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サッカー フットサル コラム 2023年6月9日

オーナーが決まらないユナイテッドと獲物を奪われたシティ

粕谷秀樹のOWN GOAL,FINE GOAL by 粕谷 秀樹
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デイヴィッド・ベッカム氏

インテル・マイアミのオーナー、デイヴィッド・ベッカム氏

移籍市場が動きはじめた。

カリム・ベンゼマはレアル・マドリーから、エンゴロ・カンテはチェルシーから、ともにサウジアラビアのアル・イテハドに向かった。

同じく中東に新天地を求めるかとも思われたリオネル・メッシ(パリ・サンジェルマン)は、アメリカのインテル・マイアミを選んだ。このクラブのオーナーは、マンチェスター・ユナイテッドの “レジェンド” デイヴィッド・ベッカムである。

嗚呼ベッカムよ、なぜユナイテッドを買ってくれないのだ!?

グレイザー一家の暴走が鎮まる気配はなく、売却を公言してから早6か月が過ぎたにもかかわらず、買収を試みるジム・ラトクリフ卿と『カタール・イスラム銀行』を焦らしている。

現状のままではチーム編成が遅れ、新シーズンに支障をきたす恐れが出てきた。

ハリー・マグワイアの退団はエリク・テンハフ監督も了承している。

イタリア方面から聞こえてくるキム・ミンジェ(ナポリ)は有力候補のひとりであるものの、違約金の6000万ユーロ(約90億円)が焦点になる公算が大きい。

ちなみにテンハフ監督のお気に入りCBは、ASモナコのアクセル・ディサジ、もしくはニースのジャン=クレア・トティボだという。ともに市場推定価格は4000万ユーロ(約60億円)だ。いやいや、新オーナーが決まっていないのだから移籍交渉はペンディングするしかない。

嗚呼ベッカムよ、得意のFKをグレイザー一家の豪邸にぶち込んでやってくれ。

ドルトムントからレアル・マドリーに移籍したジュード・ベリンガム

ドルトムントからレアル・マドリーに移籍したジュード・ベリンガム

さて、オーナー不在といって差し支えないユナイテッドと異なり、レアル・マドリーはフロレンティーノ・ペレス会長の号令のもと、ドルトムントからジュード・ベリンガムを手に入れた。移籍金は1億300万ユーロ(約154億5000万円)+ボーナス。プレミアリーグのメガクラブも触手を伸ばしていた逸材は、ラ・リーガの覇王でみずからに磨きをかける。

この動きに伴い、マンチェスター・シティの出方が注目されている。

今夏のターゲットだったはずのベリンガムをマドリーに、アレクシス・マカリステルをリヴァプールに奪われた。ベルナウド・シウバは二年前からスペイン方面に秋波を送り、6月末日でフリートランスファーとなるイルカイ・ギュンドアンの去就も気がかりだ。中盤の補強は切実な問題かもしれない。

デクラン・ライスに接近しても不思議ではない。24歳のMFはカンファレンスリーグ優勝を置き土産にウェストハムを去るのは確実で、ロンドンで生まれ育っているためアーセナルを希望している。クラブ間の交渉も順調のようだ。

ただ、ノースロンドンの強豪は第一ターゲットをブライトンのモイセス・カイセドに設定している。移籍金は9000万ポンド(156億6000万円)。ライスは1億ポンド前後(約174億円)。この夏、ふたり合わせて2億ポンド(約348億円)近い予算を計上しているとは考えづらい。

現地時間6月10日のチャンピオンズリーグ決勝後、シティの強化は本格化する。3月にプレミアリーグが公表した100個ものルール違反により、補強が全面的に禁止されるとの噂があるとはいえ、市場はすでに始まっている。ペナルティーが科されるとしたらポイントのハク奪が有力だ。市場開幕後の補強禁止は時機を逸している。

いずれにせよ、シティは夏の市場を静観しない。交渉上手の彼らのことだ。あっと驚く交渉が進んでいる可能性も十分にある。

文:粕谷秀樹

粕谷 秀樹

ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。

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