあったのであれば、それは当たったと思います。
デュークにしても守備の穴はありますけど
やっぱり前に行くパワーはありますから
それを最大限に生かすというのもありですよね。
ヨン・ア・ピンもPKを与えてしまったシーンとかまだまだ不安定さはありますけど
能力に疑いの余地はないと思うので、それを周りがうまくサポートしながら
コンディションを上げていくことが大事なんじゃないでしょうか。
本田もボールに触っていましたし、しっかり中盤の穴を埋めていたと思います。
大榎監督のインタビューを聞いても
守備から入ったというのは本当に狙い通りだったんだと思いますね。
攻撃はちょっととおっしゃっていましたけど
いかに最少失点で長い時間プレーするかというのを
重要視したのかなという印象ですね。
【Jリーグブログ的データ】
J1-2nd第2節
鹿島アントラーズ 0-0 清水エスパルス
入場者数:6,923人 天候:晴のち曇、無風
気温:26.9度 湿度:79%
主審:東城穣
副審:田中利幸、中野卓
第4の審判員:福岡靖人
《選手寸評》
(鹿島)
GK佐藤昭大...限られた守備機会の中で大前の決定機にも冷静に対処。徐々に安定感が出てきた
DF西大伍...いつもよりオーバーラップは限られたが上がれば仕事は確実にやり切る
DFファン・ソッコ...高めのラインを保つもややウタカと大前に振り回された感が
DF昌子源...大前に局面で振り切られて決定的なシュートを2本打たれてしまった
DF山本脩斗...積極的なオーバーラップから2度の決定機を創出。元中盤の嗅覚を披露
MF青木剛...後半は何回もサイド深くに侵入してクロスを送るなど攻撃にも顔を出す
MF小笠原満男...中盤で攻守に渡って奮戦も勝ち点2のロストに繋がるPK失敗は痛恨
MF遠藤康...後半にさすがの枠内ボレーミドルも信じられないクリアに阻まれた
(→FWダヴィ...やや重さの残るパフォーマンスで脅威になり切れず)
MF土居聖真...PKを獲得した突破は見事もヘディングでの決定機は沈めたかった
(→MF本山雅志...右足アウトでのフィニッシュはさすが。もう少し長く見たい選手)
MF金崎夢生...シュートでもクロスでもチャンスに顔を出し続けたがゴールは遠かった
FW赤﨑秀平...決めなくてはいけないシーンでストライカーの仕事を果たせず
(→MFカイオ...左サイドに流れてチャンスメイクもゴールには繋がらず)
《選手寸評》
(清水)
GK杉山力裕□...久々の登場で再三の好守に加えて小笠原のPKをストップ。勝ち点1を手繰り寄せた
DF犬飼智也...懸命に身体を張って無失点に貢献。及第点のパフォーマンス
DF福村貴幸...試合をこなしていく内にCBも板に付いてきた。この完封を自信にしたい
DFカルフィン・ヨン・ア・ピン□...裏は取られ続けたが前節よりは走れた。PK献上は杉山に救われる
MF八反田康平□...守備に追われる時間が長く展開力も含めて持ち味は出し切れなかった
MF本田拓也...局面での激しさ以上にキャプテンとしての存在感をチームにもたらした
MF枝村匠馬...犬飼の援護も得た彼のクロスは攻撃面での貴重な脅威になっていた
(→MF六平光成...結果的に切り札起用も攻撃に顔を出す機会が少ない)
MF河井陽介...遠藤の枠内ミドルをライン上で掻き出したクリアは1点に値するファインプレー
MFミッチェル・デューク...前半は裏を突かれまくったが後半はチームの推進力に
(→DF松原后...アクシデント的な登場も無失点にはきっちり貢献した)
FW大前元紀...数少ない決定機がことごとく訪れるもことごとく外してしまった
FWピーター・ウタカ□...チャンスにはきっちり絡んでいたがイエローカードが交替に影響したか
(→MF石毛秀樹...クロスバー直撃のミドルを放つ。逆にゴールまでの距離が近過ぎたか)
再放送スケジュールは
7月16日(木)午後8:15~午後10:30 J SPORTS 3
7月18日(土)深夜1:30~深夜3:45 J SPORTS 3
となっています。
是非このマッチレビューと共に再放送もお楽しみ下さい!
土屋
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