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サッカー フットサル コラム 2022年4月13日

さしものC・ロナウドも時の流れには抗えなかった

粕谷秀樹のOWN GOAL,FINE GOAL by 粕谷 秀樹
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クリスチャーノ・ロナウド

クリスチャーノ・ロナウド

「この夏、クリスチャーノ・ロナウドは去るべきか」

『Manchester Evening News』がアンケートを募った結果、実に56%(投票総数6273件)の読者が「yes」と答えている。スーパースターとの再会は、9か月あまりでほろ苦い別れを迎えそうだ。

C・ロナウドはC・ロナウドなりによく闘っている。37歳の肉体に鞭打って、ユナイテッドのために尽力してきた。

だが、彼が知るユナイテッドではなく、ユナイテッドが知るC・ロナウドでもなかった。

サー・アレックス・ファーガソンが退任して9年、ユナイテッドはすっかり緩くなってしまった。ピッチ内外でリヴァプールやマンチェスター・シティにレベルの違いを見せつけられても真摯に受け止めず、惰眠を貪る上層部、選手も少なくはない。プレー強度と運動量には絶望的なほどの大差がついてしまった。

C・ロナウドには昔日の面影がなく、モハメド・サラーやサディオ・マネ(ともにリヴァプール)、ハリー・ケインやソン・フンミン(トッテナム)など、プレミアリーグを代表するストライカーのような切れ味を欠いている。

近代医学が進歩し、C・ロナウドが節制に努めていても、20代の肉体を装備できるはずがない。シーズンごとに衰え、古傷が治るまで時間がかかる。さしものヒーローも、時の流れには抗えなかった。

エリク・テン・ハーグだろうがマウリシオ・ポチェッティーノだろうが、だれが監督に就任してもC・ロナウドを求めはしない。より若く、より速く、より強く、近代フットボールにマッチしたアタッカーの獲得が、ユナイテッドには急務だからだ。

サー・アレックスの粋な計らいによる14年ぶりの再会はチャーミングだったが、時代に逆行する補強プランだった。ユナイテッドが手に入れるべきは、強靭な肉体を誇るアンカー、もしくはセンターバックであり、37歳のアタッカーではなかった。

今シーズンは公式戦33試合に出場し、18ゴール・3アシスト。C・ロナウドが欠場すると一度も勝っていないのだから、存在感は周囲を圧倒する。

しかし、名門復活のために必要かと問われれば答は「no」であり、フィジカルの向上が期待できないハリー・マグワイアやネマニャ・マティッチ、ポール・ポグバなどとともに、「お疲れさま」といわざるをえない。

また、現地時間4月9日のエヴァートン戦終了後、少年ファンのスマホを叩き壊してイメージダウン。インスタグラムで謝罪したものの誠意が感じられず、一部でスポンサー離れも噂されるほどだ。

いずれにせよ、ユナイテッドがC・ロナウドとの契約を延長する公算は非常に小さい。今シーズン限りで見納めだ。チャンピオンズリーグの出場権は、得られそうにない。

文:粕谷秀樹

粕谷 秀樹

ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。

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