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サッカー フットサル コラム 2022年10月19日

負傷者が相次いでいるいま、最終ラインの人選は再考の余地がある

粕谷秀樹のOWN GOAL,FINE GOAL by 粕谷 秀樹
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ハーランドと激しく競り合うリヴァプールのジョー・ゴメス

ハーランドと激しく競り合うリヴァプールのジョー・ゴメス

カイル・ウォーカー、リース・ジェイムズ、キーラン・トリッピア、トレント・アレクサンダー=アーノルド……。イングランド代表の右サイドバックは、人材の宝庫だった。

しかし、ウォーカーとジェイムズがともにチャンピオンズリーグで負傷。カタール・ワールドカップには間に合いそうもない。アレクサンダー=アーノルドも不振に陥り、ストロングポイントだったはずのポジションは、瞬く間に不安材料に変わった。

絶え間ない上下動とプレー強度の高さでイングラド代表の攻守をリンクしていたウォーカーとジェイムズの戦線離脱により、右サイドバックは一番手がトリッピア、二番手がスランプ気味のアレクサンダー=アーノルド、という序列になる公算が大きい。

彼らのセットプレーが世界水準であることに疑いの余地はなく、ダイレクトにゴールを狙ったり、ストロングヘッダーにピンポイントで合わせたり、イングランド代表にとって貴重なアイテムだ。

とはいえ、プレー強度ではウォーカーとジェイムズを下まわる。

また、イングランド代表は右サイドバックだけではなく、センターバックにも少なからぬ不安を抱えている。ジョン・ストーンズとハリー・マグワイアは所属クラブで序列が落ち、実戦の勘が鈍る一方だ。

彼らに対するサウスゲイトの信頼は揺るがないものの、ウォーカーとジェイムズを失ったいま、ストーンズとマグアワイアではスピード不足が過ぎる。

こうした状況をふまえ、サウスゲイトは右サイドとセンターに対応できるジョー・ゴメスとベン・ホワイトの起用を、真剣に検討しなくてはならない。

繰り返すが、ストーンズとマグワイアはスピード豊かな選手の対応が得意ではない。ウォーカーとジェイムズ、さらに中盤センターに構えるデクラン・ライスの技量によって、その弱点を補ってきた。

基本陣形が3バック、4バックのいかんにかかわらず、スピードに不安のあるセンターバックをふたりも配置するのは、あまりにもリスクが大きい。

ホワイトはアーセナルでセンターバック、冨安健洋が欠場した試合では右サイドバックとして、ハイパフォーマンスを継続している。

長く負傷に苦しんできたゴメスは、10月16日のマンチェスター・シティ戦でマン・オブ・ザ・マッチといって差し支えない好プレーを見せ、しばらくの間はリヴァプールの主力として活躍するに違いない。

したがってホワイトもゴメスも、試合勘は磨かれる。

ストーンズとマグワイアは長きにわたりイングランド代表の最終ラインを支えてきたが、現状の彼らではマッチフィットネスを整えられない。ホワイトとゴメスも経験値、連携に不安は残るものの、サウスゲイトは就任以降、「所属クラブのパフォーマンスが人選の肝」と語ってきた。

ストーンズとマグワイアにこだわるのは言行の不一致だ。彼らに対する不安より、ゴメスとホワイトに寄せる期待が上まわりはしないだろうか。負傷者が相次いでいるいま、最終ラインの人選は再考の余地がある。

文:粕谷秀樹

粕谷 秀樹

ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。

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