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J SPORTSのサッカー担当がお送りするブログです。
放送予定やマッチプレビュー、マッチレポートなどをお送りします。

その他の試合レポート 2012年04月23日

関東高校大会東京都予選準々決勝 都立駒場×実践学園@駒沢第2

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komazawadai2 0422.jpg駒沢3番勝負の2本目は、補助競技場の向かいにある第2球技場へ。同じく関東大会予選の準々決勝です。
インターハイ、選手権と全国の舞台を踏んだのは一昨年。連続出場を懸けて臨んだ昨年は夏が一次トーナメントで、冬がベスト8でそれぞれ敗退と、目標には届かなかった都立駒場。再挑戦のシーズンが幕を開けます。対するは、近年なかなか目立った結果を残せていない実践学園。偶然にも昨年は駒場と同じく、夏は一次トーナメントで、冬はベスト8で敗れています。過去の実績で考えても、お互いに狙うは東京の頂点のみ。楽しみなカードになりました。
ゲームが始まると、先にサイドを崩す意識を体現したのは実践。4分に左サイドから福岡将太(2年)がスローインをDFの背後に投げると、完全に裏を取った伊藤健人(3年)の折り返しは中と合わず。6分には右サイドに流れた1トップの中里岳史(3年)が戻し、安齋柊(3年・)が上げたクロスを小澤哲太(3年・AZ'86tokyo-ome)がボレーで叩くも、ボールは枠の左へ。おそらく練習通りの形で、左右両サイドからチャンスを創出します。
しかし、先制は駒場。9分、右サイドから伊藤康平(3年・FC東京U-15むさし)を起点に、今井淳貴(2年・横河武蔵野JY)、野田陸斗(3年・緑山SC)が絡み、最後は穂永隆介(3年・FRIENDLY)のシュートが左ポスト内側を叩いてゴールに吸い込まれます。綺麗な形からファーストシュートに結び付け、成果も獲得。駒場がワンチャンスでリードを奪いました。
すると、ここからは勢いの出てきた駒場の時間帯。14分には今井の左CKがこぼれたボールを、伊藤がボレーで当てるも実践DFがブロック。15分、右サイドをスルスルとドリブルで持ち上がった伊藤のミドルは、実践GK天野将貴(3年)が何とか指先に当ててクロスバーへヒット。そのCKを今井が蹴ると、こぼれを佐藤耕輔(3年・三菱養和巣鴨JY)がシュートに持ち込むも、ボールはクロスバーの上へ。立て続けにドイスボランチの佐藤と伊藤が積極性を打ち出します。
なかなかリズムの出てこない実践は、20分過ぎから4-2-3-1の中盤3枚の構成を変更。中央の小澤と左の伊藤を入れ替えました。すると、22分にはその伊藤が左へ付けると、福岡が折り返し、中里のシュートは左ポストを直撃。34分には森栄司(3年)のパスを受けた伊藤が果敢にミドル。わずかに枠の左へ外れたものの、ポジションチェンジを境に伊藤が躍動し始めます。
また、チームとしても右の臼倉崇弘(3年・ジェフユナイテッド市原・千葉U-15習志野)、左の小澤とSHにボールを入れて、2人のドリブルをスイッチに縦へとスピードアップする狙いがハマり始め、ゴールこそ生まれなかったものの、終盤は実践がペースを掌握して前半の40分間は終了しました。
後半はスタートから実践に動き。小澤に替えて、左SHへ廣江翔(3年・府ロクJY)を投入し、サイドへさらなる厚みを持たせにかかります。ただ、ゲームはここから完全な膠着状態に。お互いイージーなミスも少なくなく、攻撃のもう一手が出てきません。
1本のシュートもないまま、時計の針だけが着々と進みつつあった65分。再び動いたのは実践の深町公一監督。伊藤の替わりに粕川竜貴(3年)を中盤へ投入します。この交替が奏功したのは、そのわずかに3分後。
68分に粕川が獲得したFK。右寄り、ゴールまでは25m強の距離から臼倉が右足を振り抜くと、ボールはまっすぐな軌道を描き、そのままゴール右スミを撃ち抜くファインゴール。両チーム通じて後半最初のシュートは、まさにゴラッソ。実践が追い付いてみせました。
一発でリードが霧散した駒場の山下正人監督も決断。71分に船倉康平(2年・保谷高校)を最前線に、松村拓哉(2年・三菱養和巣鴨JY)をCBに投入し、林洋輔(3年・八王子上柚木中)を左SBへスライドさせます。以降は駒場が怒濤のラッシュ。78分、ゴール右寄り、約25mの距離から今井が直接狙ったFKはカベに直撃。82分、林の左クロスを野田が落とし、佐藤が枠に飛ばしたミドルは天野がキャッチ。85分、今井の左CKにファーで合わせた松村のヘディングは、わずかにゴール右へ。両者譲らず。ゲームは前後半10分ずつの延長戦に突入しました。
延長に入ると、10分ずつで攻勢が入れ替わる展開に。前半は実践。88分には相手GKのキックをカットした福岡がミドルを放つも、力なくGKへ。89分にも途中出場の小林優(3年)がシュートを打ちましたが、枠の右へ。ここで実践は打ち止めとなります。
後半は駒場。92分、今井のスルーパスを受けた船倉のシュートは、クロス気味になってしまい枠外へ。96分、今度は船倉の左クロスに今井がボレーを飛ばすも枠の左へ。99分、右サイドから長いボールが入り、船倉が捌くと、千葉丈太郎(2年・JACPA東京)が狙ったボレーはわずかにクロスバーの上へ。100分間では決着付かず。準決勝への切符は、PK戦へ委ねられることになりました。
11mの果たし合いで、まず魅せたのは両GK。実践1人目を駒場GK根岸郁弥(3年・FC駒沢U-15)がストップすれば、駒場1人目は天野がストップ。さらに実践2人目を根岸がまたも完璧に止めると、駒場2人目は左ポスト直撃。最初の4人は誰1人としてネットを揺らすことができません。
3人目、4人目は共に沈め、迎えた実践の5人目はユニフォームの色が違う選手。すなわちGKの根岸。右スミに思い切り蹴り込んだキックは、わずかに天野も届かず。駒場5人目にプレッシャーが掛かります。そしてキックはクロスバーの上へ。激闘に終止符。実践が東京制覇まであと2つに迫る結果となりました。
実践はドリブルとショートパスの精度に特徴を持つ選手が多く、なかなか見ていて楽しいチームです。今日はゲーム展開もあって、交替で出てきた選手はいずれもアタッカーでしたが、そのいずれもが仕掛ける意識が強かったので、基本的には攻撃の時間が長いチームだなという印象も持ちました。今後、どのくらいこの攻撃力がブラッシュアップされていくのか、要注目ですね。        土屋

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