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サッカー フットサル コラム 2023年2月17日

コンテ監督とロリスとベンタンクールを欠くトッテナムは・・・

粕谷秀樹のOWN GOAL,FINE GOAL by 粕谷 秀樹
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ウーゴ・ロリス

GKウーゴ・ロリスは3月末まで欠場

ちょっとした買収ブームである。

ニューカッスル、チェルシー、ポーツマスと、この一年あまりでプレミアリーグの3クラブを諸外国の企業が買収した。マンチェスター・ユナイテッドとリヴァプールもオーナーが売却の意向を明らかにし、エヴァートンは筆頭株主のファルハド・モシリが「絶対に手放さない」と息巻いても、サポーターの意見は一致している。

「出ていけモシリ」であり、ビル・ケンライト会長にも「お引き取りください」と快くは思っていない。彼らの暴走によってクラブが青息吐息になったのだから、至極当然の感情だ。

さて、アメリカ人の大富豪であるジャーム・ナジャフィがトッテナムに興味を抱き、31億ポンド(約4960億円)を提示するとの情報が飛び交いはじめた。

トッテナムのダニエル・レヴィー会長、メインスポンサー『ENIC』の大株主ジョー・ルイスは、妥当な金額であれば交渉に応じるとの噂がある一方で、彼らの見積もりより10億ポンド(1600億円)以上も下まわるのだからお話にならない、ともいわれている。

あらゆるニュースが憶測の域を出ないとはいえ、トッテナムはイギリスの首都ロンドンに居を構え、伝統も格式も申し分ないクラブだ。ジャナフィが提示額を再検討すれば、レヴィーとルイスが交渉のテーブルにつく可能性はあるだろう。

それにしても、ここ最近のトッテナムは厄介事が続いている。プレミアリーグ23節のレスター戦で、ロドリゴ・ベンタンクールが負傷した。検査の結果、左膝前十字靭帯の断裂が判明。今シーズン中には復帰できない。

昨夏にブライトンからやって来たイヴ・ビスマは、半年が過ぎてもゲームプランに即した動きができない。最終ラインのエリック・ダイアー、ベン・デイヴィス、クレマン・ラングレなどは帯に短したすきに長し。クリスティアン・ロメロはプレー強度こそ高いものの、いかんせん粗すぎる。

こうした欠点を補うはずだったベンタンクールの戦線離脱により、アントニオ・コンテ監督の構想に大きな狂いが生じた。

しかも指揮官は胆のうの手術終了後、大事をとって今シーズンは母国イタリアで静養することになった。代役はアシスタントコーチのクリスティアン・ステッリーニである。コンテとは長年にわたって苦楽をともにしてきたが、監督とコーチではかかるプレッシャーの次元が違う。

本稿執筆時点で4位ニューカッスルとは2ポイント差。チャンピオンズリーグ出場権は射程内だ。しかし、コンテ監督とベンタンクールを欠き、GKウーゴ・ロリスも膝を痛めているため3月末まで欠場する。レスター戦で4失点を喫したフレイザー・フォースターは、あまりにも心もとない。

今週末以降、3月末までのスケジュールはウェストハム、チェルシー、シェフィールド・ユナイテッド、ウォルヴァーハンプトン、ACミラン、ノッティンガム・フォレスト。ベストメンバーが揃えば全勝も可能だが、監督とキャプテン、中盤の核を起用できないのだから、ステッリーニ暫定監督の苦悩がしのばれる。

トッテナムは踏ん張りどころだ。ハリー・ケインが、疲弊しなければいいのだが……。

文:粕谷秀樹

粕谷 秀樹

ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。

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