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2点目を右サイドバックの新井が決めたことでも分かるように、両サイドバックの攻撃参加も見事だった。
オーバーラップはもちろん、インナーラップをしかけて積極的に中盤でのパス回しに参加し、敵陣深くバイタルエリアでプレーする場面が何度もあった。
2019年にJ1リーグでアンジェ・ポステコグルー監督の横浜F・マリノスが優勝した時に両サイドバックの攻撃参加が話題になったが、今では多くのチームのサイドバックがそうした動きを実践している。そして「中学生の女の子たち」もそれを当たり前のようにやって見せるようになっているのだ。
個人と集団のバランス。テクニックとスピードのバランス。あるいは、中盤での激しいプレッシャー……。これが、U-15の女子の試合とは思えないような見事なメニーナのパフォーマンスだった。
この試合の2日前には、同じ日テレ・東京ヴェルディメニーナが別のカテゴリーの試合でもセンセーションを巻き起こしていた。
皇后杯全日本第43回全日本女子選手権の4回戦で、メニーナがINAC神戸レオネッサを破ったのだ。INAC神戸は、9試合ずつを終了した時点でWEリーグで首位を独走中のチームなのだ。それを、U-18世代のメニーナが倒してしまったのだ。INAC神戸戦に出場した選手の中の最年少はDFの青木夕菜。2008年7月生まれの13歳の中学生である。つまり、U-15選手権の出場資格のある中学生年代の選手も数人が皇后杯の試合に参加していたのだ。
さらに、同じ日には“姉貴分”のベレーザは、同じWEリーグの長野パルセイロ・レディースを相手に4対0で快勝。まさに、ベレーザ=メニーナの強さをまざまざと印象付ける週末(U-15の決勝は月曜日だが)となった。
皇后杯の4回戦では、なでしこリーグの上位勢もWEリーグに挑戦した。
今年開幕した女子サッカー初のプロリーグであるWEリーグ。昨年まで日本の女子サッカーのトップリーグだった「なでしこリーグ」(日本女子サッカーリーグ)から7チームがWEリーグに参加。なでしこリーグは、いわば2部相当のリーグになったのだが、それでも今シーズンのなでしこリーグはレベルの高い試合を繰り広げていた。それだけ、日本の女子サッカーの層が厚くなっているのである。
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