人気ランキング

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

メルマガ

お好きなジャンルのコラムや
ニュース、番組情報をお届け!

メルマガ一覧へ

コラム&ブログ一覧

サッカー フットサル コラム 2024年1月9日

ジローナの躍進が教える「相手を引き付けてからパスを出すこと」の重要性

木村浩嗣コラム by 木村浩嗣
  • Line

これが例えばバルセロナと大違いの部分だ。

デ・ヨングのドリブルとかギュンドアンのトラップ&フェイントとか抜きではボールが出ないし、しばしばパスを緩慢に回しているだけで崩せず前進できない、という状態に陥る。

では、相手がウェイティングでプレスに出て来ない時はどうするか?

これも単純、自分でボールを持ち上がればいい。いつか必ずプレスに出て来るから、その瞬間に味方へパスを出せばいい。

面白いのはジローナはGKへのバックパスの仕方も違うことだ。

バックパスとは「究極の引き付けて出すパス」である。

彼らは普通に出さない。出す前に後ろを向いて少しドリブルする。そうすると相手は喰い付いてくるので、その瞬間に出す。相手がそのままGKへ詰めて行くことで、自分は完全にフリーになる。

この状況でGKのリターン、あるいは味方のクサビ等を経由してボールをもらえばボール出しは終了。敵陣に侵入してサイドへ展開してドリブル突破を狙わせたり、裏へスルーを入れることで決定的なゴールチャンスが生まれる。

ジローナが前半戦を終えても首位レアル・マドリーと同勝ち点で並んでいる。新年最初の試合ではアトレティコ・マドリーとのスペクタクルな撃ち合いを制し(4−3)、3強との直接対決を2勝1敗で終えた。

子供にも教えるべき基本を忠実にこなすことで巨大な戦力格差を克服できること、個人技の高い選手をそろえなくとも面白いサッカーをして勝てることを実証していることは、多くのクラブや指導者にとって励みになるだろう。

木村浩嗣

木村浩嗣

編集者、コピーライターを経て94年からスペインへ。2006年に帰国し『footballista フットボリスタ』編集長に就任。08年からスペインに拠点を移し特派員兼編集長に。15年編集長を辞し指導を再開。スペインサッカーを追いつつセビージャ市王者となった少年チームを率いた。現在はグラナダ在住で映画評の執筆も。

  • Line

関連タグ

あわせて読みたい

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

ジャンル一覧

人気ランキング(オンデマンド番組)

J SPORTSで
サッカー フットサルを応援しよう!

サッカー フットサルの放送・配信ページへ