人気ランキング

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

メルマガ

お好きなジャンルのコラムや
ニュース、番組情報をお届け!

メルマガ一覧へ

コラム&ブログ一覧

サッカー フットサル コラム 2023年7月27日

“ガクエンのキャプテン”が背負う覚悟とプレッシャー。静岡学園高校・中村圭佑が 引き上げるチームの基準 【NEXT TEENS FILE.】

土屋雅史コラム by 土屋 雅史
  • Line

中村自身もその基準の変化を、敏感に察知している。「強度の高い練習もできていますし、試合の中でも勝利への執念は、今年のチームはかなり高いと思っていて、このまま続けて改善するところは改善してやっていったら、本当に日本一になれると思うんですよね。そういう目標を新チームが始まった時からずっと言って、みんなに植え付けてきましたし、みんなも同じ方向を向いてやれていると感じています」。

実際にプレミアリーグWESTでは、2位の名古屋グランパスU-18に5ポイント差を付けて、首位で前半戦を折り返している。キャプテンが「みんなオンとオフはしっかりできています。オフでメチャメチャ仲が良いヤツに対しても、試合になったら怒鳴る場面もありますし、その切り替えができるんですよね」と浮かべた笑顔に、チームメイトに対する確かな信頼が滲んだ

3年生になった今季は進路を決める必要があるが、中村はそれに対しても思考が整理されつつあるようだ。「去年は代表を意識したり、ライバルを意識することがあったんですけど、今年はより『チームで結果を出したい』という気持ちが強くなっています。結局それがないと代表も選ばれないと思いますし、その先の進路もないのかなって」。

「チームで結果を出しているからこそ、そういうものが付いてくると思うので、チームのために自分が活躍して、チームの勝利に貢献することしか、今は考えていないです。それで結果が出れば自ずと評価されると思っているので、他はおまけみたいな感じですね」。ゴールキーパーという、とりわけ自身のプレーの良し悪しが勝敗に直結するポジションを担っているからこそ、まずはチームの結果にフォーカスする意識は今まで以上に強まっている。

だからこそ、この好調にも慢心するつもりなんて毛頭ない。「自分たちはまだ何も成し遂げていないですし、全然満足していないですね。シーズンの最後にファイナルに行けるように、今は積み重ねという意識でやっているので、常にチャレンジャー精神でやりたいと思います」(中村)。やはり今シーズンの静岡学園は一味違う。

今月末からはインターハイも開幕する。周囲からはもちろん上位進出を期待されているものの、ここでもキャプテンの地に足のついた発言が頼もしい。「どんな相手が来ても、自分たちは受ける側ではなくて、どんどんチャレンジしていく気持ちでやるだけなので、自分たちが逆に向かって行って、圧倒して勝てたらいいなと思います」。

準備も、努力も、十二分に重ねてきた。あとは結果を出し続けるだけ。“ガクエンのキャプテン”を背負う中村は、常に次の試合に勝つことを目指して、力強く、しなやかに、頼れるチームメイトたちを牽引し続ける。

文:土屋雅史

土屋 雅史

土屋 雅史

1979年生まれ。群馬県出身。群馬県立高崎高校3年時には全国総体でベスト8に入り、大会優秀選手に選出。早稲田大学法学部を卒業後、2003年に株式会社ジェイ・スカイ・スポーツ(現ジェイ・スポーツ)へ入社し、「Foot!」ディレクターやJリーグ中継プロデューサーを歴任。2021年からフリーランスとして活動中。

  • Line

あわせて読みたい

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

ジャンル一覧

人気ランキング(オンデマンド番組)

J SPORTSで
サッカー フットサルを応援しよう!

サッカー フットサルの放送・配信ページへ