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サッカー フットサル コラム 2023年12月25日

グレイザーがユナイテッドから完全に撤退するわけではない

粕谷秀樹のOWN GOAL,FINE GOAL by 粕谷 秀樹
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しかも、昨年11月にクラブ売却を明言して以降、交渉は遅々として進まなかった。12月24日、ジム・ラトクリフ卿が率いる『INEOS』が株式の25%を買い取り、フットボール部門を統括するプランがようやくまとまったとはいえ、グレイザー・ファミリーがユナイテッドから完全に撤退するわけではない。営業面は彼らの領域だ。

アメリカ人オーナーにとって、ユナイテッドは単なる投資にすぎない。タイトル獲得は二の次で、大企業とのタイアップやコマーシャル契約で大金を得られればノープロブレム、と考えている。これでは他クラブに追い越され、その差が大きくなるのは当然だ。

サー・アレックス・ファーガソン退任後、デイヴィッド・モイーズ、ルイ・ファン・ハール、ジョゼ・モウリーニョ、オーレ・グンナー・スールシャール、ラルフ・ラングニック(暫定体制)と、タイプの異なる指揮官を次々と起用。現場に混乱を招いたのもグレイザー・ファミリーが信頼していたウッドワードとマータフ、アーノルドの失敗だ。彼らはフットボール業界に良好な関係を作れなかった。

もちろん、エリク・テンハフ現監督にも責任はある。就任後2シーズン目を迎えても、明確なゲームプランを構築できていない。アヤックスで同じ釜の飯を食ったアントニーを辛抱強く使いながら(18節のウェストハム戦で深手を負った)、遅刻癖は治らないジェイドン・サンチョを過度に干したり、ファクンド・ペリストリにチャンスを与えなかったり、アンフェアとも感じられる人選には批判が集中している。

ただ、真剣に強化してこなかったグレイザー・ファミリーこそが諸悪の根源だ。前半戦の不調も、彼らがオーナーとしての責務を怠ってきた永い時代の代償といって差し支えない。一刻も早く、フットボール部門から手を引きやがれ!

文:粕谷秀樹

粕谷 秀樹

ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。

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