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サッカー フットサル コラム 2023年5月30日

悲喜こもごも、必ずエキサイティングな展開になる閉幕間近の同時開催キックオフ

木村浩嗣コラム by 木村浩嗣
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CL出場権獲得、レアル・ソシエダ

CL出場権獲得、レアル・ソシエダ

ラ・リーガ閉幕まで残り1節、第37節を終えてCLとELの出場チームが確定し、エスパニョールの2部降格が確定した。タイトルや出場権、残留が懸っている試合は不公平にならないよう同日・同時刻開催になる。先週末は、EL決勝を控えるビージャの試合を除く10試合中9試合がそうだった。バルセロナが独走し味気なかった今季だが、ほとんどのチームが最後までしのぎを削る、優勝争い以外のお楽しみもあるわけだ。

同時開催は必ずエキサイティングになる。自分たちの試合結果だけでなく他会場の結果で、順位がくるくる変わるからだ。重要な試合は序盤には動かない。必ず終盤に動く。疲労で組織が崩れるとともに、捨て身で点を取りに行かなければならないチームが出てくるからだ。

自力で残留だったエスパニョールが一転、2部に降格したのはロスタイムに入った93分だった。対戦相手のバレンシアはその同点ゴールで残留微妙から残留濃厚になった。降格候補ナンバー1だったヘタフェは89分の勝ち越しゴールで残留濃厚へと変わった。対戦相手のオサスナはカンファレンスリーグ出場権獲得濃厚だったのが一転、最終節に望みを託すことになった。アスレティック・ビルバオはオサスナがリードされた瞬間、カンファレンスリーグの自力出場を手に入れていたのに、情報が届いていなかったのか捨て身で勝ちに行って、逆に91分にカウンターを喰らって敗れた。

一方、無風だったのがCL出場権争いとEL出場権争い。ソシエダとビジャレアルはともに早い段階でリードされそのまますんなり敗れて、ソシエダの4位=CL出場権獲得とビジャレアルの5位=EL出場権獲得が確定した。来季はチームのリーダーとなった久保建英を世界最高峰の舞台で見られるわけだ。引き分けでもOKだったベティスは後半早々に追い着き最後は勝利で締めくくって6位=EL出場権を確保した。

今週末、最終節の見どころは、7位=カンファレンスリーグ出場権争いと18位=降格を避ける争いの2つに絞られることになる。

前者は有利な順からオサスナ、アスレティック・ビルバオ、ラジョバジェカーノ、セビージャによる争い(ただしセビージャはELで優勝すればその時点でCL出場権獲得)。後者は有利な順からカディス、ヘタフェ、バレンシア、アルメリア、セルタ、バジャドリーによる争いとなる。

勝ち点で並んだ場合は当該チーム同士の対戦成績で、それで同点だった場合は全体の得失点差で順位が決まる。対戦成績はどこと並ぶかによって目まぐるしく変わるのでエキサイティングな展開は必至である。

テレビ中継の関係で開催時間は通常、重ならないようにされているが、W杯のグループリーグ最終節やCLのグループステージ第6節が面白くなるのと同様、同時開催には明暗が鮮やかに分かれるドラマがある。特に、落ちても涙、残っても涙となる残留争いはこちらも心を揺さぶられずにいられない。

文:木村浩嗣

木村浩嗣

編集者、コピーライターを経て94年からスペインへ。2006年に帰国し『footballista フットボリスタ』編集長に就任。08年からスペインに拠点を移し特派員兼編集長に。15年編集長を辞し指導を再開。スペインサッカーを追いつつセビージャ市王者となった少年チームを率いた。現在はグラナダ在住で映画評の執筆も。

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