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サッカー フットサル コラム 2021年5月28日

シティ対チェルシーのCL決勝は派手な撃ち合いにはならない!?

粕谷秀樹のOWN GOAL,FINE GOAL by 粕谷 秀樹
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マンチェスター・シティのフォーデン

チェルシー vs マンチェスター・シティ

いよいよヨーロッパ・チャンピオンが決まる──。

現地時間5月29日のチャンピオンズリーグ決勝、マンチェスター・シティ対チェルシー戦が迫ってきた。ともに紆余曲折ありながらのファイナリストである。彼らの奮闘に、心からの拍手を送りたい。

本稿執筆時点で、両チームの主力に負傷者は見当たらない。コンディション不良で出場が危ぶまれたエンゴロ・カンテ、エドゥアール・メンディ(ともにチェルシー)も、決勝のメンバーに登録された。彼らを欠いた場合、守備力は大幅に低下する。トマス・トゥヘル監督も胸を撫でおろしているに違いない。

さて、チェルシーは2007―08シーズンにジョゼ・モウリーニョ監督(当時)を解任した後、暫定監督エイブラム・グラントのもとでCL決勝に進出した。11―12シーズンはアンドレ・ヴィラス・ボアスを更迭した後、ロベルト・ディ・マッテオの暫定体制でCLを制している。ともすればネガティヴになりがちな監督の解任を、プラスに塗り替える不思議な力を持つクラブだ。

今シーズンもフランク・ランパードからトゥヘルへ……。しかもトゥヘルは昨シーズンのパリ・サンジェルマンに続き、2シーズン連続のファイナリストである。この男、強運なのかもしれない。

一方、シティは初の決勝進出だ。『アブダビ・ユナイテッド・グループ』が買収した08年以降、急速に力をつけ、ジョゼップ・グアルディオラが監督に就任した14-15シーズンからは、自他ともに認める優勝候補の常連になった。

新型コロナウィルスの感染拡大に伴う日程変更より、昨シーズンは20年8月までCLを闘っていた。休息もほぼ取れずに挑んだ今シーズン、序盤戦でつまずいたのは致し方ないだろう。だが、主力のコンディションが回復すると次元の違うパフォーマンスを見せ、中盤戦以降は独走でプレミアリーグを制している。

フォルスナイン(偽9番)やカンセロ・ロールなど、グアルディオラ監督はフットボールの基本概念を根本的なスタイルを積極的に導入し、つねにアップデートを図ってきた。永遠に語り継がれる名将のひとり、といって差し支えない。

こうした流れや選手一人ひとりの総合力を踏まえると、やはりシティが一枚上手ではないだろうか。FAカップ準決勝、プレミアリーグ35節と、直近2試合はチェルシーが連勝しているものの、今シーズン全体のパフォーマンスではグアルディオラのチームが上まわっている。

さぁ、シティの初優勝なるか。チェルシーの9シーズンぶり二度目の戴冠か。セルヒオ・アグエロは有終の美を飾れるのか。メイソン・マウントとフィル・フォーデン、イングランドの明日を担う逸材は輝けるのか。CL決勝は見どころ満載だ。

なお、ビッグゲームは慎重な試合運びが求められるため、ロースコアになるケースが多い。両チームともにCLでは4失点。派手な撃ち合いにはならないことを、データも証明している。

文:粕谷秀樹

粕谷 秀樹

ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。

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