人気ランキング

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

メルマガ

お好きなジャンルのコラムや
ニュース、番組情報をお届け!

メルマガ一覧へ

コラム&ブログ一覧

サッカー フットサル コラム 2023年12月12日

実力派GKポープの欠場にプレミアリーグは容赦なかった

粕谷秀樹のOWN GOAL,FINE GOAL by 粕谷 秀樹
  • Line
シュートストップに定評のある名GKポープは、左肩の脱臼で長期欠場を余儀なくされた

シュートストップに定評のある名GKポープは、左肩の脱臼で長期欠場を余儀なくされた

マンチェスター・ユナイテッドやチェルシーを軽くひねり、アーセナルをも破りながら、ボーンマスやエヴァートンに3ポイントを差し上げる。11月以降の公式戦は3勝1分5敗。ニューカッスルは元気がない。

最大要因は負傷者の続出だ。12月11日時点でジェイコブ・マーフィー、ダン・バーン、エリオット・アンダーソン、スフェン・ボトマン、ジョー・ウィロック、ハーヴィー・バーンズ、ハビエル・マンキージョ、マット・ターゲットが戦線を離脱し、サンドロ・トナーリは違法賭博の容疑で今シーズンいっぱい出場停止だ。

12月の過密日程を闘い抜く選手層を維持できず、ローテーションすら難しくなっている。当然、パフォーマンスは低下する。とくにキーラン・トリッピアは疲労の色を隠せなかった。自陣で簡単にボールロストしたり、ラインを上げられなかったり、15節のエヴァートン戦は3失点すべてにからむ失態を演じるほどだ。

また、ニック・ポープの負傷も甚大なダメージを及ぼしている。14節のユナイテッド戦で左肩を脱臼。復帰は早くても24年4月中旬と伝えられ、バーンリーに所属していた当時も痛めた箇所だけに、クラブ側もポープ自身も慎重を期すという。

ニューカッスルの第二GKはマルティン・ドゥブラフカである。

「マルティンには全幅の信頼を寄せている」

エディ・ハウ監督は平静を装った。指揮官としては当たり障りのないコメントだ。「いやいやいや、ポープにまさるキーパーなんぞいてません」などと口走ったら、すべての人間関係が崩壊する。

二年前、当時ユナイテッドの暫定監督を務めていたラルフ・ラングニックは、記者会見でハリー・マグワイアとヴィクトル・リンデレフを批判。その後、両DFはやる気を失い、すっかり走らなくなった。まぁ、もともと走らないタイプではあるが……。

さて、ドゥブラフカは試合勘が鈍っているのか、一つひとつのプレーがおぼつかない。シュートに対する備えが遅く、守備範囲も狭い。「ポープなら防げたはず」と考えたくなるシーンも少なくはなかった。

エヴァートンに0-3、トッテナムに1-4と、大量点を許している。今シーズンの公式戦は取られても2点までだったが、実力派GKの欠場に、プレミアリーグは容赦なかった。三番手として経験豊富なロリス・カリウスがいるものの、彼もまたポープほどの信頼を得ているわけではない。

やはり、24年1月に再開する移籍市場で動くべきだ。一部のメディアは、昨シーズンまでユナイテッドの正GKだったダビド・デ・ヘアの名前を挙げていた。現在フリー。交渉はスムーズなのか、週給が障壁になるのか。なお、昨シーズンのドゥブラフカはローンでユナイテッドに移籍し、デ・ヘアの控えに甘んじていた。

アーセナルでダビド・ラヤの後塵を拝しているアーロン・ラムズデイルが、新天地を求めているとの情報も飛び交っている。EURO24でイングランド代表の正GKを射止めるには、所属クラブで輝かなければならない。二番手は苦痛だ。

あるいは11月の最優秀GKを獲得したルートンのトーマス・カミンスキ、近ごろはコンディションを崩しがちだが、だれもがその才能を認めるクリスタルパレスのディーン・ヘンダーソンなども、候補に挙がるのではないだろうか。

さらに、ウェストハムのルカシュ・ファビアンスキという選択肢もある。開幕直前に契約を延長したものの、突如として二番手降格を通達されたため、首脳陣を快くは思っていないようだ。

いずれにせよ、ニューカッスルはGKが必要だ。手つかずのまま現状を放置していると、チャンピオンズリーグの出場権が遠のいていく。

文:粕谷秀樹

粕谷 秀樹

ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。

  • Line

あわせて読みたい

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

ジャンル一覧

J SPORTSで
サッカー フットサルを応援しよう!

サッカー フットサルの放送・配信ページへ