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サッカー フットサル コラム 2023年11月7日

明日を先取りするならFIFA U-17ワールドカップが最高だ

粕谷秀樹のOWN GOAL,FINE GOAL by 粕谷 秀樹
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フォーデンは六年前のFIFA U-17ワールドカップで “正真正銘の宝石” と絶賛された

フォーデンは六年前のFIFA U-17ワールドカップで “正真正銘の宝石” と絶賛された

FIFA U-17ワールドカップが11月10日に開幕する。

ホストカントリーはインドネシアだ。11月でも平均気温は30℃近く、湿度も60%台の後半を記録する。こうした条件も踏まえ、暑さが多少はやわらぐ夕刻から夜にかけてのキックオフだが、フットボールに適した気候ではない。

しかも、基本的に中二~三日の強行日程だ。早めの交代やローテーション、休養、水分の摂取など、各国首脳陣とメディカルスタッフは細心の注意を払わなければならない。

さて、日本フットボールは成長著しく、今回のチームも「テッペンをめざしてがんばります」と、10番を背負う佐藤龍之介(FC東京)が力強く語っていた。

森保一監督率いるフル代表の快進撃で、ヨーロッパのマーケットは日本の若い世代にも熱い視線を注いでいる。レアル・マドリーやマンチェスター・シティ、バイエルン・ミュンヘンなど、列強が興味を示す逸材が現れるに違いない。

また、イングランドもタレントの宝庫だ。GKのトミー・セットフォード(アヤックス=オランダ)とテッド・カード(ハッシュタグ・ユナイテッド=イングランド・アマチュアリーグ)、FWのアーチー・スティーヴンズ(グラスゴー・レンジャーズ=スコットランド)を除く18人が、プレミアリーグ、もしくはチャンピオンシップに所属している。

チェルシーが5人、マンチェスター・シティが4人、若手の育成に定評があるサウサンプトンから3人と、多くのスター候補生が顔を揃えた。不慣れな南アジアの気候に苦しむ公算が大きいとはいえ、若いうちのつらい経験は大きな糧となる。

リオネル・メッシやクリスチャーノ・ロナウドといった大スターはもちろん、いまをときめくジュード・ベリンガムも少なからず辛酸を舐めてきた。ほんの小さなミスでスケープゴートに仕立てられ、レフェリーにクレームをつけただけで「生意気なガキ」と批判される。

しかし、だれもが通る道だ。いいたい奴にはいわせておけばいい。数年後のスーパーパフォーマンスで百万倍のお返しだ。

六年前のイングランドU‐17を世界一に導いたフィル・フォーデン(シティ)は、「痩せすぎている」「球離れが悪い」とも叩かれたが、いまやヨーロッパチャンピオンの主力であり、ジョゼップ・グアルディオラ監督のお気に入りでもある。

「状況判断がよくない」といわれたマーク・グエヒ(クリスタルパレス)は、プレミアリーグ屈指のセンターバックに成長した。来年1月の市場でトッテナム、あるいはマンチェスター・ユナイテッドへの移籍が有力視されている。推定市場価格は3500万ポンド(約63億円)だ。

世界の超一流が集うワールドカップ、チャンピオンズリーグは魅力にあふれている。だが、明日を先取りするならFIFA U-17ワールドカップをおいてほかにない。コロナ禍の2021年大会は開催を断念しただけに、インドネシア大会への期待感が膨らむ。

数年後、200億円もの値がつく選手にいち早く着目し、「あいつなら17歳のころから知っているぜ」と自慢できれば、旨い酒が進む、進む。

文:粕谷秀樹

粕谷 秀樹

ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。

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