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サッカー フットサル コラム 2023年2月24日

「いつ何時でも攻撃的に振る舞う」がユナイテッドの哲学だ

粕谷秀樹のOWN GOAL,FINE GOAL by 粕谷 秀樹
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バルセロナを破ったマンチェスター・ユナイテッド

マンチェスター・ユナイテッドは4月に最多で10試合

尋常ではないスケジュールになった。

4月3日:ニューカッスル
4月5日:ブレントフォード
4月8日:エヴァートン
4月15日:ノッティンガム・フォレスト
4月23日:チェルシー
4月27日:トッテナム
4月30日:アストンヴィラ

プレミアリーグだけで7試合だ。FAカップとヨーロッパリーグをともに勝ち進んだ場合は、3試合が追加される。

心身の疲労が蓄積されるシーズン終盤に、このスケジュールは相当キツい。なかでもブレントフォード戦が厄介だ。延期になっていた一戦がまさか4月に組まれるとは、ひょっとして陰謀か!? 彼らのプレー強度はプレミアリーグ屈指だ。

なんのことかって? マンチェスター・ユナイテッドに決まってるじゃござんせんか。4月に最多で10試合とは、きっとだれかが壊れちまう。ちなみにアーセナルはELを含めMAX8試合、シティはチャンピンズリーグとFAカップに勝ち進むと9試合。まぁ、両クラブの直接対決も4月26日に予定され、大半のクラブが過密日程を強いられるけれど……。

いずれにせよ、スケジュールの不公平は付きものだ。いまさら愚痴っても仕方がない。ユナイテッドはELのグループリーグでレアル・ソシエダを上まわっていれば、バルセロナとのプレーオフは回避できた。

この際、前向きに捉えよう。なにしろ、本稿執筆時点でプレミアリーグ、ヨーロッパリーグ、FAカップ、リーグカップの四冠をめざせるクラブは、唯一ユナイテッドである。ここしばらくはタイトルと縁遠く、世界最強の時代を愚かなほどに無知な方面から口汚く罵られてきたが、いよいよ復活の狼煙があがった。

さて、第一のターゲットはリーグカップである。決勝は現地時間2月26日、会場は聖地ウェンブリー、対戦相手はニューカッスルだ。今シーズン、“北の名門” は復調著しい。攻守とも連動性が高く、プレミアリーグでも5位につけている。

ただ、24節のリヴァプール戦でGKニック・ポープが一発レッド。決勝には出場できない。第二GKのマルティン・ドゥブラフカは、規約によってベンチにすら入れない。ユナイテッドにローン移籍していたシーズン序盤、リーグカップに出場していたからだ。したがって、ロリス・カリウスの先発が濃厚だ。今シーズン、彼は公式戦のピッチに一度も立っていない。

名手ポープを欠いてもニューカッスルは侮れないものの、どちらが有利かと問われれば、足首を負傷しているクリスティアン・エリクセンを除く全選手が揃うユナイテッドだ。エリク・テンハフ監督も、「獲得しうるタイトルはすべて狙う」と強気の姿勢を崩していない。

よくよく考えてみると、「いつ何時でも攻撃的に振る舞う」が、サー・アレックス・ファーガソンが植えつけたユナイテッドの哲学だった。この姿勢をデイヴィッド・モイーズ、ルイ・ファン・ハール、ジョゼ・モウリーニョ、オレ・グンナー・スールシャール、ラルフ・ラングニックと、後任はだれも継承できなかった。

テンハフは監督就任後わずか8か月でユナイテッドらしさを取り戻した。この男であれば4月の異常スケジュールをエネルギーに代え、なんらかのタイトルを頭上に掲げるのではないだろうか。

強いユナイテッドが帰ってくる。

文:粕谷秀樹

粕谷 秀樹

ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。

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