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サッカー フットサル コラム 2023年4月21日

トッテナムはELの出場権獲得すら怪しくなってきた

粕谷秀樹のOWN GOAL,FINE GOAL by 粕谷 秀樹
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トッテナム対ボーンマス

トッテナム対ボーンマスは2-3で敗北

プレミアリーグは優勝していない。彼らが制した1960ー61シーズンは、まだイングランド1部リーグの時代だった。

FAカップも90-91シーズンが最後で、カップウィナーズ・カップは62-63シーズン、UEFAカップも83-84シーズン以降、遠ざかっている。もちろん、チャンピオンズリーグやヨーロッパリーグは手に入れていない。

近年のタイトル歴は07-08シーズンのリーグカップだけだ。要するに21世紀は一度しか優勝していない。

また、タイトル獲得数もわずか17回。イングランド最多を誇るマンチェスター・ユナイテッドを27回も下まわり、21世紀から力をつけてきたチェルシーに9回、マンチェスター・シティにも6回のリードを許している。

さらにリヴァプールは46回、アーセナルも31回、勝利の美酒に酔っていた。

トッテナム・ホットスパーのサポーターは肩身が狭い。2000年代中期、ユナイテッド、チェルシー、リヴァプール、アーセナルのビッグ4がチャンピオンズリーグを席巻していた当時は、さして話題にならなかった。

その後、巨大スポンサーの経済的サポートによってシティが瞬く間にプレミアリーグの主役になると、トッテナムの存在感はより薄くなった。最終盤まで優勝争いを演じたのは15-16シーズンだけで、最終的には “ミラクルレスター” の引き立て役に甘んじた。それでもなぜか、ビッグ6のひとつに数えられている。

直近2シーズンはチャンピオンズリーグの出場権も得られず、今シーズン途中にはアントニオ・コンテが強化プランに不満を露わにし、監督の座をみずから降りた。すでに無冠も決定している。サポーターのストレスは募るばかりだ。

マウリシオ・ポチェッティーノ体制下のチームを除くと、だれが監督を務めても継続性に欠ける。ジョゼ・モウリーニョが率いた時代も、コンテがテクニカルエリアで熱く動いていたときも、シティやリヴァプールを苦しめたかと思えば、下位のチームにポイントをプレゼントする。

現地時間4月15日に行われたボーンマス戦もソン・フンミンのゴールで先行しながら、ペドロ・ポロやダビンソン・サンチェスが軽率なミスで失点を重ね、2-3の敗北を喫している。

「個人的なミスが痛かった」

ステーファノ・ステッリーニ暫定監督は悔いていたが、守備の対応はチームとして緩く、弱々しかった。45失点はトップ10最多であり、リーグ全体でも下から数えて七番目のていたらくだ。

4月23日はアウェーのニューカッスル戦だ。エディ・ハウ監督のもと連動性に磨きがかかり、シティとド迫力の殴り合いを演じて3-3のドロー。ユナイテッドを2ー0で圧倒するなど、その実力に疑いの余地はない。

現在、4位ニューカッスルとは3ポイント差。敗れると6ポイント差に広がり、4月下旬にはユナイテッド戦とリヴァプール戦が待っている。3連敗も考えられなくはない。

アストンヴィラが3ポイント差に、ブライトンも4ポイント差にまで迫ってきた。CL出場権どころではない。トッテナムはヨーロッパリーグ行きのチケットすら予約できなくなるかもしれない。

「近い将来、ハリー・ケインはわれわれとともに優勝トロフィーをつかむ」

ダニエル・レヴィー会長のコメントも、説得力は皆無に等しい。

ビッグ6であるのなら、それらしく振る舞うべきだ。クラブの歴史は141年。“古豪の矜持” を見せてくれ。

文:粕谷秀樹

粕谷 秀樹

ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。

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