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サッカー フットサル コラム 2022年11月22日

アスリート能力にすぐれたドイツの攻撃は迫力に満ちあふれる

粕谷秀樹のOWN GOAL,FINE GOAL by 粕谷 秀樹
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ドイツ代表 ユリアン・ブラント カイ・ハヴァーツ

ユリアン・ブラント(左)、カイ・ハヴァーツ(右)

ドイツは油断なんかしていない──。

「四年前(2018年ロシア・ワールドカップ)のグループステージで、われわれは韓国に痛い目に遭っている。アジアの国だからといって楽な闘いにはならない」(マヌエル・ノイアー)

「ブンデスリーガでプレーしている日本人の選手はハイクオリティだ。下馬評ではわれわれとスペインが圧倒的に有利といわれているが、日本とコスタリカも含め、グループEは実に刺激的だ」(ハンジ・フリック監督)

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ワールドカップのようなビッグファイトでは、気の緩みが命取りになる。「ドイツとスペインの決勝トーナメント進出は決定的との予想を鵜呑みにするなよ」。指揮官とキャプテンが戒めていた。

さて、日本は “前からはめる” を前提にメンバーを選んだ。しかし、ドイツはポゼッションにこだわっていない。日本がハイプレスを仕掛けた場合、「はい、いらしゃい」とゆったり構え、ロングフィードを効果的に採り入れながら主導権を握る。ボールを保持する際は4バックから3バックに変更。マンツーマン気味に仕掛ける日本のハイプレスを、難なくいなすのではないだろうか。

走力、体力、跳躍力など、アスリート能力にすぐれたドイツの攻撃はプレー強度が高く、迫力に満ちあふれている。日本を深く深く押し込み、カウンタープレスの連続。カイ・ハヴァーツがライン間でボールをさばき、リロイ・ザネが驚異的なスピードで左サイドからカットイン。日本はバランスが崩れ、息苦しい時間が続く。

また、トーマス・ミュラー、イルカイ・ギュンドアン、レオン・ゴレツカ、ヨシュア・キミッヒ、シャマル・ムシアラなど、多士済々の中盤を擁するドイツに対し、日本で彼らに比肩するのは鎌田大地、遠藤航、守田英正。フルメニューの練習をこなしたとはいえ、遠藤は脳震盪の影響が懸念されている。守田は左ふくらはぎの状態が思わしくない。

11月17日に行われたカナダとの強化試合では、最終盤に鎌田が中盤センターに起用された。遠藤、もしくは守田がドイツ戦に間に合わないための緊急対策だとしたら、なおさら苦しい。アジア予選で中盤インサイドの主戦級だった田中碧は右膝の故障が災いし、調整不足であることが明らかになった。

主力の体調が上向かず、プレミアリーグ屈指のDFに成長した冨安健洋も右大腿部と左のふくらはぎに違和感を訴えている。森保一監督就任後四年が経過したにもかかわらず、ゲームプランがイマイチ不透明であることも不安材料のひとつだ。鎌田がふてぶてしいまでの自信にあふれ(実に頼もしい!)、三笘薫のドリブルは世界に通用するものの、ドイツとの闘いは苦戦を免れそうにない。

「優勝候補や強豪といわれる国に勝てば、世界の見方は一気に変わる」

鎌田のいうとおりだ。ドイツを破れば、日本サッカーのステイタスは右肩上がりになる。ただ、チームとしてベストコンディションにはほど遠い。長い時間、自陣深めでのプレーを余儀なくされる。耐性が勝負のカギか。

文:粕谷秀樹

粕谷 秀樹

ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。

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