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J SPORTSのサッカー担当がお送りするブログです。
放送予定やマッチプレビュー、マッチレポートなどをお送りします。

その他の試合レポート 2013年01月06日

高校選手権準々決勝 立正大淞南×鵬翔@フクアリ

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fukuari0105.jpg関東各地で開催されてきた選手権大会も準々決勝を迎え、試合会場はフクアリと三ツ沢の2会場のみとなり、「夢の国立」までいよいよあと一勝。フクアリ会場最終日の初戦を飾るのは、2回戦で八千代(千葉)を相手に7‐1、3回戦では堅守の旭川実業(北海道)に1‐1(PK3‐0)のロースコアで勝ち上がった立正大淞南(島根・2年ぶり12回目)と、1回戦から無失点を続けベスト8まで勝ち進んだ宮崎県代表の鵬翔(6年ぶり12回目)が国立をかけて戦う。
鵬翔は、1回戦、2回戦をスコアレスのままPK戦に持ち込み、3回戦の佐野日大(栃木)戦では、守備の中心となっていたキャプテンDF矢野大樹(3年・セントラルFC宮崎)が今大会のチーム初ゴールをあげ、3-0の快勝を飾った。立正大淞南は、旭川実業戦に引き続き、守備意識の高いチームから得点をあげる事は出来るのか。
試合は序盤から、FW坂口健太(3年・泉ヶ丘東中)やキャプテンFW田路大樹(3年・愛知FC)を使う立正大淞南の縦に速い攻撃に対し、アンカー・矢野やDF原田駿哉(3年・セントラルFC宮崎)、DF芳川隼登(2年・セントラルFC宮崎)の両CBを中心に鵬翔守備陣が硬い守備網を構築していく。立正大淞南・南監督は、無失点で勝ち上がって来てきたチームに対し、意識することなく「勝つ」事だけを考え、中央の狭いエリアに仕掛けていく攻撃スタイルを貫いた。
そんな立正大淞南との対戦を「守備から入り、我慢する時間にしっかり我慢して、点が取れればと思っていた」と話した矢野を中心に、MF東聖二(3年・都城山田中)、MF松永英崇(3年・宮崎中)の中盤選手も守備意識を持ちながら鵬翔の攻撃リズムを組み立てていく。7分には、FW澤中拓也(3年・摂津三中)から繋いだボールを松永がミドルシュート。15分には、ボールが収まるようになった澤中が、GK添谷舞樹(3年・松江嫁島SCパラバール)の位置を見て、ロングレンジのシュートを放ったが惜しくもバーの上をかすめていった。立正大淞南も田路と坂口が縦に速いコンビネーションのプレーで繋ぎ、シュートまで持ちこんだものの、無失点で勝ち上がったGK浅田卓人(3年・セントラルFC宮崎)の素早いブロックに阻まれる事となった。
試合が動いたのは30分。鵬翔が得たFKを芳川がゴール前へ大きく放り込み、このボールに反応した原田がヘディングで押し込み先制点をあげる。さらに36分には、CKから早くも追加点をあげる。MF小原裕哉(2年・都城西中)が蹴ったボールは、GK添谷がパンチングで防ごうとしたが、ボールは鵬翔選手の目の前に転がり込み、これを豪快に押し込んだDF柏田崇走(3年・国富本庄中)が決め、前半のうちに2-0とする。
「慌てないで落ち着いて行こう」とハーフタイムに選手に声をかけ、追い付ける自信もあった南監督は、右サイドで先発出場をしたMF田中龍也(3年・FC MATORIX)に代えてMF仲駿幸(3年・FCライオス)を投入。後半開始直後から、右サイドでチャンスを作ろうと試みた立正大淞南は48分、エリア内への突破を仕掛けた田路が、ファウルを受けPKを獲得する。これをMF隅田竜太(3年・岩田FC)が落ち着いて決め1点を返す。
ここから流れを取り戻したい立正大淞南だったが、5分後の53分、またしても鵬翔にFKを与えてしまう。小原が蹴ったボールは、ゴール前へ上がっていた芳川が頭で合わせ、立正大淞南を引き離す3点目を奪う。その後鵬翔は、澤中に代えて負傷明けのMF中濱健太(3年・ディアブロッサ高田FC)を投入し、前線のスピードに期待をかけた。
その後も坂口を経由し、エリア内へボール運ぼうとした立正大淞南だったが、人数を割いて守備を固める鵬翔に奪われ続け、左サイドから突破を試みた隅田の侵入も許してもらえない。アディショナルタイム表示は4分と掲げられたが、決定的なチャンスを作ることなく、立正大淞南はベスト8で敗退する事となった。前回出場時の第89回大会では県勢初のベスト4に輝き、以降の高校総体では2年連続ベスト4入りを果たして来ただけに、今大会の国立行きも確実かと思われた。しかし、3回戦の旭川実業、準々決勝の鵬翔と、守備がベースにあるチームに苦しみ、準々決勝で姿を消す事となった。試合後、エースFW林大貴(3年・長野FC)が不在のチームでキャプテンを務めた田路は「国立に行ってからがスタートという気持ちだったのですが、申し訳ない気持ちです」と話し、南監督も「結果論ですが、林がいればなと思った試合になりました」と、エースの大会直前の離脱を嘆いた。
一方、宮崎県勢初の準決勝進出を果たした鵬翔は、「松崎博美監督を国立へ連れて行く」というチーム全員の強い思いが結果に現れ、初の国立行きを手にした。大観衆の中で行われた開幕戦を見て、「あの舞台で試合を出来るのかと思うと嬉しいです」と答えた矢野。試合後はすぐに宮崎へ帰り、1週間後に迫る初の国立へ向けた準備に取り掛かる。第2試合の結果により、第83回大会以来の準決勝進出となった石川県代表の星稜と、1月12日の第1試合で対戦する事となった。どちらが勝っても初の決勝進出となる為、緊張感のある白熱した第1試合に期待したい。         矢野

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