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ジョン・ストーンズ(左)とルベン・ディアス(右)
1月は9勝全勝だった──。
一か月に9試合というスケジュールにも驚くが、マンチェスター・シティは1月をパーフェクトな形で終えた。データサイト『Opta』によると、月間9勝はイングランドにフットボールリーグが創設された1899年以降、最多勝利ということだ。
では、9勝の内訳をチェックしてみよう。
3-1 チェルシー
2-0 マンチェスター・ユナイテッド
3-0 バーミンガム
1-0 ブライトン
4-0 クリスタルパレス
2-0 アストンヴィラ
3-1 チェルトナム
5-0 ウェストブロム
1-0 シェフィールド・ユナイテッド
クリーンシートが7試合もある。プレミアリーグの失点は、チェルシー戦だけだ。アンカーこそ固定されていないものの、センターバックはルベン・ディアスとジョン・ストーンズが鉄壁だ。今シーズン、彼らが揃って先発した際は12戦(プレミアリーグ11試合、チャンピオンズリーグ1試合)11勝1分無敗。失点1、クリーンシート11回。驚異的といってもお釣りがくるほどの安定感である。
「個人的な問題で長く苦しんだが、人は過ちから学び、努力する。ジョンの復活は非常に嬉しい」
ジョゼップ・グアルディオラ監督も、ストーンズの好調を喜んでいる。
「天性のリーダーなのだろう。ここにやって来て半年も過ぎていないにもかかわらず、堂々としている」
指揮官は、R・ディアスも絶賛した。
ストーンズとR・ディアスの活躍で、エメリック・ラポルトの尻に火がついた。昨シーズンまではDF陣の軸だったものの、今シーズンはハムストリングの負傷も災いし、プレミアリーグはわずか7試合の出場に留まっている。
やはり、チーム内の生存競争は絶対に必要だ。
いま、シティでポジションが約束されているのは、エデルソン、ケヴィン・デブライネ、ラヒム・スターリングだけだろう。故障が度重なるセルヒオ・アグエロはグアルディオラの信頼を完全には得られず、ベルナウド・シウバも今シーズンのパフォーマンスには不満が残る。バンジャマン・メンディ、イルカイ・ギュンドアンなどはいうに及ばす、だ。
2月3日にバーンリーを2-0で破った後、リヴァプール、トッテナム、アーセナル、ウェストハムと、難しい相手が続く。10日にスウォンジーとのFAカップ5回戦、24日にはボルシアMGとのチャンピオンズリーグ決勝ラウンドも控えている。1月ほどではないにせよ、2月も7試合のハードスケジュールだ。
しかし、守りが安定している間は大崩れするリスクが低く、すねを痛めているデブライネが復帰する予定の2月下旬まで、シティは持ちこたえられるのではないだろうか。
リヴァプールは、ジョエル・マティプまでもが今シーズン絶望の重傷を負った。マンチェスター・ユナイテッドは、ブルーノ・フェルナンデスを封じられると攻め手がない。ライバルの実状も、シティをアシストしている。
文:粕谷秀樹
粕谷 秀樹
ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。
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