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サッカー フットサル コラム 2022年7月11日

ジダンもベンゼマも被害者!グラウンド外でサッカー選手に忍び寄るリスク

木村浩嗣コラム by 木村浩嗣
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休暇中に大金を盗まれたバルベルデ

休暇中に大金を盗まれたバルベルデ

サッカー選手はケガの多い危険な職業で知られているが、スペインではグラウンド外でも危険である。

一度取材でマドリッドの高級住宅街のお金持ちの邸宅を訪れたことがある。家を囲む3メートほどの塀にも驚かされたが、それ以上に驚いたのが、その家族が2度襲撃されていて猟銃やナイフを突き付けられ手足を縛られた経験を普通のことのように語ることだった。

街中のスリから高級住宅専門の強盗団まで、スペインでは泥棒や強盗は日本ほど珍しいことではない。今回はシーズンオフでもあるので、狙われるサッカー選手という話をしたい。

今日のスポーツ紙にも、夏休み中のフェデ・バルベルデ(レアル・マドリー)が別荘のシェフに毒を盛られて大金を盗まれたニュースが出ていた。先月は世界的なリゾート地イビサ島にあるマルコ・ベラッティ(パリ・サンジェルマン)の別荘が襲われたばかりだ。その別荘は、現バジャドリー会長で元ブラジル代表のロナウド・ナサリオの所有する別荘地にあったこと、メッシやイビラヒモビッチもバケーションに訪れる有名エリアだったことで話題になった。ベラッティとロナウドの被害総額は300万ユーロ(約4億円)にも及ぶらしい(これだけの金額なのに関係者の誰も大騒ぎしていないことが凄い!)。

サッカー選手はスポーツ選手の中でも断トツのお金持ちだ。他競技の選手が被害にあったという話は聞いたことがない。しかも、本人も恋人や妻もそのお金持ちぶりをSNSで見せつけることが大好きだ。ベラッティ夫婦の場合も豪華なジュエリーを持参してバケーションを過ごしていることをネットに上げていたので狙われたらしい。

もちろんサッカー選手が狙われるのはバケーション中だけでない。むしろシーズン中の方が多い。

ピケ、ジョルディ・アルバ、アンス・ファティ、アルトゥール、ボアテング、セメドら新旧バルセロナ組、バラン、ジダン、イスコ、モラタ、ベンゼマ、ルーカス・バスケス、モラタら新旧レアル・マドリー組は、いずれも試合中や合宿中の不在時に被害に遭っている。新聞やテレビを見れば自宅にいない日時はすぐわかるので、その間に盗みに入られる。ビジャレアル対バレンシアのダービーの夜には、両チームの選手4人がまとめて泥棒に入られたこともある。

そんな狙われる選手たちに愛されている超高級住宅地がある。マドリッド郊外にある「ラ・フィンカ」だ。

正門にある警備員の詰所で、人の出入りは完全に管理され、3重の金網や塀が正門以外からの侵入を阻止、中にはカメラやレーダーなど最新のセキュリティが張り巡らされている。

その難攻不落ぶりは、個々の住宅には特別なセキュリティが施されてない、という点に表れている。要は、家に近づくことすらできないのだ。パパラッチ対策にもなるので、かつてはクリスティアーノ・ロナウド、この間までセルヒオ・ラモスやベイルも住んでいた。ちなみに安全のお値段(一戸建て)は数十億円である。

文:木村浩嗣

木村浩嗣

編集者、コピーライターを経て94年からスペインへ。2006年に帰国し『footballista フットボリスタ』編集長に就任。08年からスペインに拠点を移し特派員兼編集長に。15年編集長を辞し指導を再開。スペインサッカーを追いつつセビージャ市王者となった少年チームを率いた。現在はグラナダ在住で映画評の執筆も。

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