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2014年ハンジ・フリック(左)とヨアヒム・レーヴ(右)
「我われにはクオリティが足りない」
日本に1-4で敗れた後、ドイツのキミッヒ、ギュンドアン、ミュラーは同じ結論に達したそうである。
クオリティ、良い言葉だ。質が足りない。つまり、プレス下でもワンタッチやツータッチでパスをくるくる回す能力が足りない、押し込まれた状態でDFラインから相手のラインの裏へ(時には逆サイドへ)正確にロングボールを送り込み、ウインガーに走らせる能力が足りない、フリーでボールを持たされているのにボール出しをする能力が足りない。
サッカーという競技の基本、ボールを蹴ったり止めたり動かしたりする能力で、日本の選手たちはドイツの選手たちを明らかに上回っていた。
「日本が得意なのは走ること」とずい分長い間、スペインを始めとする欧州では言われてきたが、いつの間にか技術も追い越していた。これは女子W杯で日本がスペインに4-0で勝った時にも思ったことだ。
もっとも、ドイツに足りなかったのは個のクオリティだけでなく、集団のクオリティもそうだ。
CB2人とGKと3人のフリーがいてなぜ、ボールを出せない? テア・シュテーゲンはCBの頭を越してSBの足へ付けるキック力を持っていて、いつもバルセロナではやっている。が、右SBのキミッヒはライン際に張らず、中へ入っている。中へ入るの早過ぎない? 一度、自分がもらってサイドに日本の守備を引き付けてからセントラルMFに渡すなどしてから入ればいいじゃないか。両CBのズーレとリュドガーではボールを出せないと、日本はわかっていたのであえてフリーにしていた。フリーでも出せなかった。ならば、ボール出し時だけはキミッヒをリュドガーの隣に置いて、ズーレをサイドに張らせる、なんて策があっても良かった。
数は少なかったがボールを出せた時は必ずと言っていいほどドイツはチャンスを作れていた。なぜ、監督が無策だったのか理解できない(なので、解任は理解できる)。
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