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サッカー フットサル コラム 2021年9月29日

ユナイテッド上層部がメジャータイトルを欲するなら……

粕谷秀樹のOWN GOAL,FINE GOAL by 粕谷 秀樹
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オーレ・グンナー・スールシャール

オーレ・グンナー・スールシャール(写真右)

日本時間の9月30日早朝、マンチェスター・ユナイテッドは本拠オールド・トラッフォードにビジャレアルを迎え撃つ(チャンピオンズリーグ第2節)。

ビジャレアルとは昨シーズンのヨーロッパリーグ決勝でも対戦し、1-1からPK戦。10人ずつ蹴ってともに成功。最後はダビド・デヘアのキックがヘロニモ・ルジに阻まれ、ユナイテッドは敗れている。

したがってリヴェンジ……いやいや、ちょっと難しそうだ。プレミアリーグ第7節のアストン・ヴィラ戦で負傷退場したルーク・ショーとハリー・マグワイアは、欠場濃厚だ。ヤングボーイズ戦で退場処分のアーロン・ワン=ビサカは出場停止。レギュラーDF3名を欠く非常事態である。

最終ラインは右からディオゴ・ダロ、ラファエル・ヴァラン、ヴィクトル・リンデレフ、アレックス・テレスだろうか。右サイド、もしくはセンターにエリック・バイリーを起用するのだろうか。3バックでヴァラン、リンデレフ、バイリー、右ワイドにダロ、左にテレスという並びも考えられる。

チームにアクシデントが生じた場合、さまざまな知略を巡らせて勝利に導くのが優れた監督だ。リヴァプールのユルゲン・クロップ、マンチェスター・シティのジョゼップ・グアルディオラ、チェルシーのトーマス・トゥヘル、レスターのブレンダン・ロジャーズ……。

ユナイテッドのオーレ・グンナー・スールシャールは、知略を駆使するタイプの監督ではない。選手間で人気はあるものの、一目置かれているわけではない。窮地に陥った際の対応策に乏しく、主力のコンディションに多くを委ねてきた。ユナイテッドに着任して4年、采配の妙で勝利を手にしたケースは一度もない。

ユナイテッド上層部が本気でメジャータイトルを欲するなら、監督を含めたコーチングスタッフに手を加えるべきだ。

2024年6月まで契約を延長したばかりのスールシャアールは解任しづらいが、マイケル・フィーラン助監督、コーチのマイケル・キャリック、キーラン・マッケンナのなかから1~2名を下部組織に配置転換。試合ごとに異なるゲームプランを練りあげられる者を、スールシャールの副官として雇う必要に迫られている。

2003―04シーズンから3年間、バルセロナのフランク・ライカールト体制を支えたのが、戦略家のヘンク・テン・カテだった。04-05シーズンにラ・リーガ優勝、翌シーズンはCLとラ・リーガの二冠。テン・カテの綿密なゲームプランなくして、バルセロナの栄光はありえなかった。

ヤングボーイズ戦以降、ユナイテッドは公式戦1勝3敗。その1勝にしても、デヘアの奇跡的なセーブに救われたプレミアリーグ5節のウェストハム戦だ。4試合ともに試合内容は芳しくなく、ビルドアップもガタガタしている。

このビルドアップに関する問題にも、スールシャールは手を付けていない。手を付けられないのだろうか。

ビジャレアル戦後のCLは3~4節がアタランタ戦、プレミアリーグはエヴァートン、レスター、リヴァプール、トッテナム、シティ……。強敵ばかりだ。希望より不安がまさるスールシャール体制で、乗り切れるとは思えない。

開幕から二か月も経たないうちに、ユナイテッドは嫌なムードに覆われつつある。ス―ルシャールの限界が迫ってきた。。

文:粕谷秀樹

粕谷 秀樹

ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。

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