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サッカー フットサル コラム 2021年8月27日

ケインを取り逃がしたシティはC・ロナウドを獲得するのか!?

粕谷秀樹のOWN GOAL,FINE GOAL by 粕谷 秀樹
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クリスティアーノ・ロナウド

クリスティアーノ・ロナウド

トッテナムのダニエル・レヴィ会長は、頑なな姿勢を崩さなかった。

「ハリー・ケインが欲しいのなら1億5000万ポンド(約225億円)を用意しろ」

1ポンドたりとも歩み寄るつもりはない。マンチェスター・シティが移籍金7500万ポンド(約112億5000万円)+出来高2500万ポンド(約37億5000万円)というオファーを届けてても、ジョゼップ・グアルディオラ監督が「トッテナムが交渉にさえ応じれば」と発言しても、“知ったこっちゃない” のである。

また、ケイン側が主張したとされる紳士協定――トップ4に入れなかった場合は移籍を許可する――も、どうやら口約束だ。契約書を交わしていない公算が大きいため、これまた知ったこっちゃない。

10年前、ルカ・モドリッチを手放す際に数多くの条件を突きつけ、レアル・マドリーのフロレンティーノ・ペレス会長が「あの男とは二度と関わりたくない」と嘆いたほどだ。冷徹な交渉術はいまも健在である。

「トッテナムに残留する」

ケインもSNSで白旗を掲げた。しかし、レヴィは100%増の週給40万ポンド(約6000万円)を提示し、移籍に傾いていたケインを翻意させたとの情報も飛び交いはじめている。結局、シティだけが踊らされた印象は拭えない。

さて、トッテナムとの、いやレヴィとの交渉で後手にまわったシティは、遅すぎるが補強ポイントを再検討し、アンカーや左サイドバックの獲得を考えるべきではないだろうか。

「常時チャンピオンズリーグに出場するクラブにステップアップしたい」

ウェストハムのデクラン・ライスが移籍を直訴している。デイヴィッド・モイーズ監督は、「デクランが欲しいのなら1億ポンド(約150億円)必要だ」と語った。シティなら支払える。

いま、シティのアンカーはジョルジーニョとロドリだけだ。イルカイ・ギュンドアンが対応可能といっても、人材をやや欠いている印象は否めない。ウェストハムにとってライスは非売品だが、本人が移籍を希望しているのだから、口説き落とすチャンスは十分にある。ウェストハム上層部は、レヴィほど面倒臭くない。

英国の有力紙『Times』も、「ライスは二度にわたって契約延長交渉を拒否した。心は決まっている」と報じていた。

ケインを取り逃がした最大要因は、シティが高をくくっていたからだ。いずれレヴィは軟化すると緩く構えていた。その結果、今夏の市場で獲得したのはジャック・グリーリッシュだけで、アンカーや左サイドバックなど、人材不足が指摘されたポジションは手つかずのままだ。

現有勢力のレヴェルが高く、アタッカーを獲得できなくてもゼロトップで十分しのげる。ひとつやふたつのタイトルを手にする可能性は大きい。

ただ、今夏の最大ミッションともいうべきケイン獲得には、やや積極性を欠いていた。レヴィの出方をうかがいすぎた。1億ポンドもの巨額を支払える経済力を、スピーディーに活用しなくてはならない。

そして現地時間8月26日、「ユヴェントスのクリスチャーノ・ロナウドと合意間近。移籍金は3000万ポンド(約45億)」と、ヨーロッパの主要メディアが一斉に報じた。グアルディオラ監督のゲームプランに適しているとは思えないのだが……。

文:粕谷秀樹

粕谷 秀樹

ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。

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