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サッカー フットサル コラム 2022年2月9日

ユナイテッドDF陣が得点に関与していない絶望的なデータ

粕谷秀樹のOWN GOAL,FINE GOAL by 粕谷 秀樹
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マグワイア

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今シーズンも無冠で終わる公算が大きくなってきた。現地時間2月4日に行われたミドルズブラとのFAカップ4回戦で、マンチェスター・ユナイテッドはPK戦の末に敗れている。

この一戦で4-3-3を採用したように、ラルフ・ラングニック暫定監督が好む4-2-2-2は、選手のタイプに適合しなかった。

また、メイソン・グリーンウッドは重大な罪を犯し(報道されているとおりだとしたら一生をかけて償うしかない)、来シーズンの監督が決定していないため、冬の市場では大胆に動けなかった。スイスに拠点を置く調査機関の『CIES』によると、この10年間の移籍市場で10億7500万ユーロ(約1420億円)もの赤字を計上しているという。

嫌なニュースばかり舞い込んでくる。

さらに、ユナイテッドの不振を物語る絶望的なデータまでが存在した。

DFラインはルーク・ショーとヴィクトル・リンデレフが2アシスト、ラファエル・ヴァランとアレックス・テレスが1アシストを記録したにすぎない。プレミアリーグの闘いで、そのほかの選手はゴールにからめず苦しんでいる。

リヴァプールはトレント=アレクサンダー・アーノルドがリーグ最多の10アスシスト(2得点)、アンディ・ロバートソンも3位の8アシスト(1得点)。両サイドバックは総得点の36・21%に関与する大活躍だ。

チェルシーだって物凄い。

リーズ・ジェイムズ:4得点/5アシスト
ベン・チルウェル::3得点/1アシスト
マルコス・アロンソ:1得点/2アシスト
チアゴ・シウヴァ:3得点
トレヴォ・チャロバー:2得点
アントニオ・リュディガー:2得点
アンドレアス・クリステンセン:2得点
セサル・アスピリクエタ:2アシスト

DFラインだけで17得点/10アシスト。プレミアリーグにおけるチェルシーの総得点は48。貢献の割合は56・25%にも及んでいた。

やはり、数字は嘘をつかないということか。監督がオーレ・グンナー・スールシャールからラングニックに代わっても、ユナイテッドは攻守の一体感に欠け、攻撃はクリスチャーノ・ロナウドとブルーノ・フェルナンデス、守備はダビド・デ・ヘアとヴァランに負うところが大きい。

ラングニック着任直後は改善されたかに思えた連動性も、近ごろはさっぱりだ。とくに攻撃は直線的にゴールをめざす意識ばかりが先行し、強行突破を図ってボールを失うケースが少なくない。

プレッシングのスタート地点も、最前線からミドルゾーンへの変更を余儀なくされている。

2021―22シーズンは中盤戦から後半戦に差しかかろうとしている。現地時間2月8日のバーンリー戦も1-1の引分けに終わった。首位マンチェスター・シティとの18ポイント差を覆せるはずがなく、最低目標とされる4位以内もハードなミッションだ。

C・ロナウドとB・フェルナンデスに加え、エディンソン・カバーニ、ジェイドン・サンチョ、マーカス・ラシュフォード、ジェシー・リンガードといった優秀なアタッカーを擁しているものの、彼らの才能を活かせずに時間ばかりが経過した。

アントニオ・コンテ着任後、トッテナムは攻守が瞬く間に整備された。ウェストハムの連動性はシティのジョゼップ・グアルディオラ監督が「リーグ屈指」と高く評価するほどで、アーセナルは若手の台頭が目覚ましい。

冬の寒さは厳しいというのに、隣の芝生が青く見える。

【※本文内のデータは2月8日現在。プレミアリーグ公式サイト参照】

文:粕谷秀樹

粕谷 秀樹

ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。

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