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J SPORTSのサッカー担当がお送りするブログです。
放送予定やマッチプレビュー、マッチレポートなどをお送りします。

スタッフブログ 2015年02月27日

欧州各国弐部事情~セリエBの場合・2015~

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毎年自分の勉強も兼ねて調べている(そんなんばっかですけど)
欧州各国弐部事情。
今シーズンもここから佳境に差し掛かっていく欧州各国の二部リーグに
スポットを当てて不定期にご紹介していきたいと思います。
第1回目の今回はイタリア・セリエBについてです。


レギュレーションは1位と2位が自動昇格で、
基本的には3位から8位までが昇格プレーオフに進出。
ただし、3位と4位の勝ち点差が9ポイント以上あった場合には
3位のチームが自動昇格。
また、4位から8位のチームに関しては
3位のチームと勝ち点差が14ポイント以内に
入っているチームのみが昇格プレーオフに進出という
少し変わったレギュレーションに昨シーズンから変更となりました。


現在は27試合を消化しており(2チームが1試合未消化)、
首位は52ポイントのカルピ。
2位は48ポイントのボローニャで、3位は45ポイントのアヴェッリーノ。
以下、リヴォルノとヴィチェンツァが43ポイントで追走し、
41ポイントのフロジノーネ、39ポイントのスペツィア、
37ポイントのヴィルトゥス・ランチャーノまでが
昇格プレーオフ圏内に入っています。


堂々首位を快走するカルピは1909年の創立以降、
一度もセリエAを経験していないクラブ。
8シーズンのセリエD(4部相当)、
3シーズンのレガ・プロ・セコンダ・ディヴィジオーネ(3部相当)を経て、
昨シーズンは昇格してきたセリエBに見事12位で残留。
迎えた今シーズンは10節で初めて首位に立つと、
それからはほとんどの節で順位表の一番上をキープ。
監督は今シーズンから就任した御年60歳のファブリツィオ・カストーリ。
チームを牽引しているのは13ゴールで得点ランク4位タイに付ける
ナイジェリア人ストライカーのジェリー・ウチェ・ムバコグ。
106年目にして初めてのトップディビジョン昇格は果たせるでしょうか。


2位は6シーズンのセリエA生活から
今シーズンセリエBに戻ってきたボローニャ。
いきなり3戦未勝利と開幕ダッシュには失敗したものの、
現在は8試合負けなしで一気に2位まで浮上。
元ウルグアイ代表で弱冠40歳の
ルイス・ディエゴ・ロペス監督に率いられ、
1年でのセリエA復帰を狙います。
中盤にはブラジルの年代別代表経験もあるマトゥザレムや
2010年と2014年のW杯に出場した
ウルグアイ代表のディエゴ・ペレスがいますが、
後者はここまでわずか2試合の出場にとどまっています。


3位は1912年創立のアヴェッリーノ。
1980年代はセリエAに在籍していましたが、
徐々に実力を落として、一時はセリエDまで下降。
4シーズンぶりにセリエBへ帰ってきた昨シーズンを11位で終えると、
今シーズンは自動昇格を狙える位置で奮闘しています。
なお、現在得点ランク首位タイの14ゴールを挙げている
ルイジ・カスタルドはセリエC2でキャリアをスタートさせた32歳の叩き上げ。
自身初のトップディビジョン挑戦に照準を合わせていることでしょう。


4位のリヴォルノはボローニャ同様に降格組。
7節以降は昇格プレーオフ圏内に入り続けており、
目指すは当然セリエAへの返り咲き。
5位のヴィチェンツァは90年代中盤まで
セリエAでも中位に食い込むなど存在感を発揮していましたが、
昨シーズンはレガ・プロ・セコンダ・ディヴィジオーネに所属。
1年で何とか復帰したセリエBでは開幕から低空飛行が続いていたものの、
ここに来ての5連勝で一気に浮上してきています。


6位のフロジノーネもセリエA未経験クラブ。
ここでの特記事項は監督のロベルト・ステッローネ。
37歳という年齢の若さも目を引きますが、
2003-2004シーズンにはレッジーナで中村俊輔と、
2006-2007シーズンから2シーズンはトリノで大黒将志と共にプレー。
ある意味で日本との関係性が深い監督と言っていいでしょう。
7位のスペツィアもフロジノーネと同じくセリエAは未体験ゾーン。
2007-2008シーズンに破産してセリエDへの降格を経験するも、
着々とカテゴリーを上げて、再びセリエBの舞台まで。
こちらは年明け5試合未勝利が続いていた中で
前節はようやく新年初勝利をゲット。
クロアチア国籍で現役時代に代表歴もあるネナド・ビエリツァ監督の元で
新たな扉を開くことはできるでしょうか。


昇格プレーオフ圏内ギリギリの8位に付けているのは
ヴィルトゥス・ランチャーノ。
あまり耳慣れないチームですが、
1924年の設立以降は3部や4部を主戦場に置いていた中で、
2012-13シーズンに初めてセリエBへ昇格すると、
18位、10位と順位を上げて今シーズンはセリエBも3季目に突入。
35歳で在籍7年目のDFフェデリコ・アメンタは
アヴェッリーノのカスタルド同様に
セリエAでのプレー経験はなし。
重鎮に初のトップディビジョンでの景色を見せてあげたい気もします。


その他のクラブを眺めてみると、
2度の経営破綻を経て、久々のセリエBとなる10位のペルージャには
ギジェルモ・ジャコマッツィとロドリゴ・タッディの名前が!
11位のテルナーナでは元ブルガリア代表のヴァレリ・ボジノフ、
12位のバーリでは10クラブを渡り歩いたマッシモ・ドナ-ティ、
19位に沈むブレシアでは
ロベルト・バッジョやグアルディオラとも一緒にプレーしたアンドレア・カラッチョロも
ベテラン戦士として頑張っているようです。


次回はいつになるかわかりませんが(笑)、
イングランドかスペインあたりの弐部事情を
お届けできればと思っています。


土屋

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