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サッカー フットサル コラム 2023年9月22日

好調トッテナムに熱いノースロンドン・ダービーを期待する

粕谷秀樹のOWN GOAL,FINE GOAL by 粕谷 秀樹
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アンジェ・ポステコグルー監督

ポステコグルーは短期間でトッテナムを建て直した。8月の月間最優秀監督にも選ばれている

通算成績は61勝51分81敗。プレミアリーグ(イングランド1部リーグも含む)もリーグカップもFAカップでもリードを奪われている。

ダブルを食らった昨シーズンも含め、直近5シーズンは3勝6分2敗。トッテナムはノースロンドン・ダービーで苦い思いをしてきた。

そしてこの夏、大黒柱のハリー・ケインがバイエルン・ミュンヘンに新天地を求めた。「優勝トロフィーを掲げたい」という気持ちは分かるものの、“トッテナムLOVE” を貫いてきた大エースの退団は、サポーターにとって複雑だった。

また、アンジェ・ポステコグルーという新監督も、彼らにすれば不安だったに違いない。

「ケインがいなくなったのに、プレミアリーグ未経験の男が新監督だと?」

だが、杞憂に終わるかもしれない。いま、トッテナム・サポーターの表情は晴れつつある。ポステコグルーの故郷オーストラリアに棲息するカンガルーのぬいぐるみを掲げたり、ジェイムズ・マディソンのゴールセレブレーションであるダーツの動きに合わせたり、フットボールを楽しんでいるようだ。

補強も成功したといって差し支えない。先述のマディソンは早々と中盤を仕切っている。ペドロ・ポロとデスティニー・ウドギの両サイドバックはスペースを見つけると必ず進入する。GKグリエルモ・ヴィカーリオは再三のファインセーブでチーム内の信頼を勝ち取った。

さらに、長いスランプに苦しんだリシャーリソンがシェフィールド・ユナイテッド戦のゴールで明るい兆しが見え、昨シーズンはつねにコンディションに不安を抱えていたイヴ・ビスマは、長いリーチと高いプレー強度を活かしたボールを奪取で貢献している。

こうした戦力に加え、10月にはロドリゴ・ベンタンクールが膝の故障から戻ってくる予定だ。ビスマ、ピエール=エミル・ホイビュア、パベ・マタール・サールとともに構成する中盤はリーグ屈指のレヴェルを誇り、リーグカップを獲得した2007‐08シーズン以来、17年ぶりのタイトルも決して夢ではない陣容が整いつつある。

したがって、ローカルライヴァルのアーセナルは是が非でも叩いておきたいところだ。今シーズンの力を思い知らせるためにも、週末のノースロンドン・ダービーは “6ポインター” というべきビッグファイトである。

もちろん、アーセナルは手強い。ミケル・アルテタ監督が集めた精鋭の連携はさらに磨かれ、プレミアリーグでは王者マンチェスター・シティを追撃する一番手と、だれもが認めている。マーティン・ウーデゴーア、ブカヨ・サカ、ウィリアム・サリバ、そして冨安健洋など、ハイパフォーマーは枚挙に暇がない。

だが、現在のトッテナムなら互角に渡り合えるのではないだろうか。前節も0-1のビハインドで追加タイムを迎えながら、98分にリシャーリソンが、2分後にデヤン・クルゼスキがゴールし、シェフィールド・Uをうっちゃっている。

この粘りこそがトッテナムの強みであり、ポステコグルー就任以降、軽いプレーが激減した。

期待を裏切り、裏切ってはまた裏切り、サポーターの感情をないがしろにしてきたトッテナムだが、「今シーズンこそ」と胸の高鳴りを抑えられない序盤戦ではある。

「生涯、トッテナムを愛し、見守りつづける」と語ったケインのためにも、熱いノースロンドン・ダービーを!

文:粕谷秀樹

粕谷 秀樹

ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。

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