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J SPORTSのサッカー担当がお送りするブログです。
放送予定やマッチプレビュー、マッチレポートなどをお送りします。

その他の試合レポート 2014年02月22日

FUJI XEROX SUPER CUP 2014 NEXT GENERATION MATCH U‐18Jリーグ選抜×日本高校サッカー選抜@国立

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next 0222.jpg今年で5回目を数える、年に一度の恒例行事。U-18Jリーグ選抜と日本高校サッカー選抜が刃を交える"ネクジェネ"。舞台はもちろん国立競技場です。
石田崚真(2年・ジュビロ磐田U-18)、中野雅臣(2年・東京ヴェルディユース)、三竿健斗(2年・東京ヴェルディユース)、林瑞輝(2年・ガンバ大阪ユース)、茂木力也(2年・浦和レッズユース)という5人のU-17ワールドカップメンバーが集結。それ以外にも年代トップクラスのストライカー北川航也(2年・清水エスパルスユース)、昨年のプレミアWEST制覇を経験している中井英人(2年・ヴィッセル神戸U-18)、山口真司(2年・ヴィッセル神戸U‐18)など、世代屈指の顔ぶれを揃え、真剣に勝利を目指すU-18Jリーグ選抜。1、2年生で構成されたチームだけに、神戸を前述のプレミア優勝に導いた野田知監督に率いられ、各選手も来たる新シーズンへの門出を飾りたい一戦です。
選手権の激闘から約1ヶ月。真冬のスタジアムを彩った大会優秀選手を中心に、数回の選考合宿も経て、デュッセルドルフ国際ユース大会へと続いていく道のりを歩んでいるのは日本高校選抜。この"ネクジェネ"ではU-18Jリーグ選抜相手に一度も勝っていないこともあって、試合前のロッカールームで「『歴史を変えようか』と話していた」と明かしてくれたのは、1ヶ月前に同じ舞台で悔し涙を流した永井建成(3年・京都橘)。デュッセルドルフ連覇への道は、この聖地からスタートします。天候は快晴。ピッチ状態も最高。両チームの円陣が解け、高校選抜のキックオフでゲームはスタートしました。
立ち上がりからリズムを掴んだのは高校選抜。4分、松田天馬(3年・東福岡)のパスから木戸皓貴(3年・東福岡)が左足で狙ったミドルはDFにブロックされましたが、まずは"ヒガシ"コンビでチャンスを創ると、7分にはキャプテンマークを託された寺村介(3年・星稜)が高い位置でボールを奪って左へ。松田のシュートはJリーグ選抜のCB進藤亮佑(2年・ヴィッセル神戸U-18)が体でブロックするも、11分にも寺村がドリブルでエリア付近へ侵入するなど、「選手全員がモチベーション高く入れた」とその寺村も振り返った通り、高校選抜が攻勢を強めます。
一方、「前半の入りは少しまったりしたような感じになってしまった」と野田監督も言及したJリーグ選抜は、なかなかボールがうまく繋がらない展開に。13分には右サイドで獲得したCKを短く出した中野が、北川のリターンを受けてカットインしながら放ったチームファーストシュートも永井がしっかりキャッチ。チャンスを創り切れません。
15分も高校選抜。左サイドでSBの竹澤昂樹(3年・富山第一)が縦に付け、木戸がワンタッチで落としたボールを松田はボレーで枠の上へ外すも、流れるような展開に歓声が起こったスタンド。16分には成田悠冴(3年・市立船橋)が縦にクサビを打ち込み、木戸がワンタッチで右へはたくと、駆け上がってきたSBの高橋壮也(3年・立正大淞南)のクロスは中と合いませんでしたが、続くあわやというシーン。
すると、アイデアのシンクロが生み出した先制弾は19分。ここも左サイドでボールを持った竹澤は、少し巻き気味のピンポイントフィードを縦へ。ここに走り込んだのは「タケと『ああいうボールをちょうだい』と話していた」という木戸。「良いボールが来たし、トラップも良い感じで止まった」と自賛したコントロールから、素早くボレーで打ち切ったボールは綺麗な弧を描き、ゴールネットに突き刺さります。アシストの竹澤も「『俺がボールを持った時には裏に飛び出して』みたいな話をしていた」と語ったように、「2人ともイメージ通りだった」(木戸)ゴラッソ。勢いそのままに高校選抜がリードを奪いました。
さて、ビハインドを追いかける格好となったJリーグ選抜。失点直後の20分には左サイドを奥川雅也(2年・京都サンガU-15)がえぐり、最後は北川が1人かわしてニアへ打ち込むも、既にロアッソ熊本でのトレーニングを開始し、「プロは厳しいものだなと思いました」と日々研鑽を積んでいる永井がファインセーブで回避。23分にも中野を起点に奥川が右へスルーパスを通し、横山航河(2年・サンフレッチェ広島ユース)が走りこむも、今度は高校選抜CBの北谷史孝(3年・興国)がしっかりクリア。序盤よりはボールも動くようにはなってきたものの、スコアは変わりません。
ややボールは持たれる中でも手数は高校選抜。27分、成田が右へ振り分け、高橋が持ち前の俊足でサイドをぶっちぎり、上げたボールはクロスバー上部に当たりましたが、そのスピードに目の前で見ていた広島サポーターからも拍手が巻き起こると、32分には松田、木戸と繋ぎ、寺村がヒールで左へ。竹澤のクロスはDFに引っ掛かるも、34分に再び訪れた決定機。寺村が浮かせたボールを、3列目から飛び出してきた山田武典(3年・青森山田)はリターン。角度のない位置から寺村が枠に収めたシュートは、Jリーグ選抜のGK林にビッグセーブで食い止められたものの、「後ろから見ていてもみんな安定していて、個人個人のいいプレーも出てきた」とは守護神の永井。最初の35分間は高校選抜が1点をリードして、ハーフタイムへ入りました、。
後半はスタートから両チームに選手交替。Jリーグ選抜はGKに吉川健太(2年・ヴィッセル神戸U-18)、右SBに石田、CBに上島拓巳(2年・柏レイソルU-18)、中盤に宮本航汰(2年・清水エスパルスユース)と一気に4枚を投入。高校選抜はGKに志村滉(2年・市立船橋)、中盤に渡辺夏彦(3年・國學院久我山)を送り込み、右SHの石川大地(3年・水戸啓明)と1トップの木戸もその位置をスイッチさせ、残す35分に挑みます。
「後半に関してはボールを持つ時間も多くなった」と野田監督も認めたJリーグ選抜は三竿、宮本、中井というかなり強烈な個性を誇る中盤の3枚がボールに関与する回数も多く、サイド攻撃も頻繁に。41分には右サイドを突破した宮本が折り返し、北川が落としたボールはシュートまで繋がらなかったものの好アタック。45分には奥川が左サイドを切り裂き、クロスは流れてしまいましたが、同点への意欲を隠しません。
50分を過ぎると双方に再び交替が。Jリーグ選抜は中盤に和田昌士(1年・横浜F・マリノスユース)を、CFに加藤陸次樹(1年・サンフレッチェ広島ユース)を、左FWに米澤令衣(2年・ヴィッセル神戸U-18)をそれぞれ投入。高校選抜はCBに坂圭祐(3年・四日市中央工業)、右SHに中野克哉(2年・京都橘)、1トップに山田貴仁(3年・帝京長岡)を送り込み、CBの柴戸海(3年・市立船橋)をボランチへスライドさせます。
「主力になる3年生は選手権が終わって練習もやっていなかったし、コンディション不足が不安だったが、やっぱり後半の15分、20分くらいから運動量が落ちてきた」とは高校選抜を率いる山田耕介監督。58分はJリーグ選抜。ゴールまで約30mの位置から、進藤が無回転気味に直接狙ったFKはクロスバーの上へ。61分は高校選抜。渡辺夏彦が粘って右へスルーパスを送り、走った山田は力強いドリブルを敢行するも、カバーに入ったDFのポジショニングも良く、そのままゴールキックへ。64分はJリーグ選抜。左サイドから山口がアーリークロスを放り込み、飛び込んだ米澤のヘディングはゴール右スミを捉えるも、体を伸ばした志村が確実にキャッチ。縮まらない点差。
60分に渡辺仁史朗(3年・富山第一)を、66分に森島司(1年・四日市中央工業)を相次いで送り込み、運動量の向上を図りながら、試合を終わらせに掛かった高校選抜。67分には山田がおなじみ重戦車ドリブルで右サイドをぶち抜くも、中央への折り返しはDFがクリア。後半のシュートはここまでゼロ。果たして残された数分とアディショナルタイムを守り切れるのか。
勝利への執念を燃やしたJリーグ選抜のラッシュ。69分、加藤からのリターンを受けた宮本のシュートは左スミを襲うも、ボールはゴールポストにハードヒット。70分、中井のパスから米澤の狙ったミドルはDFがブロック。70+2分、奥川が1人交わしてラストパスを送ると、右に持ち出した和田の決定的なシュートはクロスバーの上へ。これにはのけぞるトリコロールのサポーター。70+3分、加藤が右のハイサイドに切れ込み、ファーまで届けたクロスを米澤が頭で枠へ飛ばすも、カバーに入っていた高橋がヘディングで懸命にクリアすると、しばらくあって眞鍋久大主審が吹き鳴らしたのはタイムアップのホイッスル。「歴史を変えちゃいましたね(笑) 厳しい試合でしたけど変えられて良かったと思います」と永井も笑った高校選抜が、5回目の開催にして初めてJリーグ選抜相手に勝利を収める結果となりました。
「まだ1人1人のストロングがおぼろげに見えてきたような感じ」と山田監督も評する状況の中、"年下"相手にきっちり勝利を収めた高校選抜。その中でも選手権では2年連続で国立のピッチに立ちながら、日本一には手の届かなかった永井の言葉は印象的でした。曰く「『僕の最後の国立は負けて終わるんかな』と思っていましたが、高校選抜に呼ばれて国立でプレーができることになりました。ホンマにこれが最後やから勝って終わりたいなと思っていたので、今日はホンマにみんな集中して戦えました。結果は1-0ということで、チームとしても自分としても良かったと思います」とのこと。富山第一以外はいずれの高校も、敗北の記憶を重ねていく選手権。ただ、竹澤と渡辺仁史朗も含めて今回ピッチに立った15人の3年生たちが、"国立での勝利"という記憶を携えてそれぞれの高校サッカーに幕を下ろしたということが、ひょっとするとこの勝利の持つ最も大きな意味だったのかもしれません。          土屋

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