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サッカー フットサル コラム 2023年1月17日

エンブレムへのキスは愛の誓い、久保建英がソシエダのヒーローになった瞬間

木村浩嗣コラム by 木村浩嗣
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久保建英

クラブ愛をファンに伝える久保建英

シャツを広げて胸エンブレムにキスをして、ファンのところへ駆け寄って揉みくちゃにされた瞬間に、久保建英はソシエダのヒーローになった。あのゴール、あのセレブレーションは強烈にファンの心に刻まれたことだろう。

これで、たとえこの先レアル・マドリーの買戻しのオファーがあったとしても、無条件に首を縦に振れなくなった。エンブレムへのキスは愛の誓いであり、安易に裏切ってはならないのだ。

シルバのパスを受けて相手DFを股抜き、GKをフェイントで一歩も動けなくしておいて突き刺したニアへ強烈なシュート。これで2-0。喜びの余りシャツを脱いでイエローカードをもらった際に久保は“カードをもらっても祝う価値があった”という意味のことを審判に口走った、とレポーターが伝えた。

「いや、そうは思わない」と早速、解説のアクセル・トーレス(スペイン一の日本通)の突っ込みが入った。まだ、37分。退場を恐れて思い切ったプレーができなくなるし、試合の流れによってはアルグアシル監督が最初に切る交代のカードになりかねない。

直後にアスレティック・ビルバオが1点を返して後半に仕切り直しとなり、アクセルの予感が当たりそうになったが、結局、このゴールが決勝点となった。62分、裏へ抜け出しDFの前に入って倒された久保のプレーがPK+レッドカードとなり、これをオヤルサバルが決めて3-1。2点差で相手は10人になり、試合は実質的に終了した。

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