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サッカー フットサル コラム 2024年4月5日

「初昇格初優勝」を狙う町田が広島に完敗。反則を繰り返すことは誰のためにもならない

後藤健生コラム by 後藤 健生
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好調同士らしく、序盤戦は雨の降り続く中でもワンタッチ、ツータッチのパスが速いテンポで回る好ゲームだった。だが、次第に広島の一歩目の動き出しが速くなったため、広島はセカンドボールを拾ってパスを回して攻撃を繰り返し、町田は守備に追われるようになっていった。

広島は序盤戦に3人のDFの中央にいた荒木隼人が負傷して交代を余儀なくされ、それまでウィングバックの位置にいた中野就斗がDFに入ったが、無難にこなしただけでなく、正確なロングパスを前線につけて攻撃面でも貢献できていた。

そして、31分には中盤で相手のワントップ、呉世勲(オ・セフン)からボールを奪うと、左ウィングバックの東俊希、シャドーストライカーの満田誠と素早くパスが回り、最後は大橋祐紀が決めて広島が先制。

その後も、広島がゲームを支配し続け、51分にはゴール前で細かなパスがをつながり、最後は松本泰志のパスを受けたDF佐々木翔が倒される。そして、VARの結果、広島にPKが与えらて2点差となった(得点は満田誠)。

82分に町田の武器であるロングスローからオウンゴールが生まれて、広島がちょっと慌てる場面もあったが、80分までは完全に広島が支配したゲームだった。

ところで、この試合、広島の直接FKは合計20本を数えた。それだけ、町田のファウルが多かったのだ(PKもあった)。

もちろん、相手に大きな決定機が生まれようとしている場合なら、ファウルで止める選択肢もあるだろう。だが、町田の場合はそれほど危険とは思えない場面でも、簡単にファウルで止めてしまう。

警告のイエローカードも4枚に提示された。

4枚目は呉世勲に対するもので、「繰り返し違反」によるものだった。一発でカードという反則でなく、再三、反則を繰り返したためだ。そういうプレーが嫌いな主審だったら、カードの枚数はさらに増えた可能性がある。

そこで、過去の試合の公式記録もちょっと調べてみた。Jリーグの公式記録では反則数は書いてないので、相手チームの直接FKの数に注目したのだが、第2節で名古屋グランパスを1対0で下した試合でも町田は相手に22回のFKを与えているし、1試合平均でも15回以上の反則を犯している。

反則で相手を止めれば直接FKもしくはPKが相手に与えられるし、カードももらうことになる。そして、反則のたびにゲームが中断されるのでアクチュアル・プレーイング・タイムも少なくなる。当然、ケガのリスクも高くなる。

反則を繰り返すことは、自分たちのためにもならない。どうやら今年も、町田のアンチフットボール的なサッカーに対しては警鐘を鳴らし続けないといけないようである。

いずれにしても“大関格”の広島に完敗した町田。4月13日には東京・国立競技場でやはり“大関格”の神戸との対戦が待っている。

文:後藤健生

後藤 健生

後藤 健生

1952年東京生まれ。慶應義塾大学大学院博士課程修了(国際政治)。64年の東京五輪以来、サッカー観戦を続け、「テレビでCLを見るよりも、大学リーグ生観戦」をモットーに観戦試合数は3700を超えた(もちろん、CL生観戦が第一希望だが!)。74年西ドイツ大会以来、ワールドカップはすべて現地観戦。2007年より関西大学客員教授

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