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J SPORTSのサッカー担当がお送りするブログです。
放送予定やマッチプレビュー、マッチレポートなどをお送りします。
J1第18節 ガンバ大阪×横浜F・マリノス@万博記念競技場
解説:戸塚啓 実況:西岡明彦 インタビュアー:高木聖佳
【戸塚啓氏によるマッチレビュー】
Q、ゲームの全体的な印象を教えて下さい。
A、横浜F・マリノスがよかったですね。
あの展開だと1対1で終わってしまいそうじゃないですか。
結局、勝ち切れないチームって選手も監督も言っていましたけれど、
「またか」という思いを引っ張らないことが大事なんですよね。
それをうまく払拭できたのは良かったと思います。
でも、その布石になったのは交替のカードがよかったんじゃないですか。
大黒もそうだし、中町もうまく守備面を締めましたし。
松本怜は良かったと思いますよ。
Q、前半か重い展開でしたが、あの要因はどう感じましたか?
A、ガンバは先に点数を与えたくないという気持ちが先行していたのと、
F・マリノスも打ち合いには持ち込みたくないですし、
もう1つ考えられるのは蒸し暑さじゃないですか。
アップテンポなゲームには、この時期にはもうならないですよね。
ミディアムテンポかスローテンポくらいなゲーム運びになるので、
しょうがないと言えばしょうがないかなとは思います。
でも、あの先制ゴールに繋がったCKにしても、
最後のCKに繋がった齋藤のカットインにしても、
その前に違うプレーをしていたのがいずれも布石になっているじゃないですか。
そういうのがディフェンスの頭の中に刷り込まれるのが
あるんだろうなという気がしました。
Q、ガンバがあそこで勝ち越しゴールを奪われてしまうのは、
メンタル面の要素が大きいのでしょうか?
A、降格するチームにありがちな負けパターンですよね。
今まで何度もこういうゲームを落とすのを見てきましたが、
シーズン最終盤に「この試合を引き分けることはできていたよね」とか
「勝てていたよね」というゲームが、降格するチームにはたくさんあるじゃないですか。
ガンバは既にこの段階でそれをやり過ぎていますよね。
だから、僕は本当に厳しいと思いますね。
前半戦を17位で終わったチームで残留したチームって、
近年では2005年のトリニータしかないんですよ。
ガンバが目標の勝ち点40には、
これから9勝か8勝3分けが必要だと考えると厳しいですよね。
Q、ガンバが残留するためには何に手を付ける必要があると思いますか?
A、守備はもちろんですけど、
前半を見ていて思ったのは、攻撃の幅が凄く狭いということです。
たぶんサイドチェンジも、左から藤春が上がって右サイドで創っていて、
逆サイドに持っていくと武井も上がらなくてはいけないから、
本来は両SBが上がることになりますよね。
それを嫌っていたのかなと。
例えば左から攻撃したら左で完結してしまおうというような。
だから、ペナルティエリアの幅での攻撃が多いから、
ダイレクトパスが入っても今日のF・マリノスくらい守備が強いと、
次の次の一手くらいで引っかかってしまうんじゃないかなという気がしました。
今のガンバを見ていると、1+1が2くらいにしか
ならないんじゃないかなあと思うんですよね。
F・マリノスは齋藤が入れば、彼は1以上のモノを出すような気がしますし、
中村俊輔が入ったら1+1+1が3.25とか3.5とか
そういう数字になると思いますが、ガンバにはそういうのがないですよね。
あくまでも人数以内の攻撃しかできていないというか、
いわゆる化学反応が起きていなくて、意外性がないかなと。
スタジアムにも「オオ~」とか
そういういい意味での驚きの声が上がらないじゃないですか。
それって見ている人にとっても、おおよそ想像できる範囲で
攻撃が進んでいるということなんじゃないかなあと思います。
Q、齋藤学には「雰囲気が出てきた」とおっしゃっていましたね。
A、凄く雰囲気が出てきたと思います。
ストライカーにしろサイドアタッカーにしろ、雰囲気って凄く大事ですよね。
なんか「コイツが持ったら何かをやってくれるんじゃないかな」という雰囲気。
ディフェンス心理だとまったく逆のパターンで、
「コイツにこの形で持たれるとヤバいな」という風に思うのがDFじゃないですか。
SBが対峙していたら、同サイドのCBも
抜かれた先のことを考えちゃうのでポジションを寄せると。
で、スペースが空いて、そこに誰かが入ってきたら
決定的なチャンスが生まれますよね。
それが先程も話した数字以上の広がりだと思います。
齋藤は左サイドという意味で言うと、
去年4-2-3-1で輝いていた時の原口元気みたいな感じがしましたね。
再放送スケジュールは
7月16日(月)15:30~17:55 J SPORTS1
となっています。
是非このマッチレビューと共に再放送もお楽しみ下さい!
土屋
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