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サッカー フットサル コラム 2023年2月1日

現在のシティならディスアドバンテージすら心地よい

粕谷秀樹のOWN GOAL,FINE GOAL by 粕谷 秀樹
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マンチェスター・シティ

冬の市場をほぼスルーしたマンチェスター・シティ

マンチェスター・シティという “大山” は、鳴動すらしなかった。

この冬、多くのメディアが「静観」と予想したとおり、シティは移籍市場をほぼスルーした。1700万ユーロ(約23億8000万円)でアルゼンチンのベレス・サルスフィエルドから獲得したマキシモ・ペローネは、先行投資の色合いが濃い。

また、ジョアン・カンセロが出場機会を求めてバイエルン・ミュンヘンにローン移籍したが、大きなダメージにはならない。なぜならリコ・ルイスの台頭とナサン・アケの安定、マヌエル・アカンジのフィットにより、最終ラインはローテーションが可能になったからだ。

1月28日のアーセナル戦(FAカップ4回戦)でハムストリングに違和感を訴えたジョン・ストーンズも、深刻な状態ではないという。

中盤はロドリ、ケヴィン・デブライネ、ベルナウド・シウバ、イルカイ・ギュンドアンといった実力者に加え、“体重を落とした” カルヴィン・フィリップスが味を添える豪華なラインアップだ。

さらに前線にはアーリング・ハーラン、リヤド・マフレズ、フリアン・アルバレス、フィル・フォデン、ジャック・グリーリッシュが居並ぶのだから、冬の市場に興味はない。

ちなみにチェルシーは、1月だけで3億2950万ポンド(約527億2000万円)も使った。ちょっとちょうだいよぉ。

さて、今週末のトッテナム戦を皮切りに、シティの2月はアストンヴィラ、アーセナル、ノッティンガム・フォレスト、ライプツィヒ、ボーンマス、ブリストルと、チャンピオンズリーグ・ラウンド16にFAカップ5回戦も含めた23日間・7試合の強行日程だ。

アーセナルはプレミアリーグの覇権を争う当面のライバルだ。世界中が注目する一戦で勝利を収めれば、勝点差は2。アーセナルの試合消化数がひとつ少ないものの、追いついたも同然だ。

CLで相まみえるライプツィヒはプレー強度が高い。しかもブンデスリーガは、カタール・ワールドカップ終了後、およそ一か月も休養している。プレミアリーグは8日後に再開した。コンディションに差があるのか。いやいや現在のシティなら、むしろディスアドバンテージは心地よい。

とはいえ、今シーズンの獲物はあくまでもCLとプレミアリーグのダブルだ。両タイトルを優先し、FAカップは出場機会の少ない選手の調整、若手のテストに充てられるかもしれない。ブリストルとの5回戦を勝ち抜き、準々決勝でプレミアリーグ勢との対戦になった場合も、主力の温存は考えられる。

枠内に一本のシュートも放てず、0-2で敗れたリーグカップ準々決勝のサウサンプトン戦は、「これがシティなのか!?」と目を疑うばかりの出来だった。あまり興味のないタイトルなのだろう。したがってFAカップも、臨機応変に対応することが肝要だ。

ごくごく普通に振る舞えば、シティはプレミアリーグの連覇が可能であり、ジョゼップ・グアルディオラ監督が熱望するCLにも手が届く。そのためにはコンディショニングに細心の注意を払い、メリハリの利いた選手起用が求められる

「勝ってはいる、勝ってはいるのだけれど、なにかしっくりこない」

イルカイ・ギュンドアンの発言も、超一流ならではの悩みだ。大騒ぎするまでもない。

文:粕谷秀樹

粕谷 秀樹

ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。

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