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このブログについて

J SPORTSのサッカー担当がお送りするブログです。
放送予定やマッチプレビュー、マッチレポートなどをお送りします。

マッチレビュー 2014年07月16日

J1第12節 広島×横浜FMマッチレビュー

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J1第12節 
サンフレッチェ広島×横浜F・マリノス@エディオンスタジアム広島
解説:玉乃淳 実況:下田恒幸 インタビュアー:君﨑滋


【サンフレッチェ広島 森保一監督インタビュー(試合後・中継内)】
Q、今日は最後の最後にやられてしまいましたね。


A、そうですね。
試合全般には我々が意図するというか、
ボールを動かしながら攻撃していく、得点を奪うと。
そこで逃げ切れれば良かったんですけど、
最後の相手のパワープレー気味な所で少しバタついてしまって、
失点したのだと思います。


Q、最後の結果だけ見れば負けてしまったことになりますが、
途中の過程というのはキャンプで積み上げたものとか、
自分たちで思い描いていたような展開だったんじゃないですか?


A、そうですね。
前半からマリノスがしっかり守備を固めてきた中で、
ボールを握った時は落ち着いてボールを握ると。
それで相手を崩すためにどうしていくかということは
攻撃の部分では特に後半は出せて、
得点も奪えて良かったと思いますけど、
得点を奪った後に追加点を奪えれば
なお自分たちのペースに持っていけたと思いますけど、
それはできず、最後の所で少し踏ん張り切れずという展開に
なってしまったと思います。
ただ、自分たちのリズムが少し崩れたという部分では、
ボールを握った時にうまく収めることが最後の方はできなくなって、
そういう所で相手に押し込まれたという所はあったと思います。
そこは反省しなくてはいけないと思います。


Q、最後の押し込まれているシーンの中でも
監督としては「ラインを上げて」とか、
「攻めに行こう」という気持ちは指示から感じたんですけど、
ああなってしまうと難しい部分というのはあるんでしょうか?


A、そうですね。
理想は押し込まれた時に中盤でしっかりとラインを上げて
前線でタメを創る、もしくは攻め切るという所をやりたい所ですけど、
そういうことができず、
DFラインが上げづらくなった状況に陥ってしまったと思っています。
そういった意味ではもっとボールを握る時に
最後まで相手の圧力があってもボールをしっかり握るとか、
失ったとしても自分たちが痛くない形で
相手の背後でボールを失うとか、
そういった所の試合の流れを相手に渡さないようにしていけるように、
試合運びをできないといけないかなと思います。
でも、そういうことは自分たちが思い描いたこと以外のことも当然あると思うので、
踏ん張る所はみんなで踏ん張れるようにやっていきたいと思います。


Q、今日ベンチに入っていたW杯から帰ってきた
青山選手に関して、青山選手がJリーグのピッチに立つ姿を
見たいと思っていたファンも多いと思うのですが、
今日監督の中での選択肢としてはどうでしたか?


A、もちろん彼がコンディション的に良ければ
スタメンから使うつもりですし、
我々のチームの中で彼は出続けるだけの
力を持っている選手なので、
今日は残念ながら出場機会がありませんでしたけど、
これからやってくれると思っています。


【横浜F・マリノス 樋口靖洋監督インタビュー(試合後・中継内)】
Q、今日は最後の最後、大逆転劇でしたね。


A、そうですね。結果としては選手が
本当に最後まで諦めないで得点を狙いに行ったと。
同点で終わらずに、最後もう1回点を取りに行くと。
勝ち切ったということは本当に評価したいと思います。


Q、今日の試合は本当に勝ち点3が欲しくて欲しくて
という試合だったと思いますが、いかがでしょうか?


A、やはりJリーグの再開初戦ということで
ここから我々も今12位という順位を上げていくためには
絶対に勝ち点3が必要だと。
非常に大きな意味を持つ試合ということで臨みました。


Q、この取らなくてはいけない勝ち点3を取り切った
今の心境はいかがですか?


A、まずは勝ち点3を取った選手たちを褒めたいですし、
感謝したいと思います。
ただ、まだまだ自分たちのやるべきこと、
特に今日は広島さんという難しい相手ということで
なかなか自分たちのスタイルが出し切れなかったですけど、
そういった中でも勝ち点3が取れたことを評価したいですね。


Q、後半が始まって、広島に先制される直前、
監督から「うまく行ってないのかな」という雰囲気に
見えたシーンがあったのですが、
そういう所はありましたか?


A、前半の戦い方を見ていると
これは我慢比べになるなと。
その中でどれだけウチがボールを持った時にギアチェンジができるかと。
そこでチャンスを創れるかという所が1つ後半のポイントと見ていました。
それがなかなか取ったボールがすぐ相手に行ったりとか、
マイボールの時間が創れないということで、
状況をどう打開しようかなということは考えながら見ていました。


Q、今シーズンもお家芸のディフェンスの堅さという所は
見事に貫いていますが、一方で点を取る難しさというのは
この最後の最後にみんなで力を合わせて取ったということが
大きな自信になるのではないですか?


A、そうですね。
ただ、もっとチャンスを創りたいと。
我々が得点力を上げるには、
どれだけチャンスの数を創るかに尽きると思います。
ただ、今日も少ないチャンスの中、
泥臭くゴールに押し込むというような作業を
繰り返し続けた結果、取れたことは良かったと思います。


Q、樋口監督自身も広島に良いイメージがあるというか、
だいたいこういう風にすれば勝てるというようなものが
あるんじゃないかなと思うのですが、
マリノスが広島に優っている一番の点はどういう点ですか?


A、いや、優っている点は正直に言ってあまりないと言うか、
やっぱりどの試合も毎試合お互いがお互いのスタイルを出そうとする、
出させないようにするというせめぎ合いになっていると思いますね。
その中で一瞬の隙を突くことができている結果として、
リーグ戦で負けていないという所だと思います。


Q、最後にサポーターに向けて一言お願いします。


A、平日のナイター、非常にこういう遠い所まで
応援に来ていただいてありがとうございます。
この再開の初戦をこうやって取ったことで、
チームは何としてでも浮上のキッカケにしたいと思いますので、
これからも是非応援して下さい。


【玉乃淳氏のレビュー】
(広島)
1-0であっても攻める姿勢で、2点目が取れなかったという部分には、
これからまだまだ良くなっていく余地がありますし、
さらに強くなる布石になるような試合になったと思うので、
あのような姿勢というのは貫いて欲しいですね。


森保監督のインタビューからは
「もう1点を取れなかった」
「逃げ切れなかった」
両方のワードが出てきたんですよね。
どっちが本音なのかなという所。
1-0で守り切りたかったのか、
もっと攻撃をして2点目を取りに行きたかったのかは、
ちょっとインタビューからはわからなかったので、
ちょっと監督の中でもそこがブレたのかなというのが、
もしかしたら敗因に繋がってしまったんじゃないかなと
という所は感じましたね。
点を取った後も攻め続ける姿勢というのは見られたので、
終わってみた後の結果論ですけど、
どっちをしたかったかというのは本音の所ではわからないのが
僕の所感ですね。


悪い所はなかったですよね。
「強い広島だな」というのがずっと続いた中で、
最後同点に追い付かれてしまった後、
ちょっとどうしたいのかなというのは
選手とベンチの所でギャップがあったのかなというのは思います。


まあ、相手がどこであれ広島は広島ですので、
そういういちょっとの所、
監督が考えていることとピッチの中の選手の感じ方が一致すれば、
まず勝ち続けるんじゃないかなというのは感じました。


(横浜FM)
何が素晴らしいって、0-0になった時に、
「やっと追い付けた」
「勝ち点1を取って横浜へ帰ろう」ではなくて、
明らかに勝ちに行きましたよね。
ホームの広島よりも強く出ていましたから、
引き分けじゃ満足できない、我慢できない、
ピッチの中のすべての選手がそう思ったのが
あのゴールに繋がりましたよね。


素晴らしいですね、Jリーグがある日常というのは。
次の試合も見たいと思うようなプレーも随所にありましたし、
今日見に来て頂いたマリノスのサポーターも、
今日は平日なのに凄かったです。
本当に日々Jリーグに勉強させられますね。
Jリーグっていいなと改めて思っちゃいました。
なかなか生きていてタオル振り回さないですからね。


もう我慢比べから始まって、
絶対に勝ち点3を取りたいんだという所から
攻撃的な交替であったり変化であったり。
樋口監督も選手に感謝していましたけど、
僕も本当に感謝したいというのが率直な気持ちです。
アウェイの地にもかかわらず、
あの一番苦しい時間帯でパワーを出せたというのは
やっぱり賞賛しなければいけないんじゃないかなと思います。
ただ、最後はパワープレーというか、縦への意識が高くなったので、
ちょっとパワープレーという言葉は適切ではないのかなと感じました。


あと、ポイントだったのは中村俊輔の"場所"。
時間と状況によってどう変化させていくのか。
これを確立できたら、もっともっとチャンスを
創れるんじゃないかなと思いますね。
中村俊輔は本当にどこにでも入れると思うので、
ボールをより触らせた方がいい時間帯もあるでしょうし、
相手も一番厳しいエリアの中で
プレーさせたほうがいい時間帯もあると思うので、
そのあたりの90分間の中村俊輔のマネジメントというのも
もう少しチームと監督が考えていければ、
もっともっとチャンスができるんじゃないかなと思います。


齋藤学も正直W杯では絶望を味わったと思うんですね。
試合に出られない絶望。
目の前で繰り広げられる世界との差というか。
やっぱり人間って絶望を味わわないと、
強くなれないんだなというのを
今日の齋藤学を見て感じることができましたね。


【Jリーグブログ的データ】
J1第14節
サンフレッチェ広島 1-2 横浜F・マリノス

入場者数:9,515人 天候:晴、弱風
気温:25.1度 湿度:92%
主審:木村博之 副審:八木あかね、穴井千雅 第4の審判員:三原純


《得点者》
<広島>
56'石原直樹④
<広島>
90'齋藤学②(アシスト:小林祐三)
90+4'伊藤翔④


《選手寸評》
(広島)
GK林卓人...先制点は致し方ないが2点目は齋藤の所で食い止めたかった
DF塩谷司...いつもの攻撃性は封印して守備に専心
DF千葉和彦...ミドルやクサビで局面への変化を積極的に試みた
DF水本裕貴...伊藤の決定機を防ぐなど水際での対応光る
MF柏好文...特に前半はチームの数少ない突破口として機能した
MF森﨑和幸...ボールを引き出し体を張ったが勝利に結び付かず
MF柴﨑晃誠...潤滑油としては十分機能。後は攻撃へのプラスアルファが欲しい
MF山岸智...前半の決定機は狙いがやや中途半端だったか
(→DFファン・ソッコ...個人の責任はないが役割は果たせなかった)
MF石原直樹...先制点のボレーは難易度高し。守備での貢献度も著しい
MF高萩洋次郎...局面での登場回数は少ないが1回のインパクトは相変わらず
FW佐藤寿人...シュート自体が少なくCKの決定機も彼なら決めて欲しい所
(→MF野津田岳人...時間帯の難しさもあったが結果として逃げ切りに貢献できず)


(横浜FM)
GK榎本哲也...限られた守備機会では概ね安定感を発揮した
DF小林祐三...同点弾のアシストは時間帯を考えても秀逸
DF栗原勇蔵...勝利に直結した最終盤のフリックは彼の真骨頂
DF中澤佑二...今シーズンのパフォーマンスは代表でも十分
DF下平匠...柏に差し込まれる場面が多く攻撃機会は限られた
MF中町公祐...守備で目立つ場面が多く展開力は生かせなかった
(→FW端戸仁...投入直後からの積極性が逆転弾を呼び込んだ)
MF小椋祥平...守備よりも攻撃で貢献。彼の推進力がチームにパワーを生んだ
MF藤本淳吾...チームにリズムが出てくる前に交替を余儀なくされた
(→MF兵藤慎剛...先発でも途中出場でもこの男のアベレージは必要不可欠)
MF中村俊輔...3列目に下がってからの姿はまさに"王様"
MF齋藤学...華麗なボレーで改めてその能力を日本中へ示してみせた
FW伊藤翔...決勝弾はあの場所にいたストライカーの嗅覚を褒めるべき


再放送スケジュールは
7月17日(木)午後03:00~午後05:15 J SPORTS 3
となっています。
是非このマッチレビューと共に再放送もお楽しみ下さい!


土屋

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