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J SPORTSのサッカー担当がお送りするブログです。
放送予定やマッチプレビュー、マッチレポートなどをお送りします。

クラブ取材レポート 2014年01月19日

2014年柏レイソルスタートミーティング"プチ"レポート・後編

mas o menos
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「"プチ"のくせに前編、後編あるのはおかしいぞ」という
2年連続の的確すぎるご指摘を今回ばかりは受け流し(笑)、
柏のスタートミーティング"プチ"レポート・後編をお届けします。


今回はミーティング終了後に行われた
メディア向け囲み取材からのインタビューをご紹介。
昨年は太田徹郎選手と木村裕選手に
お話をお聞きしましたが、今回もその流れを汲んで
2人の"アカデミー出身者"のインタビュー内容を
がっつり掲載したいと思います。


1人目はU-18から昇格した中谷進之介選手。
前編でも書きましたが、コパ・サンパウロに参加していた中谷選手。
日本に飛行機が到着したのはこの日の夕方。
それでもハードスケジュールにも関わらず、
堂々とした受け答えを披露して見せ、桑原さんからも賞賛されていました。
毎年恒例の"あや吉"さんが繰り出すトリッキーな質問にもユーモアで返し、
客席からの拍手を浴びる一幕もありましたね~
昨年はU-18のキャプテンとしてチームを牽引し、
12月のプレミア昇格決定戦では獅子奮迅の活躍で
チームの昇格に大きく貢献。
とにかく元気で声の大きいナイスガイですよ!
では、そんな17歳のお話をどうぞ!


Q、まだブラジルから帰ってきたばかりですが、
この会が終わってトップの選手になったなという気はします?


A、そうですね、今までちょっとユースっぽい活動をしてきて、
どう切り替えていいかわからなかったんですけど、
こういう場を設けてくれたので
「ああ、プロになったんだな」という気はします。


Q、受け答えとかも堂々としているように見えましたが。


A、いやいやいや、ガクガクっすよ(笑)
本当に。でも、みんなに見てもらえて良かったです。
超緊張しました。


Q、帰国したばかりということですが
実際にコパ・サンパウロに参加してみての手応えはどうでしたか?


A、アウェイの中でやれたということは凄く大きいですけど、
一昨年のダラスカップでコリチーバに1-4で負けた時の衝撃が凄かったので、
それに比べたらサンパウロもサントスも
全然やれるんじゃないかなというのは感じていたんですけど、
結果的に負けてしまったので何とも言えないです。


Q、手応え自体は2年前のコリチーバ戦よりも
あったという感じですか?


A、俺がやれているという感じなのか、
向こうのレベルが落ちているのかはわからないですね。


Q、どういう部分が今回の遠征で自分のためになりましたか?


A、まずブラジル人のFWはJリーグにもたくさんいるので、
そういうブラジル人を相手にしてどう対応するかということは学べたと思いますし、
コパ・サンパウロ自体のハイライトを見たら、
ミドルシュートでバンバン点が入るので、
サントス戦は3点全部ミドルシュートでしたし、
やはり「世界レベルでは打たせちゃダメなのかな」と。
日本人ではあの位置からだと絶対に入らないと思うので、
そこは文化の違いというか。
決定力の差と言うのとも違うじゃないですか。
ただ、そう捉えないで違う方向から見れば
もっと日本も良くなるんじゃないかなと思いました。


Q、実際中谷選手自体はダラスカップにも出ていますし、
トップチームの中でもかなり国際経験を積んでいる方だと思いますが、
それでも今回には驚きがありましたか?


A、サンパウロの10番が凄くうまくて、
「コイツちょっと違うな」という感じだったのと、
サントスは個が凄かったです。
サイドの2人がかなり速くて、
全然守備をしないでカウンターでガンガン行くので、
そういう日本とは全然違うサッカーでした。
俺ら的には本来やりやすい相手だったんですけどね。


Q、トップ昇格が決まって同期に何か話はされましたか?


A、「ブラジルどうなの?」みたいなLINEは来ましたし、
まあ結構俺らの代は仲が良くて
集まろうと思えばすぐ集まると思うので、
まだみんな大学に行っていないですし、
会おうと思えばいつでも会えます!


Q、今年はトップへ昇格するのが1人ということで、
みんなの代表という意識もありますか?


A、そうですね、1個上は4人が昇格して、
自分たちは僕と水戸に行った白井永地だけなんですけど、
それはちょっと悔しい部分でもあるし、
自分が活躍をしてみせたいと思います。


2人目は水戸ホーリーホックから完全移籍で加入した輪湖直樹選手。
U-12、U-15、U-18とレイソルのアカデミーで育ってきた彼は、
2008年に甲府へ加入すると、ルーキーイヤーからリーグ戦28試合に出場。
その後は徳島を経て、水戸では定位置をがっちり確保。
左利きの左サイドバックという、特徴のハッキリした好選手です。
なお、アカデミーから他のクラブを経て、
レイソルに戻ってきたのは同期の太田徹郎選手に続いて2人目。
高校の3年間は吉田達磨ダイレクターにみっちり鍛えられており、
そういう意味でも今のレイソルにはうってつけの人材ですね。
では、そんな輪湖選手のお話をどうぞ!


Q、J2での経験はどういう形で自分の成長に繋がっていますか?


A、下地を作ったというと言い方はおかしいかもしれませんが、
やはりプロでやるための力は付けられた実感もありますし、
数字にもたぶん表れていると思います。
そういう意味で今年25歳とそんなに若い歳でもなくなってきたので、
まずは自分のプレーをしっかりやるということを意識して、
そうしたらやれないことはないと思っているので、
日々のトレーニングからアピールしていきたいなと思っています。


Q、水戸では2年間出場機会も多かったですが、
やはりこの2年間の経験は大きかったですか?


A、もちろん試合に出て感じることもあって、
出続けてわかることも自分で掴んできました。
ただ、逆に出られない時期があったからこそ、
その時の気持ちや悔しさも経験できましたし、
この6年間でいろいろな経験ができたかなと。
レイソルにいたらあまり感じられなかったようなことも経験できましたし、
本当に力は付けられたので
レイソルへの移籍が実現したかなと思っています。


Q、レイソルにいたら感じられなかったことというのは
具体的にどういう部分でしょうか?


A、一言で言ったらハングリー精神だと思います。
レイソルは環境が整っていて、他のチームは特にJ2だったら
あまり環境が整っていない中でプレーしなければいけないと。
この環境が本当に恵まれているということは
ユースの頃は感じられなかったですけど、
他に行って気付いたので、そういう面を感じられたかなと思います。


Q、ユース出身で再びレイソルに戻ってきたのは
太田徹郎選手に続いてクラブ史上2人目ですが、
そのことについては率直にどういう感想をお持ちですか?


A、率直に言ったらただ単に「嬉しい」の一言で、
小さい頃から日立台でプレーすることをずっと夢見てきて、
本当にそれを意識しながら日々のトレーニングをやってきましたが、
それが実現できなくて、他のチームへ行かざるを得ない状況でも
こうやって戻って来られたというのは
今のユースの選手にとってもたぶん励みになるでしょうし、
実際に去年徹郎がああやって活躍したというのは
さらに励みになると思うので、いい見本になれたならいいなと思います。


Q、最初レイソルからオファーが来たときは
一番最初に何を思いましたか?


A、来年どうしようかと考えている中で
オファーの話をもらった時に即決というか、
何も迷うことなく「レイソルに行きます」という気持ちでしたね。


Q、加入を決意して最初に吉田ダイレクターに会ったのは
いつ頃のことですか?


A、1週間とか2週間後とかですね。


Q、その時にはどういうお話をされましたか?


A、その時にはもうレイソルの特徴だったり流れだったり、
そういう細かなことだったりですね。
久々にタツさんに会ったんですけど、
やっぱり怖かったです(笑)
ユースの頃から怖いイメージがあるので。
ただ、怖さの中にも懐かしさがありました。
もちろん緊張しながらですけど(笑)
タツさんの力も俺の移籍にはたぶんあると思いますし、
色々な人が俺のことを支えてくれて、応援してくれて、
信じてくれていると思うので、そういう人たちのためにも
恩返しの意味でも試合に出て活躍したいと思います。


Q、ちなみに6年経って吉田ダイレクターの
変わっている所はありましたか?


A、まったく変わっていなかったです。
やっぱりサッカーに対する考え方もまったく変わっていなかったですし、
本当に一貫しているなと思います。


Q、ユースから甲府へ行く時に
何か吉田ダイレクターから言われたことってありました?


A、あまり口数の多い人ではないので
「頑張れよ」とか「いつも見てるから」とか言われました。
なかなかそういうことは言わない人なので。


Q、先ほど吉田ダイレクターは
この2年間で輪湖選手を15,6試合は生で見たとおっしゃっていましたが、
そのことは知っていましたか?


A、後で知りました。
何試合か見に来ていることは知っていましたけど、
そんなにたくさんとは知らなかったです。


Q、それを聞いて嬉しかったですか?


A、そうですね、嬉しかった反面...
ちょっと怖さが...(笑)


Q、この6年の間に日立台には来ていましたか?


A、いや、全然。
1回徳島の時に試合で来たのと、
一昨年のユースとトップが
天皇杯で対戦したゲームは見に来ました。
その試合の時にはタツさんと会いました。


Q、唯一日立台でやった試合は惨敗だったと思いますが、
(徳島時代に0-6で敗れた)
その時の思い出はありますか?


A、1つはあのピッチに立てて純粋に嬉しかったという気持ちと、
ああやってプロの舞台で日立台でプレーするのは初めてだったので、
やっぱり凄い威圧感というか、日立台の雰囲気に圧倒されて、
こんなピッチでやれたら幸せというか、
楽しいんだろうなというような気持ちでいました。
あの時、「あそこで黄色いユニフォームを着てピッチに立ったら、
凄く気持ちいいんだろうな」というのはさらに感じましたね。


Q、他のチームでプレーしている時に
レイソルのことはどのくらい頭の中にありましたか?


A、少しは意識して結果を見たりはしていました。
優勝した時は自分のことのように嬉しかったですけど、
それはやっぱり工藤(壮人)とか茨田(陽生)とか
自分が一緒にやっていたメンバーが活躍しているのが
本当に純粋に嬉しくて、優勝した時は喜んでいました。


Q、今回レイソルへの加入が決まって、
太田選手以外の同期から連絡はありましたか?


A、決まった前か後かわからないですけど、
みんな純粋に喜んでくれましたし、
あとは「応援してるから頑張れよ」と言ってくれました。
やはりみんなもトップを目指してやってきた中で、
今は違う道に進んでいるので、
そういう意味では自分はチャンスを掴んだということで、
一緒にやっていた仲間なので応援してくれています。


Q、アカデミーの頃に見ていたトップチームと
実際に帰ってきた今のトップチームで
何か違いのようなものは感じましたか?


A、ユースの時にトップの練習に参加した時は歯が立たないというか、
「こんな凄い違いがあるんだ」という感じが
実感としてあったんですけど、
こうやってまだしっかりとした練習はしていない中で
対等とまでは行かないまでも「やれるな」というか、
あの時とは違った見え方になったと思います。
当時は本当に敵わないと思っていたんですけど、
今は自分ができるような気がするようにはなりました。


Q、改めてどういうプレーをサポーターに見せたいですか?


A、まずは本当に自分の力を練習から出して試合に出て、
活躍するためにレイソルへ来たので、
試合に出られると自分でも思っていますし、
周りの人もそう思っているからこそオファーをくれたと思いますし、
本当にみんなに恩返しするためには、
日立台のピッチに立って活躍することが一番だと思うので、
1つ1つの練習から頑張って、
早く試合に出て自分のプレーを皆さんへお見せできるように頑張ります。


昨日も書きましたが、
ひょっとすると今シーズン、チームの調子を推し測るバロメーターは
この下部組織出身の2選手なんじゃないかなと。
彼らは昇格を果たせなかった同期の想いも背負って、
レイソルで戦い抜くことを決意しています。
その決意の一端が、今回のレポートから少しでも透けて見えれば幸いです。


果たして32番と33番はシーズンのいつ頃に18人の、
あるいは11人の中に割って入ってくるのか。
そのあたりも楽しみにしながら、
今シーズンの柏レイソルにも注目していきたいと思います。


土屋

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