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サッカー フットサル コラム 2022年7月29日

契約解除を申し出たC・ロナウドを引き留めても・・・

粕谷秀樹のOWN GOAL,FINE GOAL by 粕谷 秀樹
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クリスティアーノ・ロナウド

クリスティアーノ・ロナウド

残留か、移籍かーー。

現地時間7月27日、マンチェスターで重要なミーティングが催された。出席者はリチャード・アーノルドCEO、エリク・テンハフ監督、ジョルジュ・メンデス、クリスチャーノ・ロナウド、さらにサー・アレックス・ファーガソンも顔を見せたと伝えられている。

議題はもちろん、C・ロナウドの処遇だ。20シーズン連続のチャンピオンズリーグ出場を希望する彼は、契約解除を申し出たという。一方、ユナイテッドに放出する意志はない。話し合いは平行線をたどり、物別れに終わったそうだ。

CL出場が絶望的になった4月中旬あたりから、C・ロナウドの退団はまことしやかにささやかれていた。エージェントのJ・メンデスが積極的に動いていたことは周知の事実である。

しかし、色よい返事は得られなかった。各クラブともC・ロナウドのキャリアはリスペクトするものの、37歳になったスーパースターはモダンフットボールに適していないからだ。守備意識が薄く、相手ボールになった際の反応は鈍い。

7月になってバイエルンやチェルシーがC・ロナウドとのリンクを公然と否定し、移籍先として突如浮上したアトレティコ・マドリーは、エンリケ・セレーゾ会長が即座にブロックしている。

「一連の報道はでっち上げだ」

年齢とともに、高額の週給も障害になっている。推定38万500万ポンド(約6350万円)を支払えるのはマンチェスター・シティとパリ・サンジェルマンだけだが、両チームともC・ロナウドにはまったく興味を示していない。

また、ユナイテッドが年俸の一部を負担し、CL出場権を持つクラブにローン移籍という噂は、J・メンデスが「完全にフェイク」と気色ばんだ。

このままではユナイテッドに残留するしかない。ただ、プレシーズンマッチでFWの序列が変わった。アントニー・マルシャル、ジェイドン・サンチョ、マーカス・ラシュフォードが好調で、この3トップがブライトンとの開幕戦でも先発に起用される公算が極めて大きい。

彼らに続くのが若手のアンソニー・エランガとアレハンドロ・ガルナチョであり、家庭の事情でプレシーズマッチを欠場しているC・ロナウドは、レギュラーポジションが約束されていない。

立ち位置が不明瞭な男が即レギュラーでは、ユナイテッドに残って「CL出場権を奪還するぞ」という気概もない選手を優遇すれば波風が立つ。テンハフ監督も就任以降、「ポジションは自分の力でつかみ取るものだ。ひとりの選手のコンディションが整うまで待つような愚は犯さない」と、つねづね警告してきた。

いま、C・ロナウドは八方塞がりだ。正直いって行き場がない。しかし、契約解除を申し出た選手を無理に引き留めても、その結末は悲しいだけだ。冒頭で触れたミーティングにサー・アレックスが出席した事実を踏まえると、彼が折衝役となって双方の意見を汲み取り、着地点を見いだす可能性が高くなってきた。

「ユナイテッドでプレーすることは、どんなトロフィーよりも価値がある」

ダビド・デヘアのコメントに、C・ロナウドは耳を傾けられるだろうか。残留か、移籍か。いずれにせよ、バッドエンドである。

文:粕谷秀樹

粕谷 秀樹

ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。

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