人気ランキング

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

メルマガ

お好きなジャンルのコラムや
ニュース、番組情報をお届け!

メルマガ一覧へ

コラム&ブログ一覧

サッカー フットサル コラム 2021年2月19日

リスク回避こそがモウリーニョの真骨頂だが……

粕谷秀樹のOWN GOAL,FINE GOAL by 粕谷 秀樹
  • Line

モウリーニョ監督

●1-3 リヴァプール
●0-1 ブライトン
●0-1 チェルシー
〇2-0 ウェストブロム
●4-5 エヴァートン
●0-3 マンチェスター・シティ

FAカップ5回戦のエヴァートン戦を含み、1勝5敗である。リヴァプールにチェルシー、さらにシティと、難しい相手が多かったとはいえ、この成績では見逃してもらえそうにない。

トッテナムのジョゼ・モウリーニョ監督だ。

23試合消化時点で36ポイント。マウリシオ・ポチェッティーノ(現パリ・サンジェルマン監督)の退陣に揺れた昨シーズンを、5ポイントまさっている。だが、この名将が率いた2014―15シーズンからの5年間は、40、42、47、44、51。好ましいデータではない。

「ヨーロッパのトップクラブを率いる監督は、綿密な計算をもとにリスクを冒す。しかし、モウリーニョはリスクを回避するだけだ」(ジェイミー・キャラガー)

「選手たちをコントロールできていないようにも見受けられる。接し方を変えるべきかもしれない」(ガリー・ネヴィル)

現役時代はプレミアリーグを代表する名DFとして名を馳せ、引退後は英国の衛星放送局『sky sports』で解説者を務める両氏も、モウリーニョの現状に首を傾げていた。

リスク回避こそがモウリーニョの真骨頂である。チェルシーでもインテル・ミラノでも、そしてレアル・マドリーとマンチェスター・ユナイテッドでも、守備重視のカウンターでタイトルを勝ち取ってきた。

しかし、冒頭に挙げた6試合のなかには、完封負けが3つもある。ブライトン戦とチェルシー戦はハリー・ケインが欠場し、シティ戦では頼みの大エースにチャンスが訪れなかった。近ごろはソン・フンミンのポジションも深く、守備的な任務にエネルギーを消費している。

やはり、代案を練っておかなければならない。シュート総数189本は下から数えて7番目なのだから、なんらかのアプローチを変更して、リアクション重視もほどほどにする必要に迫られている。

1月の当コラムでもお届けしたように、デレ・アリにチャンスを与えるべきではないだろうか。現在のトッテナムに欠けている攻撃的なアイデアを持つMFだ。

ガレス・ベイルにもなにかを託したいところだが、コンディションが上向かない。エージェントのジョナサン・バーネットも次のように語っていた。

「ベイルのキャリアは終わりに近づいている。残りの人生を過ごすために十分な貯蓄もある」

ピッチに未練はないということか。

さて、次節の対戦相手はウェストハム(アウェー)だ。今シーズンのホームゲームでは3-0から追いつかれている。しかもデイヴィッド・モイーズ監督のチームは、2021年も公式戦6勝1分2敗と好調。プレミアリーグではトッテナムを6ポイント上まわって第5位につけている。

ウェストハム戦に敗れると、英国メディアが「モウリーニョ解任か」と煽るに違いない。数人の候補者を挙げ、「この男ならトッテナムを改善できる」と主張する公算が大きくなってきた。

「一貫性に欠ける」

かつてのエースストライカーであるディミタル・ベルバトフも、古巣を憂えていた。

文:粕谷秀樹

粕谷 秀樹

ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。

  • Line

あわせて読みたい

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

ジャンル一覧

人気ランキング(オンデマンド番組)

J SPORTSで
サッカー フットサルを応援しよう!

サッカー フットサルの放送・配信ページへ