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サッカー フットサル コラム 2024年3月21日

あらゆる意味で熱かった千葉対清水。今シーズンの昇格争いを占う大激戦

後藤健生コラム by 後藤 健生
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だが、この時間帯に得点を決めることができなかったのが千葉にとっては大きな誤算。公式記録によれば、後半の千葉のシュート数はゼロのままだった。

試合が終盤に差し掛かると、両チーム監督が交代カードを次々と切り合ったが、試合の流れを大きく変えたのは67分の清水の交代だった。

ワントップの北川と右サイドのルーカス・ブラガを退け、右に松崎快、左に白崎凌兵を入れ、それまで左サイドハーフだったカルリーニョス・ジュニオをトップに置いたのだ。

両サイドの推進力とトップでの強さが加わって、疲労をためた千葉のDF陣に襲い掛かる。

そして、80分、千葉陣内で両チームが激しいボールの奪い合いを1分近く続けた後、中盤でボールを確保した住吉ジェラニレショーンが右に展開。松崎がワンタッチで乾に渡すと、飛び込んだ乾はニアサイドにシュートをたたき込んだ。

1点リードした清水はスリーバックに変更して守備を固めると同時に、北爪健吾をウィングバックとして投入した。そして、アディショナルタイムに入った91分には左からのロングボールを北爪が折り返し、そこに走り込んだ松崎が決めて千葉を突き放した。

乾が難しいシュートを決めて勝ち越したこと、あるいは松崎、北爪といった交代で入った選手が活躍したことなど、やはり選手層の厚さこそが清水のストロングポイントなのだろう。前後半ともに最後の10分にギアを上げて得点を生み出したのだ。

良い時間帯もありながら最後に突き放されてしまっただけに、千葉としてはショッキングな敗戦となったが、“J2最強”とも言える清水を相手に互角、あるいは互角以上に戦えたのだから、千葉が力のあるチームであることは十分に証明できた。

数年前まではJ2リーグの中位どころに定着していた千葉だったが、昨シーズン、小林監督の下で繊細でありながら、同時にアグレッシブな攻撃的サッカーを身に着けた。同時に、フクダ電子アリーナの雰囲気も大きく変わり、熱さを感じられるようになってきた。

清水との一戦はそうした千葉の持つ熱量と、秋葉監督が醸し出す清水のなんとも言えない熱さが絡み合った激戦となったのだ。

「突風や雷雨」という天気予報だったが、雨も一時的なものですみ、この日詰めかけたファンやサポーターは元気を持って家路に就くことができたことだろう。

文:後藤健生

後藤 健生

後藤 健生

1952年東京生まれ。慶應義塾大学大学院博士課程修了(国際政治)。64年の東京五輪以来、サッカー観戦を続け、「テレビでCLを見るよりも、大学リーグ生観戦」をモットーに観戦試合数は3700を超えた(もちろん、CL生観戦が第一希望だが!)。74年西ドイツ大会以来、ワールドカップはすべて現地観戦。2007年より関西大学客員教授

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