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サッカー フットサル コラム 2021年11月24日

キャリック暫定監督は早くも規則性を植えつけようとしている

粕谷秀樹のOWN GOAL,FINE GOAL by 粕谷 秀樹
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暫定監督のマイケル・キャリック

暫定監督のマイケル・キャリック

●0-1 アストン・ヴィラ
△1-1 エヴァートン
●2-4 レスター
●0-5 リヴァプール
○3-0 トッテナム
●0-2 マンチェスター・シティ
●1-4 ワトフォード

直近7試合1勝1分5敗。7得点・17失点。史上ワーストと批判されたデイヴィッド・モイーズ体制下でも、ここまで酷いデータはない。オーレ・グンナー・スールシャールは、マンチェスター・ユナイテッドに大きすぎるダメージを残したまま、11月21日に退任していった。

暫定監督はコーチのマイケル・キャリックが務めている。同じくコーチングスタッフのキーラン・マッケナ、エリック・ラムジー、マイク・フィーランも残留した。スールシャール体制にピリオドを打った以上、いずれ彼らも退団、あるいは配置転換となる公算が大きいが、監督とコーチ不在でチャンピオンズリーグのビジャレアル戦に挑むわけにはいかない。キャリック暫定監督は、あくまでも応急処置である。

さて、新生ユナイテッドはどのようなメンバーでCL第5節を闘うのか。先発メンバーは注目の的であり、ワトフォード戦からの変更は以下の4選手だった。

ルーク・ショー→アレックス・テレス
ブルーノ・フェルナンデス→ドニー・ファン・デ・ベーク
ネマニャ・マティッチ→フレッジ
マーカス・ラシュフォード→アントニー・マルシャル

試合前から多くのメディアが予想していたように、キャリックはファン・デ・ベークにチャンスを与えた。近ごろのB・フェルナンデスは気合が空まわりしていたため、クールになるには戦況をベンチからチェックする任務も悪くない。

また、この一か月で二度の脳震盪を起こしたショーはビジャレアル戦に帯同せず、フレッジの先発復帰は驚くべきことではない。問題はマルシャルだ。無気力プレーでサポーターのヒンシュクを買う男がスターターとは、ビッグサプライズである。

しかし、意外にもプレスしている。ボールを奪うまでには至らず、プレー強度も物足りなさすぎるが、傍観者を決め込んではないない。

さらにクリスチャーノ・ロナウドはラウール・アルビオルの、ファン・デ・ベークはダニエル・パレホのパスコースを限定するなど、たしかなゲームプランも垣間見られた。

そして66分、B・フェルナンデス投入(ファン・デ・ベークと交代)で攻撃にリズムが生まれ、なおかつプレスのスタート地点が高くなった。

78分、フレッジの積極的なプレスから、C・ロナウドが先制ゴールを決めた。89分、ダイナミックな展開でビジャレアルDF陣を揺さぶり、最後はジェイドン・サンチョが移籍後初ゴールだ。2-0。ユナイテッドはラウンド16進出を決めている。

新体制発足に伴う高揚感の成せる業かもしれない。B・フェルナンデスを先発から外した人選によって、いい意味での緊張感、危機感が芽生えたのかもしれない。GKダビド・デヘアの三度に及ぶスーパーセーブも忘れてはいけない。彼こそがマン・オブ・ザ・マッチだ。

ただ、キャリックがチームを引き継いでわずか二日にもかかわらず、ある程度の規則性を植えつけようとしていることだけは間違いない。

さぁ、次なる闘いは11月28日のチェルシー戦である。ユベントスを4-0で叩きのめした実力は本物中の本物だ。キャリックは、どのようなゲームプランで強大な敵にぶつかるのだろうか。

文:粕谷秀樹

粕谷 秀樹

ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。

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