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サッカー フットサル コラム 2021年10月27日

リヴァプール戦の醜態でスールシャールの解任オッズが1・2倍

粕谷秀樹のOWN GOAL,FINE GOAL by 粕谷 秀樹
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リヴァプールの選手たちと言い争うクリスチャーノ・ロナウド

「マンチェスター・ユナイテッドは成功の過程にある。監督がロッカールームの雰囲気を変え、チームは明るくなった。このまま継続すればいい」(ペーター・シュマイケル)

「十分な陣容が整った。いずれタイトルを獲れるだろうから、監督にはもう少し時間を与えてもいいんじゃないかな」(ガリー・ネヴィル)

ふたりのOBはオーレ・グンナー・スールシャールに対し、呆れるほど甘かった。

同じOBでも、リオ・ファーディナンドのスタンスは異なる。

「今シーズンも無冠に終わったら、責任は免れない」

いや、もはや一刻の猶予も許されない。リヴァプール戦は成熟度と戦略・戦術に絶望的な大差を見せつけられ、0-5の惨敗。スールシャール体制の3年がどれほど無意味だったか、全世界に醜態をさらした。

「Ole Must Stay」(オーレ、辞めるなよ)

リヴァプール・サポーターのチャントがオールド・トラッフォードにこだました。屈辱に耐えかねたユナイテッド・サポーターの多くが試合終了を待たずに家路を急いだのだから、クラブ史に残る汚点といって差し支えない。

なぜ4-2-3-1にこだわるのか、コンディションが整っていない主力に無理強いし、ドニー・ファン・デ・ベークやファン・マタにチャンスを与えないのか。36歳になって運動量が低下したクリスチャーノ・ロナウドの1トップでもプレッシングを選択するのか。とにかく、なにがしたいのか、さっぱり分からない。

デイヴィッド・モイーズ、ルイ・ファン・ハール、ジョゼ・モウリーニョと、ユナイテッドを知らない監督が相次いで失敗。したがって、クラブのレジェンドでもあるスールシャールの招聘は、妥当な人選に思われた。

しかし、彼は名伯楽サー・アレックス・ファーガソンの薫陶を受けたにもかかわらず、チームマネジメントがあまりにも支離滅裂だ。

ウェストハム戦、ビジャレアル戦、アタランタ戦と、加速するような結末を迎えながら、結局は元の木阿弥。スールシャールはなにも考えていないし、先週金曜の当コラムでもお届けしたように、変わろうとしていない。

シュマイケルが指摘した明るさも、前任のモウリーニョが極端な圧政を敷いた後だっただけに、選手たちは開放的な気分に浸ったにすぎない。いまでは戦略・戦術に関してはほとんど言及しないスールシャールに、多くの選手が呆れ果てているとの情報も飛び交うほどだ。

こうした状況を踏まえ、人事権を掌握するジョエル・グレイザーが早ければ今週末のトッテナム戦終了後、遅くとも11月6日のマンチェスター・ダービーまでに、結果いかんにかかわらず厳しい決断を下す、との見方が大勢を占めつつある。

「アントニオ・コンテは準備万端。ユナイテッドからオファーが届けば快諾するだろう」

『Telegraph』や『sky sports』も、スールシャールの解任は近いとみていた。そして英国の人気サイト『Squawka』は、スールシャールの解任オッズを1・2倍に設定した。風前の灯だ。擁護派のシュマイケルやネヴィルも、考え直さざるをえない。

文:粕谷秀樹

粕谷 秀樹

ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。

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