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J SPORTSのサッカー担当がお送りするブログです。
放送予定やマッチプレビュー、マッチレポートなどをお送りします。

マッチレビュー 2012年09月02日

J1第24節 仙台×川崎マッチレビュー

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J1第24節 
ベガルタ仙台×川崎フロンターレ@ユアテックスタジアム仙台
解説:三浦淳寛 実況:下田恒幸 インタビュアー:桑原学

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【三浦淳寛氏によるマッチレビュー】
Q、ゲームの全体的な印象を教えて下さい。


A、90分通して、ベガルタがベガルタらしいゲームをしたなと。
逆に言うと、フロンターレはいつもよりも少しテンポが遅かったのと、
中盤でのミスパスが多かったので、攻撃の時間がいつもより短くなって、
守備の時間が長かったかなと思います。
やっぱりボールを簡単に失うことが多かったから、
自分たちの持ち味であるポゼッションサッカーが
そんなに数多くできなかったですよね。
1人1人がボールを持つ時間が少し長いのと、
判断が少し遅かったかなと感じました。
風間さんのサッカーというのは、
もう少し判断も早く、ボールも速く動くようなミスのないサッカーで
ポゼッションの中から相手の隙を突いていくサッカーだと思いますから。
あとは決定機をしっかり決め切ることでしょう。
それは監督がどう言ってもできないことですから、
選手自身が決定機を身に付けることが大事だなと思います。


Q、フロンターレが1人1人のボールを持つ時間が長かったのは
どういう所に要因があったでしょうか?


A、ミスパスが多かったという所に全部繋がっているのかなと。
ボールを取られないようにと選手は考えてしまうんじゃないですか。
「取られるかな」というメンタルが判断の遅さに繋がると思うし、
逆に取られないように後ろでのパスが増えてしまうと。
遅攻のサッカーもいいと思うんですよ。
カウンターを得意とするチームじゃないから、
遅攻のときは慌てずにボールを繋いでいいと思うのですが、
その繋いでいる段階でのミスが多かったかなと思います。


Q、仙台は富田晋伍が効いていた気がします。


A、そうですね。
守備でも肝心な所ではしっかりアプローチに行って、
相手の攻撃の芽を摘んでいましたし、
攻撃に入った時もすごくボールを散らして、
ゲームをコントロールしていたなという印象があります。
去年に比べると本当に成長して、
実力が付いてきたなと感じますね。


Q、仙台の1点目については思う所があったようですね。


A、だいたいコーナーキックというのは、
1回目でクリアして、その後の二次攻撃というのが
得点に繋がる可能性がすごく高いんです。
今日の1点目のシーンで言うと、
角田誠がシュートを打ちましたが、
その時にまずシュートを打つ選手に、
フロンターレの選手は打たせないようにもっとアプローチに行くと。
そうすれば後ろもゴールカバーに入る必要がないので、
ゴールカバーに入っていた選手も
瞬間にラインを上げることができたはずです。


ただ、おそらくラインを上げている選手と
ゴールカバーに入っている選手の意思の疎通がなかったんですよね。
逆に、例えばゴールポストにカバーで入っているなら、
シュートを打つ選手に対して1枚や2枚で行くならいいんです。
けれども、他の選手は自分のマーカーにしっかり付かなくてはいけないので、
シュートを打つ選手には付いていなくて、少しラインをスッと上げていましたから、
その辺りの意思の疎通は重要ですよね。


あのシーンもDFがゴールラインにいたので、
オフサイドでも何でもないじゃないですか。
GKとそのゴールカバーに入っている選手がいて、
オフサイドは100%ない状況ですから、
話をまとめると、ボールに対してのアプローチをもっと早く行くことと、
その時にゴールカバーへ入っていた選手も少しラインを上げると。
そうするとオフサイドになるし、シュートも打たれなかったと思います。


Q、フロンターレがゾーンで守っていた影響はあると思いますか?


A、自分も現役時代はゴールカバーに入っていましたが、
基本的にゾーンだろうがマンツーマンだろうが、
ゴールカバーに入っている選手の決まりというのがあって、
上げないなら上げないでチームの約束事があると思うんですよね。
あの失点シーンは他の選手はフラフラと
マーカーを外して上がったと思います。
それに対してゴールカバーには1人残っていたと。
それはゾーンとかマンツーマンとか関係なく、
チームとしてトレーニングでやらなくてはいけないことだと思います。


Q、FKのスペシャリストとして有名な三浦さんから見て、
リャン・ヨンギのゴールになったFKはどういう所が良かったでしょう?


A、あれはまずあのちょっと前に、
もう少し長めの距離のFKを蹴ったことによって、
芝とボールをセットしてから蹴るという感覚、
そして感触をすごく掴めたんだと思います。
そして今度は近場だったので、
おそらくカベにほとんどのフロンターレの選手が
入っていたはずですし、さらにボールを隠す意味で
ベガルタの選手もカベへ入っていたと思うんですよ。
あれは見えづらいので絶対にGKの反応が遅れるんです。
ですから、いいコースにさえ飛べば
スピードは絶対にいらないと思っていました。
たぶん彼もそれを意識して、スピードはないけれども
しっかりとコースを狙ったキックを蹴りましたよね。
ですから、一発目の感触を掴んだおかげで、
いいコースに蹴ることができたというのはあると思います。


Q、GKが一瞬逆に動いたのは仕方なかったのでしょうか?


A、あれはたぶんボールが見えなかったんでしょうね。
ボールが見えるようなポジションを取ることができれば、
そのまま動かずにいられるのですが、
あの位置でGKが逆に動いたらどんなに緩くても入るんです。


再放送スケジュールは
9月4日(火)08:00~10:15 J SPORTS1
となっています。
是非このマッチレビューと共に再放送もお楽しみ下さい!


土屋

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