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サッカー フットサル コラム 2022年3月9日

ヴァランが欠場した5試合は全敗・19失点の無様

粕谷秀樹のOWN GOAL,FINE GOAL by 粕谷 秀樹
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相手選手に身体を寄せるヴァラン(写真左)

相手選手に身体を寄せるヴァラン(写真左)

「ヤツらは途中であきらめた。闘いもしないのだから、恥を知りやがれっ!」

ロイ・キーンは怒っていた。現地時間3月6日のマンチェスター・ダービーで1-4の惨敗を喫した後、ユナイテッドを厳しく厳しく批判した。

現役当時は闘将といわれ、デイヴィッド・ベッカムやポール・スコールズ、ライアン・ギグスなどともに数多くのタイトル獲得に貢献してきた。なす術なく敗れるユナイテッドを目の当たりにして、感情をコントロールできなかったようだ。

惨憺たる内容だった。後半はゴール期待値がゼロ。残り15分のポゼッションは驚愕の8%対92%。シティ陣内にほとんど入れず、GKダビド・デ・ヘアのセーブがなければ、もう3~4点を失っていても不思議ではなかった。

ブルーノ・フェルナンデスとポール・ポグバの2トップという奇策は不発に終わり、マーカス・ラシュフォードとジェシー・リンガードは試合終盤に投入されたにもかかわらず、プレー強度が絶望的なまでに低い。

キーンの怒りは当然だ。

さて、今シーズンの失点は早くも38を数えた。トップ10ではサウサンプトンの41に次ぐワースト2。トッテナム、リヴァプール、アーセナル、チェルシーとの対戦も残っているため、昨シーズンの44を更新するに違いない。直近5シーズンでは最多となる16-17シーズンの54も迫って来る。

しかも、ラファエル・ヴァランが新型コロナウイルスの検査で陽性反応を示し、一定期間は戦線を離脱する。一大事だ。

●2-4 レスター
●0-5 リヴァプール
●0-2 シティ
●1-4 ワトフォード
●1-4 シティ

ヴァランが欠場したプレミアリーグ5試合は全敗、19失点。酷い、酷すぎる。

補強戦略でミスを続ける上層部、チーム全体の守備意識にも問題があるとはいえ、やはりハリー・マグワイアは責任を痛感すべきだ。

スピードで勝てず、遅れ気味のタックルでFKを与える。背後のスペースに極端なまでの恐怖感を抱き、ラインを上げられない。キャプテンであるにもかかわらず、劣勢に立つチームを鼓舞できない。シティ戦でもクリアできるボールをなぜかまたぐと、ケビン・デ・ブライネの1点目につながった。

ヴァランが復帰するまで、ラルフ・ラングニック暫定監督は辛抱してマグワイアを起用するのだろうか。およそ108億円もの移籍金に見合ったパフォーマンスを一度も見せず、足を引っ張るだけのセンターバックは必要なのだろうか。

フィル・ジョーンズはマグワイアよりも闘える。エリック・バイリーにはマグワイアとは比較にならないほどのスピードと強さがある。

休養を与えるとか、別メニューでからだを絞らせるとか、ラングニックはマグワイアをプランから除外し、CBの再構築を図った方がいい。体調が回復すればヴァランを軸に据え、相棒はヴィクトル・リンデレフがベストだ。動けずに闘えないマグワイアは足手まといでしかない。

4位以内が難しくなりつつあるいま、ユナイテッドは来シーズン以降に向けた改革が必要だ。サー・アレックス・ファーガソンの退任から9年、カネと時間を無駄に使いつづけている。

文:粕谷秀樹

粕谷 秀樹

ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。

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