人気ランキング

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

メルマガ

お好きなジャンルのコラムや
ニュース、番組情報をお届け!

メルマガ一覧へ

コラム&ブログ一覧

サッカー フットサル コラム 2024年4月19日

稼働率や成熟度をふまえるとシティが一歩リードしている

粕谷秀樹のOWN GOAL,FINE GOAL by 粕谷 秀樹
  • Line
シティは主力が疲弊していない。チームの成熟度もふまえ、優勝候補の本命といって差し支えない

シティは主力が疲弊していない。チームの成熟度もふまえ、優勝候補の本命といって差し支えない

アーセナル:8
リヴァプール:4
マンチェスター・シティ:2

今シーズン、40試合以上に出場した選手数だ。アーセナルはデクラン・ライス、ベン・ホワイト、カイ・ハヴァーツが45試合、ウィリアム・サリバとガブリエウ・マガリャンイスが44試合、マルティン・ウーデゴーアとブカヨ・サカは42試合、スーパーサブ的な起用もあるとはいえ、レアンドロ・トロサールも40試合を記録している

シティと相対したコミュニティシールドからバイエルンとのチャンピオンズリーグ準々決勝第二戦まで、アーセナルは46試合を闘ってきた。ライス、ホワイト、ハヴァーツの稼働率は97・83%に達し、サリバとG・マガリャンイスは95・65%を、ウーデゴーアとサカも91・30%に及んでいる。コンディションに影響を及ぼすデータ、といって差し支えない。

とくに運動量を擁し、筋肉に負荷がかかるポジションのライス、ハヴァーツ、ホワイトに関しては、首脳陣とメディカルスタッフが気を遣う必要がある。肉体は疲れ、バイエルンに敗れてCLから姿を消したため、モチベーションが低下しているかもしれない。

したがって今週末のウォルヴァーハンプトン戦(アウェー)は、彼ら3選手を先発から外すプランを考えられる。

また、先週末のアストンヴィラ戦に続き、バイエルン戦も後半になるとパフォーマンスが減退した。疲労によるものではないだろうか。

ミケル・アルテタ監督は、「選手一人ひとりに寄り添い、サポートし、愛情を注いでいく」と語ったが、今シーズンのウルヴズが本拠モリヌーでチェルシー、トッテナム、そしてシティに勝利を収めた曲者であることだけは肝に銘じておくべきだ。

それにしても、シティのデータには恐れ入った。全48試合で40試合出場した選手は41試合のフィル・フォーデンと40試合のルベン・ディアスだけだ。アーリング・ハーランドは負傷の影響で38試合に留まり、繊細なセンスと卓越した状況判断、さらにタフネスも兼備するロドリもまだ39試合だ。彼らの稼働率は90%を超えていない。

直近5シーズンで4回もリーグ優勝をもたらしたジョゼップ・グアルディオラ監督は、さすがにローテーションを心得ていた。

さて、リヴァプールは全53試合中、ダルウィン・ヌニェスが48試合、ルイス・ディアスが45試合に出場している。彼らの負担を軽減するのは、ヒザの負傷から復帰したディオゴ・ジョタに違いない。

42試合にわたってチームを締めるフィルジル・ファン・ダイク、豊富な運動量で40試合をこなしたアレクシス・マカリスターは、ユルゲン・クロップ監督と美酒を酌み交わせるだろうか。

マージーサイドの名門は遠藤航とドミニク・ソボスライ、マカリスターの疲労で攻守のリズムが崩れた。最終盤を迎えたいま、同じ過ちを繰り返してはならない。トレーニングの免除や出場時間の制限など、代えの利かない主力にも休養が必要だ。

チームの疲労度、成熟度をふまえると、シティが一歩リードしている。だが、リヴァプールとアーセナルの実力に疑いの余地はない。コンディションに配慮し、最終節まで魅力的、かつ熾烈な優勝争いを──。

文:粕谷秀樹

粕谷 秀樹

ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。

  • Line

あわせて読みたい

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

ジャンル一覧

人気ランキング(オンデマンド番組)

J SPORTSで
サッカー フットサルを応援しよう!

サッカー フットサルの放送・配信ページへ