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このブログについて

J SPORTSのサッカー担当がお送りするブログです。
放送予定やマッチプレビュー、マッチレポートなどをお送りします。

スタッフブログ 2014年02月13日

2013年、心に残ったあの言葉

mas o menos
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今回は毎年やっている企画ですが、
2013年度に取材させて頂いたゲームの中から、
印象に残った言葉というのを集めてみました。
Jリーグのゲームは基本的に各メディアでの情報量も多いと思うので、
それ以外のカテゴリーからご紹介したいと思います。


★2013/2/3 群馬県新人大会準決勝 
共愛学園×桐生第一@敷島
「ウチから出たヤツは"察知"できるから使われるのかな。
中町(公祐)も青木(拓矢)も(青木)剛もみんな"消し役"じゃん。
でも、エースにはなれなくてもチームに欠かせない選手になれば、
能力なくてもプロでは長くできるからね」

(桐生第一・小林勉総監督)


お話にあった通り、前橋ジュニアの代表として
数々の教え子をJリーグへ送り出している小林総監督。
彼らを育てる上で一番大事にしてきた部分は
「ゲームを読めて、相手にきっちり行ける」ことだそうです。


★2013/4/10 T1リーグ第2節 
修徳×帝京@大井第二
「打ちのめされても谷底に落とされても何遍でも這い上がってくる。
その精神が本当の帝京魂だと思うんですよ、私は」

(帝京・荒谷守監督)


「"帝京魂"とは自分たちで言うものじゃない。
見ている人たちがそれを感じて言い出したものだ」と
常におっしゃっている荒谷監督。
再就任から2年。今年度のチームには
確かに"魂"と呼べるものがあったと私は思います。


★2013/5/8 T1リーグ第6節 
東海大高輪台×駒澤大学高@大井第二
「やっていて面白いサッカーをしたいんですけど、
僕も指導していて面白いですよ(笑)」

(東海大高輪台・川島純一監督)


"面白いサッカー"を掲げて戦った今年の東海大高輪台。
インターハイはベスト8、選手権はベスト4と
きっちり一定の結果も出しましたが、
それ以上に"面白いサッカー"で1年間に渡って
見る者を楽しませてくれました。


★2013/7/7 プリンス関東2部第8節 
ジェフユナイテッド千葉U-18×國學院久我山@ユナパ
「感慨というよりも暑いなあというのがわかってますから。
下増田なんて日陰もないし風も吹かないし、すり鉢の底みたいな所ですし(笑)」

(ジェフユナイテッド千葉U-18・副島博志監督)


その前年までザスパ草津の監督を務めていた副島監督。
クラ選の予選を勝ち抜き、群馬へ凱旋する感想をお聞きすると、
こういう答えが返ってきました(笑)


★2013/7/18 T1リーグ第9節 
帝京×成立学園@駒沢第2
「ベンチから『蹴るな』と言われたんですけど(笑)、
絶対蹴りたかったので、決めてやろうと思って蹴りました」

(帝京・柳下大樹)


ちょうど1ヶ月前のインターハイ準決勝では
同じ成立学園相手にPK戦の1番手で登場して失敗。
結果、チームは全国大会出場を逃してしまいます。
この日は3-4の1点ビハインドで回ってきたPKのチャンス。
本人の言葉通り、ベンチの声を無視して見事に成功。
このメンタルが高卒でのJリーグ入団に繋がっているのは間違いないでしょう。


★2013/7/26 日本クラブユースサッカー選手権大会1次ラウンド 
浦和レッズユース×ガイナーレ鳥取U-18@敷島補助
「指導者が変われば絶対に変わるので僕自身かなと。
子供の質が圧倒的に違うかと言ったらそうでもないし、
じゃあ何かというと指導者の質なんじゃないかなと。
何が"鳥取らしい"かはまだわかっていない状況ですけど、
それを本当に考えて、ブレずにやっていくしかないんじゃないかなと思っています」

(ガイナーレ鳥取U-18・畑野伸和監督)


鳥取という土地だからこそできることの強みを問われて。
まだまだ模索中だとおっしゃっていた畑野監督ですが、
その言葉の端々には確固たる信念が滲んでいました。
このチームは今後強くなっていくと個人的には思っています。


★2013/7/26 日本クラブユースサッカー選手権大会1次ラウンド 
浦和レッズユース×ガイナーレ鳥取U-18@敷島補助
「昔はシェフチェンコが好きだったんですけど、
こんな身長が伸びると思っていなかったので(笑)、
今はクラウチとかイブラヒモヴィッチとかのプレーをよく見ます」

(ガイナーレ鳥取U-18・畑中槙人)


今年のクラ選で一躍注目を浴びた203センチのストライカー。
話してみたらメチャメチャいいヤツでした(笑)
最高学年になる今年の活躍にも注目したいですね。


★2013/7/26 日本クラブユースサッカー選手権大会1次ラウンド 
セレッソ大阪U-18×柏レイソルU-18@敷島
「2時間掛けて気に食わないプレーを全部映像で抜いて編集して、
全部ダメ出しして、『こんなんだったら負けていいよ』と。
『俺は帰るよ。ここで終わっていいよ』って話をして。
そうしたら今日はいつも通りのプレーをしてくれました」

(柏レイソルU-18・下平隆宏監督)


前日のゲームで基本を怠った"全国大会仕様"のチームに
かなりご立腹だった下平監督。
この言葉を掛けられた選手たちは奮起し、
難敵から大量6ゴールを奪って快勝を収めました。


★2013/7/29 日本クラブユースサッカー選手権大会1次ラウンド 
清水エスパルスユース×ベガルタ仙台ユース@敷島
「ボールを持っていない人はミスはないですから、
やっぱりその人たちがどれだけ良い所に顔を出せるかで、
ボールを早めに動かしながら、空いてくる所で勝負すると。
でも、あまり形にはめてパターンというのは俺はないです。
ロボットみたいな選手を育てたって将来はないし、
決めた形のポジションからスタートして、
じゃあサイド行ったら勝負してきなさいじゃあ
日本のサッカーは世界に通用しないですよ。
同じ場面はないので選手の判断が凄く大事になってくるスポーツだと思いますから」

(清水エスパルスユース・大榎克己監督)


この方のお話はある種哲学的で、いつも勉強になります。


★2013/10/3 国体少年男子決勝 
東京都選抜×大阪府選抜@味スタ
「本当に16人かわいいんで。
よそのチームも、FC東京じゃない選手も本当にかわいくて、
それぞれの良さをサッカーで出してあげたいなと。
チームのためにみんながやってくれた所とかも含めて、
勝った時に色々な想いがこみ上げてきました」

(東京都選抜・奥原崇監督)


FC東京に籍を置きながら
地元開催の東京都選抜を率いた奥原監督。
涙のミーティングで大会中にチームの結束を高めた
"泣き虫監督"は、優勝したこの日もやはり涙を流していました。


★2013/10/12 Jユースカップ予選リーグ 
湘南ベルマーレユース×松本山雅FC U-18@馬入
「彼らが本当に自分で考えて行動を起こせないと
つまらんヤツっていうかちっちゃな選手になっちゃうと思うので、
彼らに試合ではなるべく考えさせるようにはしていますね。
これからまだいっぱい色々なことがあると思いますけど、
彼らのまだまだな部分に僕が軽く負けてしまわないように、
『おまえらの色々な部分の低さに俺は負けへんで!』と思ってます」

(松本山雅FC U-18・岸野靖之監督)


鳥栖や横浜FCで指揮を執っていた岸野靖之氏が
現在監督を務めるのは松本山雅FC U-18。
まだ立ち上げたばかりのチームに対して、厳しい言葉を並べながらも
愛情溢れるお話を聞かせてくれた岸野監督。
このチームの今後も非常に楽しみです。


★2013/11/16 高校選手権東京A決勝 
成立学園×修徳@西が丘
「『愛されるサッカー部になろう、
感動を与えられるようなサッカー部になろう』という意味では勝敗云々関係なく、
サッカーを通して僕らはこれだけのことができますよというのは
"成立ファミリー"に胸を張って示せたんじゃないかなと思います」

(成立学園・太田昌宏監督)


2点を先行され、3点を奪って逆転したものの
後半のラストプレーで追い付かれ、最後は延長戦で敗れた成立学園。
西が丘に詰め掛けた誰もが心を震わせたゲーム後、
穏やかな顔でこう語った太田監督の顔には
大きな満足感と少しの悔しさが浮かんでいました。


★2013/11/28 T2リーグ3位・4位決定戦 
FCトリプレッタユース×東京実業@駒沢補助
「世界一高かったです。最高の高さでした」
(東京実業・荻原脩作)


既に3年生の大半がチームを引退する中、
プレーオフ進出を懸けたこの一戦まで残って試合に出場した荻原。
試合に敗れ、涙を流して悔しがったキャプテンを待っていたのは、
後輩たち全員からの感謝を込めた胴上げでした。


★2013/12/26 T1・T2入替戦 
東海大高輪台×堀越@大井第二
「誰が上とかじゃなくて、みんなサッカーする仲間。
主役は彼らなので、悔いが残らないようにサポートしていきたいと思っていたし、
彼らが納得してくれればいいなと思っていた」

(堀越・藏田茂樹監督)


来年の1部昇格が懸かった入替戦。
藏田監督は大事な一戦の指揮を
ケガで試合に出られなかったレギュラーの2年生に託します。
結果はその"代行監督"の好采配もあって見事に勝利。
監督と選手の信頼関係は最高の形で結実しました。


★2013/12/26 T1・T2入替戦 
修徳×FCトリプレッタユース@大井第二
「恥ずかしかったけど『なんかこの人』っていうのがないと
やってくれないと思うし、種蒔いて水と肥料を与えて、
最後は花を咲かせて散らずにこのまま行く訳だから、
そういう子供たちの成長に関われたのは凄く嬉しい。
終わった瞬間だけウルッと来たけどね(笑)」

(FCトリプレッタユース・米原隆幸監督)


選手権出場校に競り勝って
来シーズンからの昇格を勝ち取ったFCトリプレッタユース。
試合後、小学生の頃から手塩に掛けてきた教え子たちに
胴上げされた感想を聞かれた米原監督は、
恥ずかしそうに、それでいて本当に嬉しそうに想いの丈を語ってくれました。


★2013/12/30 高校選手権開幕戦 
熊本国府×國學院久我山@国立
「サッカーで言えば非常にカッコ悪いサッカーだと思うんですよね。
でも、子供たちがそのカッコ悪い部分を自分たちの良さだと思って、
この国立であそこまで守れたというのは良かったと思います」

(熊本国府・佐藤光治監督)


自らのチームを"カッコ悪いサッカー"と評した佐藤監督。
ボールは回されながらも先制点を奪い、
一時は追い付かれながらも終了間際の決勝弾で国立勝利。
終わってみれば非常に"カッコ良いサッカー"だったのではないでしょうか。


★2013/12/31 高校選手権1回戦 
徳島市立×帝京長岡@等々力
「PKも力だという人もいるけど、選手たちが思い切ってやれたのであれば。
サッカーだから後悔は間違いなくあるので、
それも含めてちゃんと人生の財産として持って行って欲しいなと思いました」

(帝京長岡・谷口哲朗ヘッドコーチ)


昨年は全国ベスト8と躍進した帝京長岡。
今年は初戦で惜しくもPK戦で敗れたものの、
監督からヘッドコーチに立場を変えた谷口氏は
相変わらずの熱さで想いを語ってくれました。


★2013/12/31 高校選手権1回戦 
履正社×秋田商業@等々力
「サッカーは強いですし、自分が好きなサッカーをしていたので...
でも一番の理由はたまたま学校が家から近かったからです(笑)」

(履正社・安田拡斗)


ガンバ大阪ジュニアユースから履正社へ進学した理由を聞かれて。
まだ1年生の彼は個人的にあと2年間
プレー、トーク両面で非常に楽しみな逸材だと思います(笑)


★2014/1/3 高校選手権3回戦 
松商学園×修徳@駒沢陸上
「ベンチの中の高校生だったら日本一。
テクニカルエリアに立った高校生の中では一番良かったと思う」

(松商学園・高山剛治監督)


ボトムアップ理論を採り入れている松商学園。
この日も3年生の土屋貴明がテクニカルエリア最前線でピッチに指示。
高校生監督の挑戦はこの3回戦で幕を閉じましたが、
指揮官がその教え子を静かに称える姿が印象的でした。


★2014/1/5 高校選手権準々決勝 
星稜×修徳@駒沢陸上
「どうやってみんなで勝つかというのが高校サッカーの面白い所だと思うから、
そういう意味では都会の子なのに坊主頭で、髪の毛は短いし、
こういうウチみたいなチームがあってもいいんじゃないかなと。
楽しんでやろうとか、自分たちでやろうとか、
そういうことも大切なことなんだけど、
ひたむきに勝利に対してボールを追い掛けるチームがこのベスト8に残ったと。
もしかしたらそういうことが良かったことなのかなと思います」

(修徳・岩本慎二郎監督)


"諦めない"がモットーの東京王者・修徳。
最後は結果的にファイナリストとなる星稜にPK戦で屈しましたが、
大会前の評価や周囲の懐疑的な視線を堂々と覆したベスト8進出は、
大いに誇って欲しい結果だと思います。
私も色々なことをこのチームから学ばせてもらいました。


★2014/1/11 高校選手権準決勝 
星稜×京都橘@国立
「大変地味なカードになって申し訳ありません。
国立最蹴章に"北陸ダービー"なんて有り得ない話ですよ(笑)」

(星稜・河﨑護監督)


決勝で富山第一と対戦することが決まった直後の会見で。
この人のトーク力は間違いなく全国屈指。
今大会も何度となく笑わされ、納得させられました。


★2014/1/11 高校選手権準決勝 
星稜×京都橘@国立
「まあでも、何やかんやわかるっしょ(笑)」
(京都橘・永井建成)


散々英語が苦手だという話を自らしておいて
「高校選抜で海外に行ったら言葉通じないかもね」と言われると
このアバウトな返し(笑)
負けた試合後にもしっかり笑いを提供してくれました。
彼はどこに行っても愛されるキャラクターだと思います。


★2014/1/13 高校選手権決勝 
富山第一×星稜@国立
「親子だから試合に出られるんじゃないかというのは
いっぱい言われてきたので、いつか絶対見返してやると思っていましたし、
自分に実力があるんだというのは思っていました。
辛い時には親が一番助けてくれましたし、
"親"と"監督"という両方の立場で接してくれたので、
本当に感謝しています」

(富山第一・大塚翔)


父・大塚監督との関係性について聞かれて。
色々な意味で注目を集める中、
周囲の雑音を跳ね返すには最高の結末。
日本一の"息子"は堂々と優勝旗を国立の空へ掲げました。


今シーズンもこういう言葉たちに出会えるように
サッカーのある現場へ足を運びたいと思います。


土屋

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