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相手陣内のボールに対しては前線から積極的にプレッシャーをかけ、同時にMFやDFもいっせいに動き出してラインを上げ、清水の攻撃を封じ込める。
そして、最終ラインに入ったベテランDFの鈴木大輔がロングボールを駆使して清水の守備ラインを押し下げ、また、左サイドハーフのドゥドゥとサイドバックの日高大が絡んでサイドを攻略。こうして、清水の守備陣形を広げていった。
そして、相手陣内にスペースができるのを待って、ボランチの横山暁之がスルーパスを通して何度かのチャンスを作った。
こうして30分過ぎまで優勢に試合を進めることに成功した千葉だったが、なかなかフィニッシュまで行けない。前半は両チームともにシュートが3本ずつ。CKの数もゴールキックの数も少ないスタッツとなった。つまり、ボールはなかなかゴールラインまで達しなかったのだ。
それはけっして凡戦だったという意味ではない。中盤でボール際を巡る激しいバトルが繰り返された結果だった。
そんな中で、41分にGK権田からボールを受けたDFの蓮川壮大がドリブルで敵陣深くまでボールを持ちこんだところから、清水が攻撃の糸口をつかんで一挙に攻勢を強めていった。そして、前半終了直前の44分、カルリーニョス・ジュニオからのパスを受けた乾が枠内にシュートを飛ばし、GKの鈴木椋大が弾いたところをカルリーニョス・ジュニオが決めて清水が1点をリードした。
勝負所と見るや一気にギアを挙げてきたあたりはさすがに強豪チームだった。
ただ、千葉もそのまま引き下がりはしなかった。相手陣内深くでボールを奪った小林祐介からパスを受けた小森飛絢が強引にシュートを放つと、これが相手DFに当たってそのまま清水のゴールに転がり込んで同点となったのだ。
後半は清水がさらに球際の競り合いの激しさを増し、ラインを下げることなく対抗し、互角の攻防が続いた。流れは明らかに清水に傾きかけたようにも見えた。だが、60分前後には千葉が推進力を発揮して清水ゴールに迫る時間帯も作り、MFの横山からのスルーパスがドゥドゥに通ったり、左サイドバックの日高のクロスが入り、小森が飛び込む場面も作った。
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