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サッカー フットサル コラム 2023年9月14日

もう自分のことだけを考えていればいい存在ではない。大津高校・田辺幸久が左サイドを駆け上がる先に見据えるチームと自らの未来 【NEXT TEENS FILE.】

土屋雅史コラム by 土屋 雅史
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ただ、反省を口にすることも忘れない。「今日の前半も得点のチャンスがあったんですけど、アレをちゃんと決めないといけないですし、明日麻に流したパスも強くなって流れてしまったので、ああいうところをちゃんと合わせて2得点分にしたら、代表の人も評価してくれるのかなって」。

この冬に参加した高校選抜の合宿でチームメイトだった静岡学園のGK中村圭佑や、同じ九州のチームで、同じ左サイドバックを本職にする神村学園高校のDF吉永夢希たちが年代別代表の経験を積み重ねている中で、田辺にまだその声は掛かっていないが、少し前までは意識すらしていなかった舞台に立つことも、今は実現すべき目標として捉えている。

「冬に1つ上の世代の高校選抜に呼ばれて、その頃から自分の立ち位置というものが少しずつ把握できてきました。監督からも『代表には凄く価値がある』と言われていて、自分も本当に代表を意識し始めてきたので、今は入りたいという想いしかないです」。今のパフォーマンスを続けていれば、その資格を得る可能性は決して低くない。もうそういうステージへの飛躍を期待される選手なのだ。

残された高校生活も4か月を切っている。ここからの時間は、中体連から全国レベルの強豪へと身を投じ、仲間と切磋琢磨してきた2年半の集大成。為すべきことは、明確過ぎるほど明確だ。

「今まで自分を育ててくれた親や平岡先生、自分をサイドバックにコンバートしてくれた山城先生にも恩返しをしないといけないと思うので、ここからプレミアリーグは全部勝つ勢いでやって、選手権もまずは県大会を勝って、日本一になるために頑張りたいです」。

いつでも温かく見守ってきてくれた周囲への感謝を形にするのも、毎日の練習で丁寧に磨いてきた自らの左足次第。世代有数の左サイドバックにまで成長を遂げた“元フォワード”。田辺幸久は望んだ未来の光景に辿り着くべく、今日も、明日も、明後日も、左サイドを駆け上がり続ける。

文:土屋雅史

土屋 雅史

土屋 雅史

1979年生まれ。群馬県出身。群馬県立高崎高校3年時には全国総体でベスト8に入り、大会優秀選手に選出。早稲田大学法学部を卒業後、2003年に株式会社ジェイ・スカイ・スポーツ(現ジェイ・スポーツ)へ入社し、「Foot!」ディレクターやJリーグ中継プロデューサーを歴任。2021年からフリーランスとして活動中。

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