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サッカー フットサル コラム 2022年7月15日

エヴァートンはプレミアリーグを闘い抜く体をなしていない

粕谷秀樹のOWN GOAL,FINE GOAL by 粕谷 秀樹
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ジェリー・ミナ

コウチーニョと競り合うジェリー・ミナ(左)

【1位】マンチェスター・ユナイテッド
344億300万円
【2位】チェルシー
240億3800万円
【3位】マンチェスター・シティ
217億3300万円
【4位】リヴァプール
211億2900万円
【5位】アーセナル
151億4300万円
【6位】トッテナム
119億5200万円
【7位】エヴァートン
114億800万円
【8位】ウェストハム
96億700万円
【9位】レスター
82億7900万円
【10位】クリスタルパレス
77億9800万円

2021/22シーズンのプレミアリーグ総年俸トップ10である。やはりビッグ6が上位を占めたが、ユナイテッドは340億円以上も支払いながらタイトルを獲れず、チャンピオンズリーグの出場権も逸した。コストパフォーマンスを見直さなければならない。

エディンソン・カバーニやファン・マタ、ジェシー・リンガードなどの退団でおよそ70億円、クリスチャーノ・ロナウドが移籍すれば合計110億円ほどの年俸削減になるとはいえ、コスト関連は喫緊の課題である。

どのような状況でも配当、報酬の全額を受けとり、減額にはいっさい応じないオーナーのジョエル・グレイザーを含め、ユナイテッドはカネの使い方を根本的に改める必要に迫られている。

さて、エヴァートンも115億円近く使ったにもかかわらず、最終盤まで降格の危機にさらされていた。年俸ランクが7位で、実際の成績は16位。エヴァトニアンにすれば、「ふざけんじゃねぇぞ、貴様ら」だ。

ジェリー・ミナは9億4700万円、アンドレ・ゴメスは8億8600万円の年俸にふさわしいパフォーマンスだっただろうか。わずか11試合の出場に終わったファビン・デルフは6億3000万円。きつい表現とはいえ、大金をドブに捨てたようなものだ。

また、過去3シーズンでおよそ600億円の損失を計上してルールに抵触。今夏の補強は期待できず、ジェイムズ・タルコフスキ(バーンリーから獲得)ただひとりに終わる公算が大きい。

トッテナムに去ったリシャーリソンだけではなく、ベン・ゴドフリー、アブドゥライ・ドゥクレ、アラン、ドミニク・カルバート=ルーインといったタレントが、次から次へ新天地を求めたとしても不思議ではない状況だ。

さらにロシアの蛮行に伴い、同国企業の『USMホールディングス』と『MegaFon』、『Yota』とのスポンサー契約が打ち切られ、22-23シーズンに予定されていた補強費が消えてなくなった。ダメージが大きすぎる。

エヴァートンのフランク・ランパード監督は、若手育成に定評がある。チェルシーを率いていた当時にメイソン・マウント、リース・ジェームズ、カラム・ハドソン=オドイなどのポテンシャルにいち早く気づいた。エヴァートンにはアンソニー・ゴードンという期待の右ウイングがいる。

しかし、彼らの才能や情熱をもってしても、クラブが抱える負債をすぐに返済するのは不可能だ。古豪エヴァートンは、プレミアリーグを闘い抜く体(てい)をなしていない。

文:粕谷秀樹

粕谷 秀樹

ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。

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