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サッカー フットサル コラム 2021年6月30日

メッシとアルゼンチン代表の闘いが佳境を迎えようとしている

粕谷秀樹のOWN GOAL,FINE GOAL by 粕谷 秀樹
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ゴールを喜ぶメッシらアルゼンチンの選手たち

ゴールを喜ぶメッシらアルゼンチンの選手たち

コパ・アメリカはグループステージが終了した。ブラジル、アルゼンチン、ウルグアイなどが順当にベスト8進出。南米王座に向け、心身ともにギアを上げてくるに違いない。

さて、リオネル・メッシである。グループリーグ最終節は2ゴール・1アシスト。対戦相手のボリビアはボールサイドの寄せが甘く、ふたりのMFが最終ラインに吸収され6バックのような形になる消極策に終始したとはいえ、メッシは極上のプレーでフットボールファンを喜ばせた。

アレハンドロ・ゴメスの先制点を誘発したのは、ボリビアDF3人の頭上を抜く美しすぎるループだった。PKではボリビアGKカルロス・ランペを無力にした。セルヒオ・アグエロが配した絶妙スルーに素早く反応し、またしても綺麗なループで決定的な3点目を奪った。

メッシのコンディションがすこぶる良い。なにより、フットボールを楽しんでいる。ベスト8以降は対戦相手もギスギスするが、大エースが好調を維持し、A・ゴメス、ラウタロ・マルティネス、アンヘル・コレアなどがハードワークで支えれば、アルゼンチンは1993年以来の、しかもメッシにとっては代表キャリア初の南米チャンピオンの座が見えてくるのではないだろうか。

それにしても、148試合・75ゴールは凄まじい数字だ。代表歴、得点数ともアルゼンチン最多である。今後、メッシを凌ぐ選手が現われるとは思えない。そう、彼は高すぎで、分厚すぎる壁だ。

フットボールの歴史にその名を残すスーパースターは、6月24日で34歳になった。アルゼンチン代表としてのビッグステージは、来年のカタール・ワールドカップが最後だろう。

メッシのいないアルゼンチン。

まったく想像できない。今後、攻撃の軸はラウタロ、今回はケガのために代表から漏れたマオロ・ディバラが務める公算が大きいが、ふたり合わせてもメッシの域に届くかどうか……。

また、メッシとともに長らくアルゼンチン代表を支えたセルヒオ・アグエロとアンヘル・ディマリアも、キャリアの晩年を迎えている。ともに33歳。アグエロの代表歴は100回、ディマリアは108回を数えたものの、メッシ同様コパ・アメリカもワールドカップも栄光に浴していない。

だからこそ今回は、並々ならぬ意欲で臨んでいるはずだ。コロナ禍の無観客ではモチベーションの維持も難しい。好プレーでも無反応は精神的にきつい。

しかし、代表キャリアの終焉が近づいている3選手は、持てるもののすべてをピッチに捧げ、後を継ぐ者たちにパフォーマンスで語りかけている。

南米のテッペンに到達するまであと3勝。決勝で相まみえるのはおそらくブラジルだ。メッシとアルゼンチン代表の闘いが、いよいよ佳境を迎えようとしている。

文:粕谷秀樹

                                                                                        

粕谷 秀樹

ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。

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