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サッカー フットサル コラム 2021年4月9日

ユナイテッドはCL出場権をほぼほぼ手に入れているが……

粕谷秀樹のOWN GOAL,FINE GOAL by 粕谷 秀樹
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ハリー・マガイア

ハリー・マガイア(写真右)

モヤモヤしている──。

ヨーロッパリーグ準々決勝第一戦でグラナダを2-0で退け、ベスト4進出が見えてきたマンチェスター・ユナイテッドだが、まだ安全圏とはいえない。スコット・マクトミネイ、ルーク・ショー、ハリー・マガイアが、累積警告のため第2戦に出場できないからだ。

マクトミネイの代役はフレッジがいる。ショーに代わる左サイドバックはアレックス・テレスだろう。問題はセンターバックだ。マガイアは稼働率が非常に高く、昨シーズンの加入からグラナダとのEL準々決勝第一戦まで、公式戦104試合のうち欠場したのはたったの10試合だ。まさしく鉄人!

マガイアに代わり、ヴィクトル・リンデレフとコンビを組むのは、順当ならエリック・バイリーだ。しかし、新型コロナウイルスの陽性反応が確認されたため、準々決勝第二戦には間に合いそうにない。アレックス・ツアンゼベを抜擢するのか、あるいはネマニャ・マティッチを一列下げるのか。選択肢は多くない。まさかフィル・ジョーンズ!?

アウェーで2ゴールを奪い、なおかつ完封勝ちだ。ユナイテッドが大きなアドバンテージを持っていることに疑う余地はないものの、マガイアの欠場は気になるところであり、今シーズンの終盤にスールシャール監督の力量が改めて試される。

EL準々決勝第2戦はCBが不安視されるが、チーム全体としては前線の方がダメージは大きい。アントニー・マルシャルが膝の負傷で今シーズン中の復帰が難しくなった。マーカス・ラシュフォードも完調ではない。メイソン・グリーンウッド、デイヴィッド・ジェームズ、エディンソン・カバーニに負担がかかる。

昨シーズン終盤、ブルーノ・フェルナンデスの疲弊とともにチーム全体のパフォーマナスが急低下した事実から、スールシャール監督はなにかを学んでいるだろうか。ラシュフォードに無理強いしてはいけない。ファン・マヌエル・マタも活用すべきだ。

また、今シーズンの第一目標はCL出場権の獲得で、ヨーロッパリーグ優勝は優先順位として低いはずだ。こうした状況を踏まえ、ときにはB・フェルナンデスに完全休養を与えたり、右太ももに古傷を抱えるポール・ポグバの出場時間を限定したり、綿密なプランが必要だ。

スールシャール監督が薫陶を受けたサー・アレックス・ファーガソンも、ポール・スコールズやライアン・ギグスといった主力をアウェーには帯同せず、地元キャリントン・トレーニングセンターでの調整をたびたび命じていた。

十中八九、ユナイテッドはチャンピオンリーグの出場権を手に入れた、といって差し支えない。30節終了時点で5位チェルシーとは9ポイント差。ウェストロンドンの強豪が残り8試合を全勝したとしても、ユナイテッドは5勝1分2敗で上まわれるのだから、5位以下に落ちる確率は低い。

したがってスールシャールは、選手個々のコンディションを見極め、最善のプランを練り上げなくてはならない。二兎を追う者は一兎をも得ず……。

文:粕谷秀樹

粕谷 秀樹

ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。

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