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サッカー フットサル コラム 2022年12月30日

アーセナルはG・ジェズス不在の二か月を乗り切れるのか

粕谷秀樹のOWN GOAL,FINE GOAL by 粕谷 秀樹
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G・ジェズス

膝の負傷で戦線離脱 G・ジェズス

クリスマスを首位通過したクラブは優勝する。

プレミアリーグには不思議なジンクスがある。過去10年、この幸せな流れに乗れなかったのは2013-14、18-19、20-21シーズンの三例しかない。リヴァプールがすべて、マンチェスター・シティに逆転されている。

今シーズンの聖なる夜は、アーセナルが耽美な瞬間を味わった。12勝1分1敗! 申し分ない成績だ。総得点33、ゴール期待値27・02は、シティに次いでリーグ2位。総失点11はニューカッスルと並んでトップ。攻守ともに素晴らしい。

クラブの公式サイトでも好調の要因が挙げられていた。

①試合の入り方
②攻守にわたるペナルティボックス内の強さ
③プレスとポゼッションの向上
④ラインアップの固定
⑤ウィリアム・サリバの覚醒
⑥特定の選手に依存しない
⑦ベン・ホワイトとグラニト・ジャカの台頭
⑧“Main man” ガブリエウ・ジェズス

また、次元の高い定位置争いも活性化のポイントだ。とくに最終ラインはサリバとホワイトに加え、冨安健洋、ガブリエウ・マガリャンイス、オレクサンドル・ジンチェンコ、キーラン・ティアニーといった一流のタレントが、4つのポジションをめぐって激しくしのぎを削っている。

「ポジションを守るにはハイパフォーマンスを維持しなくては」という競争意識と緊張感が、かつてない好循環を招いている。

さらに、ミケル・アルテタ監督の哲学を信じ、支援を惜しまなかった上層部のサポートも忘れてはいけない。

近ごろのオーナーは、「投資しているのだからすぐに答を出せ」とビジネス色が強すぎて、クラブ愛に欠ける不届き者ばかりだ。マンチェスター・ユナイテッドのグレイザー・ファミリーに告ぐ。「早く手放しやがれ!」

さて、アーセナルに不安があるとすれば、G・ジェズスだろう。11月、ブラジル代表として出場したカタール・ワールドカップのカメルーン戦で膝を負傷。戦線復帰は早くて2月下旬と伝えられている。

141回にも及ぶ相手ペナルティボックス内でのボールタッチ数はリーグ1位、一対一の勝利数(108回)とFKの獲得数(38回)は2位。G・ジェズスのスキルによって、アーセナルの攻撃が破壊力を増したことはデータでも証明された。

カブリエウ・マルチネッリをウイングから中央にコンバートしてもいいだろう。彼はいずれアーセナルの、いやいやブラジル代表の明日を担う逸材だ。しかし、まだG・ジェズスの域には達していない。

今冬の第一ターゲットとされ、アーセナルとは相思相愛のミハイロ・ムドリク(シャフタール・ドネツク)は、プレミアリーグに即フィットできる保証がない。ウクライナからイングランドへ……。環境の変化に馴染むまでの時間が必要だ。

ボクシングデイのウェストハム戦で1ゴールを決めたエディ・エンケティアも、アルテタ監督の信頼を完全に得たわけではない。

G・ジェズス不在の二か月をどのようにして乗り切るか。アーセナルの今シーズンを左右する大きな大きなポイントだ。

ブライトン、ニューカッスル、トッテナム、ユナイテッドと、1月のカレンダーは非常に厳しい。

そして2月15日に、シティとの大一番が予定されている。

文:粕谷秀樹

粕谷 秀樹

ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。

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