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サッカー フットサル コラム 2021年10月20日

「変わらなくちゃいけない」。ポグバが危機感を露わにした

粕谷秀樹のOWN GOAL,FINE GOAL by 粕谷 秀樹
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ポール・ポグバ

ポール・ポグバ

いやはや、お粗末な出来だった──。

プレミアリーグ第8節、マンチェスター・ユナイテッドはアウェーでレスターに2-4の惨敗。直近5試合の公式戦は、1勝1分3敗のていたらくだ。

例によって、ダビド・デヘアは貢献している。レスター戦でも再三にわたってビッグセーブを披露した。しかし、彼だけだ。

見事な先制ゴールを決めたものの、メイソン・グリーンウッドは60分前後でスタミナが切れはじめた。ポール・ポグバはファイナルサードで影響力を行使できず、近ごろのブルーノ・フェルナンデスはなぜかイライラしている。ジェイドン・サンチョは依然としてプレミアリーグのリズムにフィットしていない。

そしてクリスチャーノ・ロナウドは、中盤に降りたりサイドに流れたりしていたが、意味不明な動きを繰り返すだけだった。

さて、ハリー・マグワイアである。

ふくらはぎの負傷が影響しているのか、いつにも増して動きが鈍い。からだを当てにいくわけでもなく、コースに入るわけでもなく、センターバックというより、“中央にたたずむだけの人” を決め込んでいた。

キャプテンがだらしないのだから、ユナイテッド全体も緩慢になる。攻守とも覇気がまったく感じられず、簡単にボールを失い、簡単に失点していった。デヘアがいなければ、あと3~4点は食らっていたに違いない。

なぜ、マグワイアを先発に起用したのか、オーレ・グンナー・スールシャール監督の人選に各方面から疑問が集中している。そして彼はコンディションやパフォーマンスを無視し、みずからが信頼する選手をいたずらに使いつづける傾向が強い。

日本時間の21日早朝に行われるアタランタ戦(チャンピオンズリーグ第3節)も、マグワイアが先発するとレスター戦のような悲劇が繰り返される危険度が非常に高い。

恩師サー・アレックス・ファーガソンは、ローテーションをはじめとするチームマネジメントがすこぶる巧みだったが、スールシャールはなにも学んでいなかった。

総合力でマンチェスター・シティとリヴァプール、チェルシーにはるか先を走られ、レスターやウェストハムにその差を詰められているにもかかわらず、ユナイテッドは凡庸なパフォーマンスを続けるばかりだ。

スールシャールも呑気が過ぎる。

「インターナショナル・ブレイクの間に、なにが悪かったのかをよく考えてみた」

よく考えてレスター戦の内容なのだから、開いた口が塞がらない。

それでも上層部に、いまのところスールシャールを解任する動きはない。OBのガリー・ネヴィルは他チームになると厳しいくせに、「監督にはあと3~4年の時間を与えるべき」と悠長なことをいっている。

無冠で4年目を向けたスールシャールに、まだチャンスが残されているというのか。アウェーで29戦無敗の記録を創ったとはいえ、時間を浪費しているだけだ。

ルイ・ファン・ハールとジョゼ・モウリーニョはタイトルを獲得しながら、志半ばで監督の座を追われている。両名が退陣したとき、ネヴィルはクラブの決定を支持していたではないか。

「俺たちは変わらなくちゃいけない」

ポグバもついに危機感を露わした。監督は100%期待薄だ。選手一人ひとりが、ポグバと同じような感覚で試合に臨むしかない。

文:粕谷秀樹

粕谷 秀樹

ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。

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