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サッカー フットサル コラム 2022年4月15日

選手たちはラングニックを巻き添えに深いところまで・・・

粕谷秀樹のOWN GOAL,FINE GOAL by 粕谷 秀樹
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ラルフ・ラングニック暫定監督

ラルフ・ラングニック暫定監督

「フットボールに真正面から取りくむマンチェスター・シティ、リヴァプールで通用する選手はひとりもいない」
「エゴが膨らみすぎた。選手たちはラルフ・ラングニック暫定監督を巻き添えにして、さらに深いところまで堕ちようとしている。まぁ、予想はしていたがね」

『sky sports』に出演したギャリー・ネヴィルは、古巣マンチェスター・ユナイテッドの窮状に怒り……いや、呆れ果てていた。

近ごろはとくに酷い。1-1の引分けに終わったレスター戦、0-1で敗れたエヴァートン戦ともに、覇気がまったく感じられなかった。プランニングに長けているはずのラングニックをもってしても闘い方が明確にならないのは、伝え方が下手なのか、選手たちが聞く耳を持たないのか。

G・ネヴィルの発言から、ロッカールームのエゴは監督やコーチでもコントロールできないほどに増大し、試合に悪影響を及ぼしていることが容易に想像できる。

クリスチャーノ・ロナウドのストイックな姿勢に若手が嫌悪感、弱気なハリー・マグワイアがキャプテンとは笑わせる、ポール・ポグバが週給50万ポンド(約8200万円)で契約更新など、不振に陥ったクラブの内情をよりシビアに、あるいは想像力たくましく伝えるメディアが日に日に増えてきた。

「ほとんどがデマ」(ルーク・ショー)
「C・ロナウドの影響力は絶大」(ラングニック)

先述した2試合の内容では、彼らの火消しも意味を持たない。

さて、ラングニックの暫定体制は今シーズン限りで終了し、来シーズンはエリク・テン・ハフ(現アヤックス)が新監督に就任する公算が非常に大きい。コーチングスタッフの人選で双方の了解を得られた後、近日中にも正式発表となる見通しだ。

決まらないよりは決まった方がいい。交渉が長引き、気がつくと2022-23シーズン開幕直前。移籍市場は終盤を迎え、即戦力がほとんど残っていないという最悪の状態を避けられたのだから、テン・ハフ体制発足間近は朗報だ。

しかし、彼はロッカールームのエゴを取り除けるのだろうか。ロビン・ファン・ペルシやヤープ・スタムなど、ユナイテッドの歴史を知る者がコーチンググスタッフに加わりさえすれば、選手たちは真正面からフットボールに取りくめるのだろうか。

ジョゼ・モウリーニョは高圧的だったが、的を射た指摘もあった。オーレ・グンナー・スールシャールは戦略・戦術に疎すぎたものの、温かい人柄で人望は厚かった。ラングニックの厳しい練習に音を上げ、エディンソン・カバーニの献身的なプレーを見てもなにも感じない。選手の甘さを指摘する声が、あちらこちらから聞こえてくる。

改革には痛みが必ず伴う。ビッグネームだろうが天賦の才に恵まれていようが、近代フットボールに適していない者や不真面目な連中は、バッサリと切り捨てるしかない。クラブ内の権力闘争など、他人様の不幸で飯を食うタブロイド紙が喜ぶだけだ。

いい加減に目を覚めせ。しっかりしやがれ!

文:粕谷秀樹

粕谷 秀樹

ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。

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